電気式人工喉頭を用いた歌唱システムにおける自然な身体動作を利用した歌唱表現付与の提案 (188)
(2A01★) 電気式人工喉頭を用いた歌唱システムにおける自然な身体動作を利用した歌唱表現付与の提案

喉頭がんや咽頭がんなどの治療のため喉頭摘出手術を受けた人々(喉頭摘出者)は自身の声帯を用いた発声を行うことができず,代替発声法として電気式人工喉頭(Electrolarynx:EL)を使用することが多い.しかし,ELによる発話音声は機械的であり,さらに音高の制御が困難であるため,歌を歌いたいという需要に答えることができない.そこで従来研究では,ELによる発話音声を自然な声質へと変換する処理により得られた特徴量系列と,MIDI音源を人間らしい音高推移へと変換する処理により生成された音高パターンを合成することにより自然な歌声へと変換するシステムを実現した.一方で,この手法は歌唱中,ユーザの意思通りに歌唱表現を制御することができないという課題がある.この問題に対して本研究では歌唱中に生じる自然な身体表現を用いることで歌唱表現を付与することが可能であるかを検討する.本稿では顔のランドマーク推定技術や全身の骨格推定技術を用い,「腕を伸ばす」等の特定の動作を認識することでビブラートの強さを制御することが可能なシステムを提案した.結果,表情による制御は繊細な調整が困難であり,意図しない箇所にビブラートが付与された一方で,腕による操作では表現性及び操作性において肯定的な意見が得られた.また,提案システムの処理遅延は約160msであったが,被験者の多くは遅延を感じなかったと回答した.

大川 舜平,石黒 祥生,大谷 健登(名大),西野 隆典(名城大),小林 和弘,戸田 智基,武田 一哉(名大)
筆記感の再現性向上のための高速応答ペン型インタフェースの開発 (151)
(2A02★) 筆記感の再現性向上のための高速応答ペン型インタフェースの開発

タブレット上でのスタイラスペンを用いた筆記において,紙上での筆記感をインタフェース内の振動子によってユーザに提示できるペン型インタフェースが数多く開発されているが,書き出し時刻と振動開始時刻に差が生じ,紙上での筆記との不一致感を覚えるという問題点が存在する.本研究では振動の遅延が筆記感に与える影響を調査し,遅延を解消するシステムの構築を行い,より筆記感の再現性が高いインタフェースの開発を目指す.振動開始の遅延が筆記感に与える影響を調査したところ,0.1秒以下の遅延であれば違和感をほとんど覚えないことがわかった.可視光によって移動を検出するジェスチャーセンサをペンに装着し,筆記面に表示されたパターンを観測することで,0.1秒以下の高速応答を達成することができた.

渡辺 凌大,山崎 陽一,井村 誠孝(関西学院大)
(2A03★) 【タイトル公開準備中】

(公知日以降に公開)

遠藤 勇,高嶋 和毅,井上 理哲人(東北大学電気通信研究所),清川 清(奈良先端大),藤田 和之,北村 喜文(東北大学電気通信研究所)
任意の服をスマートウェア化できる着脱可能な機能性アップリケの提案 (150)
(2A04★) 任意の服をスマートウェア化できる着脱可能な機能性アップリケの提案

既存のファッションテックの多くが専用の服と機能が対になっているためファッションの自由性を損なってしまうという課題がある.そこで,本提案では機能をアップリケ型デバイスとして服から分離し,幼稚園のスモッグをかわいくカスタマイズするキャラクターアップリケのように必要な機能を任意の服の任意の部位に簡単に着脱可能にして,その日着る服をスマートウェア化するプラットフォームを提案する.よって,「各家庭でアイロンを用いた熱圧着で服に付け,洗濯によって外すことが可能なアップリケ型デバイス」をマテリアルの特性を活かして3Dプリンタで実装した.

加藤 敬太,山岡 潤一(慶大)
タットダンスの練習支援システムの提案 (176)
(2A05) タットダンスの練習支援システムの提案

タットダンスはストリートダンスの1種で,指や手首,肘などの腕部を用いて幾何学的な形を組み合わせながら踊るダンスである.タットダンスの練習には,独学で学ぶ場合と熟達者から学ぶ場合がある.独学の場合は,自らの練習が効果的に行えているかの判断を初心者本人がするのは難しい.熟達者による指導の場合も初心者と熟達者の間で身体の感覚の共有が難しく,初心者が模倣するのは容易ではない.そこで,本研究では,一人でも練習が行えるよう,練習の際にイメージされるパターンと手の動きのアニメーションをカメラ映像上に表示し,それをなぞりながら練習するシステムの開発を行う.

