SilentMask: 口周辺の運動計測によるマスク型サイレントスピーチインタラクション (061)
(3P01★) SilentMask: 口周辺の運動計測によるマスク型サイレントスピーチインタラクション

サイレントスピーチインタラクション(SSI)は,有声ではない発声による音声インタラクションであり,スマートフォンなどの音声認識デバイスへの入力手段として,また発声困難者への支援として用いられる.従来から口の周辺を利用するSSIとしてリップリーディングや筋電,超音波エコー,口蓋内の静電測位等を用いた手法が提案されてきたが,片手が塞がることや目立ちやすいといった課題があった.本研究では,マスクに取り付けた加速度と角速度のセンサを利用し,口周辺の運動を計測することで無声での発話を認識するマスク型のSSIを提案する.2つの加速度センサを用いて12次元の口周辺の運動情報を取得し,深層学習を用いて解析したところ,21種類の音声コマンドと発話していない状態の計22状態を79.1%の精度で識別でき,表情と動作の計6種類に関して分類し84.7%の精度で認識できた.また,主観調査を行い,加速度センサを直接皮膚に貼る手法に比べて長時間着用できるという結果を得た.本研究は,カメラ画像を用いないため照明条件によらず,非接触で目立たないインターフェースであり,マスクの新たな可能性を提示するものである.

平城 裕隆(東大),暦本 純一(東大/ソニーCSL)
GO-Finder:手操作物体の発見に基づく事前登録不要のウェアラブル物探し支援システム (047)
(3P02★) GO-Finder:手操作物体の発見に基づく事前登録不要のウェアラブル物探し支援システム

私たちは置き場所を忘れた物の物探しに厖大な時間を費やしている.これまで,物体の位置を記憶・提示することでユーザの物探しを支援するシステムが複数提案されてきたが,先行手法は探す可能性のある物体を事前に登録しておく必要があり,ユーザの負担となっていた.本研究では,事前登録の負担を失くし,予期しない無くし物の探索にも使える,手操作に着目したウェアラブルな物探し支援システム―GO-Finder("General Object Finder")を提案する.GO-Finderは,首に装着したウェアラブルカメラで撮影した映像を入力として手で操作されている物体を検出・グループ化し,ユーザが触れた物体の視覚的な一覧を構築する.ユーザはスマートフォン上のインターフェースを通じて探したい物体を選び出すことによって各物体が最後に出現した瞬間を閲覧し,場所を思い出すことができる.ユーザ実験の結果,GO-Finderを利用することで正確かつより小さい認知負荷で物探しを行えることを確認した.

八木 拓真,西保 匠(東大),川崎 邦将(富士通研究所),松木 萌(ソフトバンク),佐藤 洋一(東大)
同一楽曲に対する多数の歌唱と正解歌唱の音高推移分布の可視化 (087)
(3P03) 同一楽曲に対する多数の歌唱と正解歌唱の音高推移分布の可視化

同一楽曲に対して多数の歌唱者がソーシャルメディアなどに自分の歌唱作品を公開する機会が近年増えている.このような歌唱群の癖や個性を理解するための一手段として我々は,同一楽曲に対する歌唱者群の歌い方を可視化する手法を開発している.この手法では,同一楽曲に対する多数の歌唱群の音響データからそれぞれの音高(基本周波数:以下F0と称する)の推移を抽出し,その分布を可視化する.また視覚表現の手段として,時刻および周波数の対数値を2軸とする2次元ヒストグラム画像を生成し,これに適応2値化・ラベリングといった画像処理手法を適用している.本報告ではこの可視化手法と可視化結果を紹介したのちに,一般的な歌唱音響データから無伴奏歌唱音響データを生成する手順,およびその結果として得られた音高推移分布の可視化結果を示す.特に本稿では,原曲での音高推移を正解音高推移として可視化する機能を追加開発した結果を新しく示す.

近藤 芽衣,伊藤 貴之(お茶の水女子大),中野 倫靖,深山 覚,濱崎 雅弘,後藤 真孝(産総研)
環境への情報提示も可能な光学透過性を持つ全周囲ディスプレイ (196)
(3P04) 環境への情報提示も可能な光学透過性を持つ全周囲ディスプレイ

形と大きさを持つ立体物の表面全周囲に映像を投影したものを全周囲ディスプレイという.特に,全周囲ディスプレイには,ある立体物の表面全周囲に映像を投影したものと,ユーザの周囲の環境に映像を投影したものの2種類が存在する.我々は,2つの全周囲ディスプレイを1つにまとめ,両方に同時に投影を行うことにより,それぞれの良さを生かしつつ,2つの映像間をなめらかに行き来することができ,そこに新たな利点が生まれると考えた.本研究では,1点からの360度全周囲投影技術とディスプレイの透過不透過の高速切り替え技術により,2つのディスプレイを1つのデバイスとして実装することで,それぞれの良さを合わせたデバイスを提案する.そして,提案プロトタイプの具体的な設計と実装方法,またこれらを活かしたインタラクション例,アプリ案と今後の展望について述