嵐 冠太,塚田 浩二(はこだて未来大)
BubbleOne: スマートウォッチ向け日本語曖昧入力インターフェースの試作と評価 (185)
(2A06) BubbleOne: スマートウォッチ向け日本語曖昧入力インターフェースの試作と評価

スマートウォッチ向けの日本語入力インターフェースとして,小さなタッチスクリーンを効率よく活かしたかな入力のインターフェースは多数提案されているが,かな漢字変換まで含めたインターフェース設計は数少ない.我々は最近,少ないタッチ操作で漢字かな交じり文の入力を可能にする手法として,円環状に配置された12種類の行先頭キーをなぞるグライド操作と,母音を確定しないまま入力を進め変換処理により一気に漢字かな交じり文を推定する曖昧入力を組み合わせたBubbleGlideを提案したが,評価実験により,グライド操作中のオクルージョン問題や候補選択操作と誤入力の修正操作に多くの時間が費やされることが分かった.そこで本研究では,これらの問題点に対してグライド操作の代わりにタッチ操作を曖昧入力と組み合わせるBubbleOneを提案する.BubbleOneは,オクルージョン問題を軽減することができ,変換候補の上位2候補を常に画面中央に表示することで比較的変換精度の高い単語単位もしくは短い文節単位での変換を促し,誤入力をしても曖昧入力中に1文字単位での修正操作を可能にする.20日間の連続評価実験を行ったところ,BubbleGlideと比較して文字入力速度を約1.1倍に改善するとともに,さらなる改善に向けた課題が得られた.

戸羽 遼太郎,加藤 恒夫,田村 晃裕(同志社大)
クラスタデジタル方式空気砲の時間制御による速度向上 (175)
(2A07) クラスタデジタル方式空気砲の時間制御による速度向上

昨今のメディア作品は,香りを提示することにより臨場感を高め,作品のクオリティの向上を図っている.特にVRでは,空間を移動するユーザの動きやシーンに合わせて,的確に顔面に香りを届ける性能が求められる.これらを満たす香り提示ディスプレイには,空気砲型デバイスがしばしば用いられる.しかしこれまで開発された空気砲型香りディスプレイでは,機械的構造により渦輪の性質が一意に決まってしまう.そこで園田らは一つの機械構造システムで様々な渦輪を生成することができるクラスタデジタル方式空気砲(Cluster Digital Vortex Air Cannon:CDA)を開発した.本論文では,CDAを用いて様々な射出条件で渦輪を生成し,異なる性質の渦輪を評価する実験を行った.

小川 牧葉,待田 航太朗,大井 翔,松村 耕平(立命館大),柳田 康幸(名城大),野間 春生(立命館大)
上腕を圧迫することによる脈波制御を用いたウェアラブルデバイス入力インタフェースの設計と評価 (192)
(2A08) 上腕を圧迫することによる脈波制御を用いたウェアラブルデバイス入力インタフェースの設計と評価

本研究では,手首装着型のウェアラブルデバイスの多くに搭載されている脈拍センサを用いて身体の圧迫による血流変化をセンシングすることで,簡易なコマンド入力を可能とするウェアラブルデバイス用の入力インタフェースを提案する.提案手法は,脈拍計測,ピーク検出,ピーク間の時間間隔計算,コマンド送信の4つの処理から構成される.身体を圧迫するパターンの組合せによってコマンドを決定する方式として,4種類の入力方式を提案する.4名の被験者に各入力方式によって複数の選択肢からひとつを決定する実験を実施し,精度および入力に要した時間を評価した.その結果,短い圧迫を複数回行う方式より,長い圧迫を一度行う方式の方が入力に要する時間が短く,正確で,ユーザの負担が軽いことがわかった.

秋元 優摩(立命館大),村尾 和哉(立命館大,JSTさきがけ)
BGMのジャンルが音声エージェントとの対話印象に与える影響 (194)
(2A09) BGMのジャンルが音声エージェントとの対話印象に与える影響

音声エージェントとの対話において,抵抗感を軽減し好印象を感じさせるためにエージェントの振る舞いや感情表出を操作する手法が研究がされてきている.このような手法は,より人間同士のコミュニケーションに近い対話を可能にする.その中でも対話環境情報をエージェントに操作させる振る舞いが検証されている.本稿では,この対話環境情報であるBGMの効果を詳細に検証するため,BGMのジャンルに着目した.具体的には,音声エージェントとの雑談を想定したやり取りにおいて,提示されるBGMのジャンルによってエージェントへ感じる印象が異なるかどうかを検証した.その結果,ロックはクラシック,ジャズ,ヒーリング音楽に比べて,好感因子に強く影響を与えていることが示された.また,実験結果を踏まえて,更なるコンテンツ制作への応用も検討した.

飯田 隆太郎(早大)
首を自在に伸縮できるビデオシースルーARシステムのための自然なジェスチャ入力方法の検討 (109)
(2A10) 首を自在に伸縮できるビデオシースルーARシステムのための自然なジェスチャ入力方法の検討

ヘッドマウントディスプレイの普及に伴い,それらを用いた人間の身体拡張に関する研究が注目を集めている.身体拡張システムの操作方法においてコントローラなどの入力デバイスを用いると咄嗟の操作が難しいことや操作を覚えなければいけないといったことがある.そこで本研究では,ユーザの自然なジェスチャで直観的に入力を行う方法を考える.本稿では,広角・高解像度のカメラが搭載されているビデオシースルーARを用いて首を自在に伸縮・移動することによって視点の移動を拡張する身体拡張システムを題材とし,このようなシステムのための自然なジェスチャ入力方法を検討した.

山崎 晋之介,大西 鮎美,寺田 努,塚本 昌彦(神戸大)
女子児童を対象として思考力に着目した教育玩具の開発 (044)
(2A11) 女子児童を対象として思考力に着目した教育玩具の開発

現代社会は科学技術により急速に進歩し、新しい課題が出続けている。それに伴い求められる人材・教育が変化しており、その中でもSTEAM分野は問題を解決しこれからの進歩を創り出すと期待されている。STEAM分野には、多様な視点から革新的イノベーションのため、21Cスキルなど普遍的な基礎能力を持った人材が求められている。しかし、現状STEAM分野において普遍的能力の育成と属性、すなわち性別に偏りがあることが課題となってる。本研究では、女性がSTEAM分野に進学するのを妨げている要因として女性と理数系科目の間にあるネガティブなステレオタイプの存在に着目した。女子児童が幼少期からSTEAM的思考力を取得することで、進路選択の際にステレオタイプに左右されにくくなるのではないかと考え、STEAM的思考力として論理性・創造性・行動力の3点に着目し、これらを主に女子児童が楽しく取得できるよう、ものづくり・見立て遊び・共有の要素を用いて提示する教育玩具の開発を行った。

日野 水貴,柳 英克(はこだて未来大)
DeVA:VRを用いた防災知識向上のための避難訓練アプリケーションの開発 (066)
(2A12) DeVA:VRを用いた防災知識向上のための避難訓練アプリケーションの開発

2011年の東日本大震災をはじめとした,予期することができない災害が起こったとき,いち早く避難することが最重要である.多くの学校や自治体では,地震などの災害対策として避難訓練が行われている.しかし,その目的は,防災知識の習得ではなく,確認作業である.また,訓練内容に変化がないため,マンネリ化しており,避難訓練の意味をなしていない可能性がある.そこで本アプリでは,VR技術による没入感と,災害時の心理行動により,避難行動の再現を行った.体験者は,体験ごとに災害状況が変化する仮想空間上でシミュレーションを繰り返し行い,自身の避難行動をふり返ることで,防災知識の取得を図る.今回は小学生20名を対象に実験を実施し,本アプリが適切な避難をするための防災知識を向上させる可能性があるということが分かった.

松下 智晴,菊池 晶陽(大阪工大),大井 翔(立命館大),後藤 壮史(奈良県王寺町立王子小学校),佐野 睦夫(大阪工大)
CommThrough : 廊下の概念に基づくテレワーク環境のためのインフォーマルコミュニケーション支援 (146)
(2A13) CommThrough : 廊下の概念に基づくテレワーク環境のためのインフォーマルコミュニケーション支援

新型コロナウィルスの影響により,テレワークの導入が多くの企業で行われている.本研究では,テレワークを導入することによって発生するインフォーマルコミュニケーションの不足を解消するために,廊下の概念を取り入れたメディア空間CommThroughを提案する.CommThroughを使って,実際にインフォーマルコミュニケーションが生じるかどうかを検証するために予備的実験を実施した.結果として, CommThrough内でインフォーマルコミュニケーションが発生することを確認した.

小川 和也,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
Sketch2Bento:スケッチベース弁当具材配置支援システム (128)
(2A14) Sketch2Bento:スケッチベース弁当具材配置支援システム

近年,SNS等で弁当を作品として公開することが広まっている.その中でも,キャラ弁は特に人気である.しかし,キャラ弁を作るには,具材の加工や配置に繊細な技術が必要であったり,作りたいキャラクタのレシピが見当たらないことがある.本研究では,ユーザの手書きスケッチを入力とし,具材の配置を支援するガイダンスシステムSketch2Bentoを提案する.提案システムは,空間拡張現実技術を用いて,弁当箱にユーザの作業状況に応じた配置ガイダンスをインタラクティブに提示する.また,本システムによる支援がユーザへどのような影響を与えるのか評価実験を行い,有効性を検証した.

金山 春香,王 寒歌,彭 以琛,吉田 匠吾,謝 浩然,岡田 将吾,宮田 一乘(北陸先端大)
BottleDisplay: ラベルレスボトルを表現メディアにする液晶モニタを搭載したインタラクティブな陳列棚の提案と試作 (103)
(2A15) BottleDisplay: ラベルレスボトルを表現メディアにする液晶モニタを搭載したインタラクティブな陳列棚の提案と試作

環境問題への取り組みの一つとして,ペットボトルのラベルレス化が進められている.ラベルレス化はプラスチックごみを減らす目的の取り組みだが,ボトルの中身が何かわかりづらく,商品のアピールが難しいという問題がある.そこで本研究では,ディスプレイを利用し,ラベルレスボトルを媒体としたインタラクティブな広告表現を提案する.これは,背面と底面にディスプレイを設置し,ボトルに映像を投影するものである.本稿では,試作したコンテンツの紹介と,ペットボトルを媒体とした際に生じる問題などについて考察する.

香川 舞衣,髙山 英里,渡邊 恵太(明治大)
手袋着用時のスマートフォン操作改善手法の検討 (207)
(2A16) 手袋着用時のスマートフォン操作改善手法の検討

身体特性や認知特性に関わらず,状況によってスマートフォンを操作が困難になるという問題がある.スマートフォンが広く普及している今,誰にでも起こり得る問題であり,手袋着用時におけるスマートフォン操作もその1つである.本研究の目的は手袋着用時の操作しづらさを改善することである.そこで,どのようなタッチジェスチャが操作しづらさの原因となっているのかを調査するために,数種類のタッチジェスチャの操作パフォーマンスを比較する実験を行った.その結果,手袋着用時は特にマルチタッチジェスチャとダブルタップのパフォーマンスが低下する傾向がみられた.この結果をもとに,拡大縮小の操作を対象にマルチタッチジェスチャとダブルタップ及びその他のジェスチャを比較する実験を行ったところ,手袋着用時はマルチタッチジェスチャとダブルタップを他の操作で代替することで操作しづらさが改善される可能性が示された.

阿部 愛海,鈴木 優(宮城大)
Musicframe M : アルバムの曲順という概念の次元拡張についての考察 (085)
(2A17) Musicframe M : アルバムの曲順という概念の次元拡張についての考察

ミュージシャンが音楽作品を発表する際,何曲かをまとめてアルバムという形態として発表することが多い.巧みに曲を配置することで,アルバム1枚を通した流れを作り出し,アルバム自体を1つの作品に仕立てる表現もできる.一方で,インターネットの興隆によって普及した音楽のデジタル配信サービスによって,曲単位での購入・鑑賞が容易になり,そのような表現が薄れてしまうという問題が生まれた.本論文では,デジタルメディアのフレキシブルな点を活かし,曲順を多次元配列上に並べて提示できるシステムを提案し,その実装と使用例までを報告する.

渡辺 慎,串山 久美子(東京都立大)
(2A18) 【タイトル公開準備中】

(公知日以降に公開)

神部 真音,備前 比呂,吉田 美乃里,川合 康央(文教大)
(2A19) 【タイトル公開準備中】

(公知日以降に公開)

中川 友梨,白岩 玄気(芝浦工大),小笠原 たけし(女子美大),sripian peeraya,菅谷 みどり(芝浦工大)
足音から歩行をデザインする靴の提案 (158)
(2B01★) 足音から歩行をデザインする靴の提案

私たちは,音の変化によって自分の行動に影響されることがある.また,逆に自分の行動の変化によって音を操ることもある.例えば,ゲーム内のBGMのテンポが早くなれば,視覚情報がなくとも「急がなければ」と行動し,講義中に退出するときは,普段よりゆっくり行動し音を鳴らさないようにする.このように,音と行動は相互に影響されている.本研究では,歩行動作に合わせて足音を動的に生成する靴型デバイスを提案する靴型デバイスを提案する.足音から歩行動作を誘導することと,歩行感覚を足音によって強めることの両面性を持ったシステムの開発を行う.

齋藤 星輝,塚田 浩二(はこだて未来大)
UbiScription:スマートフォンを用いた手指ジェスチャー認識 (160)
(2B02★) UbiScription:スマートフォンを用いた手指ジェスチャー認識

我々は手指ジェスチャー認識を用いた指示(コマンディング)により,音声に依らない新しい空間インタフェースの創成をめざしている.特に聴覚障がいを持つ人が指文字を用いて文字や数字を豊富に表せることに着目し,従来のジェスチャー認識より深いコマンディングをシンプルに実現することを検討している.本展示では手指ジェスチャー認識のプラットフォームとして,近年登場したMediaPipeをスマートフォン上に搭載し,その上に実装した指文字認識,数字認識に基づき,基本的な認識応用としてのコマンディングを紹介する.

生野 優輝,外村 佳伸(龍谷大)
リアルタイム信号生成による舞台照明制御手法の提案 (097)
(2B03★) リアルタイム信号生成による舞台照明制御手法の提案

音楽ライブの現場で照明制御を行う場合,事前にプログラムを組み本番中に呼び出す方式が主流である.これに対し本研究では,従来の制御方法に加え,音楽イベント等における舞台照明の制御信号をリアルタイムに生成するシステムを提案する.また,システムの入出力を拡張することにより,音響や映像との同期を動的に行い各環境に適した入出力へと応用した.この制作したシステムを用いた照明制御手法の適用されたパフォーマンス・演出について考察し,本システムの有用性を論じた.

武部 瑠人,平林 真実(IAMAS)
ティーチングアシスタントの学習支援行動を推定および可視化するシステムの開発 (154)
(2B04★) ティーチングアシスタントの学習支援行動を推定および可視化するシステムの開発

これまでにラーニングアナリティクスに関する研究は多くがなされ,すでに実用段階にまで進んでいる.その一部に,教授者の行動に着目し教授者側で生じるデータから指導の改善につなげることを目的とした,ティーチングアナリティクスの研究が勃興している.しかし現在のティーチングアナリティクスに関する研究は,教授者行動の分析が中心であり,実践段階に行きついていない現状がある.本稿では,ティーチングアシスタント(TA)の学習支援行動をリアルタイムに可視化するシステムを開発した.授業における実践の結果から,ティーチングアナリティクスの考えに沿った本システムを用いることで,TAが自身の学習支援状況を把握し,指導に関する意思決定の一助になったことが確認できた.

今村 瑠一郎,照井 佑季,上野 真,江木 啓訓(電通大)
Colorful Zeebra: 母音と子音を着色するリリック作成システム (179)
(2B05) Colorful Zeebra: 母音と子音を着色するリリック作成システム

本稿では,ラップの作詞で用いられる譜割り表に母音と子音の着色機能があるシステム「Colorful Zeebra」を提案する.着色機能のある・ないシステムを比較する実験を行い,実験参加者全員が着色機能のある方がリリックを作成しやすいと答えた.また,個人ごとにシステムを利用したリリックの作成過程が異なることも明らかになった.


山室 日向人,薄羽 大樹,宮下 芳明(明治大)
AirFab:動的造形可能な簡易型ソフトアクチュエータ (123)
(2B06) AirFab:動的造形可能な簡易型ソフトアクチュエータ

近年開発が進んでいるソフトアクチュエータとして,動的制御可能なインフレータブル(膨張式)構造が挙げられる.これらの開発された機構の課題として,専門知識を要する工具や特殊な素材を必要とする問題がある.本研究の提案では,インフレータブル構造を安価にすることを目指し,素材にはツイストバルーンとポリエチレンフィルムを用いている.本提案機構を用いれば,専門知識を有する必要がなく,手軽にインフレータブル構造を製作可能なため,教育やエンターテインメントへの応用が幅広く期待される.

千葉 蒼司,張 萍,垣花 元貴,鳥居 拓馬,謝 浩然(北陸先端大)
自己肯定感を向上させる「褒める」行為に着目したSNSの提案 (186)
(2B07) 自己肯定感を向上させる「褒める」行為に着目したSNSの提案

近年,日本人の自己肯定感の低下が問題となっている.自己肯定感が低いと希望をもって行動しづらい傾向があるため,向上させる必要がある.そこで,本研究では自己肯定感を向上させるために褒め合うSNSを提案する.SNS利用時に自分に対する発言を見えないようにすることで「あの人がこのような褒め言葉を言っていた」といった現実世界でのクチコミを誘発させる.本人から褒められるよりも第三者から間接的に褒められた際の効果は高くなるという仮説のもと,提案SNSの有効性・有用性を実験により検証する.

村尾 侑哉,小倉 加奈代(岩手県立大)
ackStamp: デジタルノートにおける児童同士が評価しあう授業支援を目的としたスタンプ機能の提案 (169)
(2B08) ackStamp: デジタルノートにおける児童同士が評価しあう授業支援を目的としたスタンプ機能の提案

GIGAスクール構想により,ICT環境の設備が急速に進んでいるものの,ICT機器を積極的に取り入れている教師は少ない.その理由の1つとして,ノート学習を中心とした現在の授業形態を維持することが望ましいと考えていることがあげられる.そこで我々は,ノート学習を中心とした授業形態が可能なデジタルノート「SectionsNote」を開発している.本稿では,SectionsNoteを利用しながら,児童同士がお互いの考えを認めあい,評価しあう授業支援を目的としたスタンプ機能「ackStamp」を提案する.この機能によって,児童同士が考え方を見てスタンプを押し,お互いが認めあえるような,児童が主体的・対話的で深い学びの授業を教師が行うことが可能であると期待する.

越後 宏紀,五十嵐 悠紀(明治大)
TENTORQUE:テントウムシの負の重力走性による重心移動で動く機構および人と昆虫の相利共生に向けた展開 (080)
(2B09) TENTORQUE:テントウムシの負の重力走性による重心移動で動く機構および人と昆虫の相利共生に向けた展開

近年,昆虫の優れた能力に着目した研究が盛んに行われている.一方で,その存在の小ささなどから蔑ろにする人や無関心な人が多い.そこで,我々は人の昆虫への印象や関わり方を変える事を目的とし,そのためには人にはない昆虫の優れた能力が人工物に作用する様子を見せたり,その能力を増幅したりする仕組みが必要であると考える.本研究では昆虫の優れた能力の中でもテントウムシの負の重力走性に着目し,テントウムシの自重により左右どちらか一方へ傾くことで動く箱型天秤機構および回転しながら一方向に進むことが可能な円筒型直転機構を実現する.さらに,これらの機構の応用例として人およびテントウムシの双方に利となる仕組みを示す.本稿では,箱型天秤機構においてテントウムシごとに傾く角度を計測し動作確認を行った.また,円筒型直転機構に関してランダムな4匹のテントウムシに対し,円筒の幅を変えて動く頻度を計測した.

喜納 恵理佳,橋田 朋子(早大)
ne-connect:人と留守番中の猫をマッチングして両者が遠隔で遊べるシステム (034)
(2B10) ne-connect:人と留守番中の猫をマッチングして両者が遠隔で遊べるシステム

飼い主が外出する際,ペットは留守番を強いられる.このことに不安な飼い主は非常に多く,様々な対策が取られているが,既存のIoT製品は給餌等の世話目的の物が多く,遊びへの対策は不十分である.外出中にペットをペットシッタに預けることもできるが,知らない人に預けられたペットはストレスを感じることもある.本研究では,これらの課題を解決するため,遠隔で人とペットを繋げるおもちゃである「ne-connect」を開発した.ne-connectは,飼い主が遊ぶことのできない状況の猫と,動物と遊びたいと考えている人をマッチングするシステムで,猫用おもちゃとしっぽデバイスから構成される.猫用おもちゃはもぐらたたきを模したおもちゃで,人側のスマートフォンから遠隔操作されたモグラが上下に動き,猫の遊びを誘う.しっぽデバイスは人がスマートフォンに装着して使用するもので,猫がne-connectで遊ぶと連動してデバイスに装着された尻尾が揺れ,猫とその場で遊んでいる感覚を疑似的に得ることができる.ne-connectにより,飼い主の外出頻度が高くてもペットは楽しんで遊ぶことができ,動物と遊びたい人は何時でも遠隔でペットと遊ぶことが可能になった.

太田 瑞紀,鈴木 優(宮城大)
鼻に対するアクティブ音響センシングを用いた個人識別手法の設計と実装 (197)
(2B11) 鼻に対するアクティブ音響センシングを用いた個人識別手法の設計と実装

本研究では,鼻当て部分を伴う眼鏡型デバイス使用時を想定して,鼻当て部分にマイクとスピ―カを搭載して,アクティブ音響センシング技術を適用させることで,自動的かつ定期的に個人識別を行う手法を提案する.提案手法では,眼鏡型デバイスの鼻当て部分のスピ―カから音響信号を流し,接触している鼻を通過した音響信号をマイクから取得して,その音響信号の周波数特性を解析することで個人を認識する.提案手法は,眼鏡型デバイスの鼻当て部分は認識したいユ―ザの鼻と常時自然に接触することと,ユ―ザの鼻の形状が固有の音響特性をもつことを利用している.本研究では,マイクとスピ―カを搭載した眼鏡型デバイスのプロトタイプを実装し,提案手法の有効性を評価する実験を3人の被験者で行った.その結果,平均F値0.9以上の精度で個人を認識できることを確認した.

磯部 海斗,村尾 和哉(立命館大)
行灯を用いたインタラクティブ映像システムの開発 (225)
(2B12) 行灯を用いたインタラクティブ映像システムの開発

ディジタル技術の発達はあらゆる分野に影響を与えており,芸術分野での利用も大きく広がってきた.その一例としてプロジェクションマッピング技術がある.プロジェクションマッピングの活用事例は日本の伝統建築や文化にも広がっている.この理由としては,日本の伝統文化にデジタル技術を組み合わせることで,本来の特徴や良さをそのまま生かしつつ,新たな価値が創造できることが挙げられる.本研究では,日本の伝統文化として行灯に着目して,行灯とプロジェクションマッピングを組み合わせたインタラクティブコンテンツを提案する.そして,行灯と行灯を置く机の上にプロジェクションマッピングを施しながら,行灯の位置や角度を変化させた際に,行灯の側面映像と机の映像が連動しながら変化する手法の開発とコンテンツの制作を行う.

畑田 彩花,水野 慎士(愛知工大)
フィットネスクラブに向けた靴デバイスによる運動促進及び業務補助システム開発 (137)
(2B13) フィットネスクラブに向けた靴デバイスによる運動促進及び業務補助システム開発

本研究は,オンラインでのフィットネスを支援するための,靴デバイスとこれを制御するアプリケーションの開発を行ったものである.靴デバイスとして,どのような靴にでも合うよう,靴の中敷きにモータ,電源,制御コンピュータ,アンテナを内蔵したものを用意した.また,靴デバイスと通信し,位置情報や運動データと連携して制御するためのアプリケーションの開発を行った.開発したシステムは,耐久テストを行い,一定程度の実用性を持つことが確認された.

田村 和也,稲垣 誠,新家 弘輝,寺島 樹,松井 祐希,宮本 華帆,川合 康央(文教大)
画面直径1インチの丸型スマートウォッチでの平仮名入力 (057)
(2B14) 画面直径1インチの丸型スマートウォッチでの平仮名入力

画面の直径が1インチのスマートウォッチに適した文字入力手法を開発した.この手法では行と段を順に指定して1文字を入力する.待機状態では,画面の周囲が90度ずつに分割される.1区画に5つの行が割り当てられているので,入力したい行を含む区画を横切るようにスライドイン(画面の外にタッチし,そのまま画面内に指を滑らせる動作)を行う.この方法だと幅2mmの領域で指先の通過を検出できるため,画面の多くを文字表示に使うことができる.指先が画面の縁を通過すると,画面は5分割される.それぞれにスライドインした区画に割り当てられている行の名前が1つずつ表示されるので,画面中央で指を離すか上下左右へスライドアウト(指を画面に触れながら画面外に滑り出す動作)して,1つの行を選択する.続いて,選んだ行に属する平仮名5文字が画面に大きく表示されるので,画面中央へのタップまたは上下左右へのフリックで1文字を選択する.濁音/半濁音/拗音は,行選択後に画面四隅のボタンで表示を切り替えてから選択する.実験では,使い始めから844秒で入力速度23[CPM],誤入力率2%以下となった.また,62分使用した時点での入力速度は30[CPM],誤入力率は3%程度となった.

鈴木 桜史郎,田中 敏光,佐川 雄二(名城大)
ペットロボットによる精神的疲労軽減と情動を誘発する動きによる作業支援の提案 (042)
(2B15) ペットロボットによる精神的疲労軽減と情動を誘発する動きによる作業支援の提案

オンライン作業の促進に伴い,休憩時間を取ることによる作業の効率化や疲労度の軽減などが注目されている.しかしタイマーなどによる気持ちの切り替えは,集中の妨げ,疲労や不快感への原因になる可能性がある.そこで本研究ではペットロボットによるストレス軽減を用いた,使用者の精神的な気持ちの切り替えを行わせる動物型のぬいぐるみデバイスを提案する.デバイスには触り心地や振動・音などを付与し,抱きしめや撫でにより使用者をリラックスさせる.また一定時間経過するとデバイスが「嫌がる」動きで通知をする.これらの機能により,使用者は精神的負担を軽減した状態で作業を再開できるように設計した.そして,ユーザーテストを行なった結果,動物型ぬいぐるみデバイスによるストレスの軽減が可能であることが分かった.また,そのデバイスの動きによる通知が,作業再開時と作業中の使用者に心理的影響を与えることが分かった.

三田 安綺児,関口 太樹,栗原 渉,有山 大地,串山 久美子(東京都立大)
ゲート・スティック・ゴーストを用いたヘアアイロンの操作軌道提示手法の検討 (122)
(2B16) ゲート・スティック・ゴーストを用いたヘアアイロンの操作軌道提示手法の検討

ヘアアイロンを用いたヘアアレンジの練習は,一般に鏡と手本動画を交互に見て動きを真似する方法で行われる.しかし,映像のみでヘアアイロンの回転や前後の傾きといった3次元的な動きを理解し再現するのは難しい.そこで本研究では手本動作を再現できるようにヘアアイロンの操作軌道を単純化してユーザの姿に重ねて表示するスマートミラー型システムを提案する.提案システムは4色のシールと加速度センサを取り付けたヘアアイロンとPCで構成される.PCのWebカメラで捉えた映像とセンサ値からヘアアイロンの状況を算出し,ヘアアイロンの位置と回転を提示するゲート,ヘアアイロンの傾きを提示するスティック,顔の位置とヘアアイロンの相対位置を提示するゴーストの3種類の提示を用いて操作軌道を提示する.提示方法決定のための予備調査を行い,3種類の提示全てが手本動作の理解に役立つという意見を得た.また,予備調査で得られた意見をもとにシステムの改良を行った.

松井 菜摘,大西 鮎美,寺田 努,塚本 昌彦(神戸大)
Webでの情報探索において多様なトピックの情報収集を促すインタフェースの提案 (069)
(2B17) Webでの情報探索において多様なトピックの情報収集を促すインタフェースの提案

ニュースを収集する際に用いられるメディアが,新聞等の紙メディアからWebメディアへと移り変わっている.Webを用いた情報収集は,個人の関心が強い情報ばかりを得るような探索へと促すため,幅広い情報と触れる機会をユーザから奪う恐れがある.そこで本研究では,Webでの情報探索において,多様なトピックの情報収集を促すためのインタフェースを提案する.提案するインタフェースでは,ユーザへ一度に提示する記事数が常に4つとなるようにコントロールする.提示する記事数をコントロールすることで,ユーザは大量の記事を一度に意識する必要がなくなり,認知負荷が軽減される.このインタフェースを従来のインタフェースと比較したところ,提案するインタフェースを利用することでユーザは1.66~2.25倍も多くの記事を収集するようになった.また,従来のインタフェースでは全く閲覧されなかったジャンルの記事も,積極的に閲覧されるようになり,多様なトピックの情報収集が促された.

定塚 春樹,美馬 義亮(はこだて未来大)
漫画画像を索引としたアニメのシーン探索システムの開発 (114)
(2B18) 漫画画像を索引としたアニメのシーン探索システムの開発

友人同士でアニメに関して話をするとき,話題となっているアニメ中の特定のシーンの探索を行う機会がある.シーン探索はオンライン動画プラットフォームやビデオ再生ソフトウェア中のシークバーを操作して行う事になるが,特定のシーンを見つけることは困難である.我々はシーン探索中にシークバーを操作したときに表示されるサムネイルに漫画画像を表示することで探索が容易になると考え,システムを開発した.本稿ではシステムの概要と今後の展望について述べる.

加藤 祐樹,大和 幸司,松村 耕平,大井 翔,野間 春生(立命館大)
Avatar Jockeyにおける表現システムの拡張 (200)
(2B19) Avatar Jockeyにおける表現システムの拡張

インタラクション2020で発表したAvatar Jockeyを実際に音楽ライブの現場で使用実験しながらUpdateを行った.音と映像を反応させて行うオーディオビジュアルパフォーマンスとバンドのライブの鑑賞体験の違いに着目した.前者は,映像作品を見ている感覚に近いのに対し,後者は演者を見て何の楽器を操作し,どんな音を出しているかを理解しながら鑑賞する.これらを組み合わせることで新しいインタラクティブな表現システムを提案できないかと考え提案したのが「Avatar Jockey」である.それに対し,触覚フィードバックや第3者視点のプロジェクション,照明やLEDポールを使った実空間とのインタラクションといった機能を実装し,仮想空間をリアルタイムにインタラクションさせながら行う音楽的なライブパフォーマンスに使用することでAvatar Jockeyにおける表現システムの拡張を行った.

伏田 昌弘(東京コンピュータサービス株式会社),平林 真実(IAMAS)
(2B20) 【タイトル公開準備中】

(公知日以降に公開)

吉田 竣亮(兵庫県立大),施 真琴(ATR/立命館大学),内海 章(ATR),山添 大丈(兵庫県立大)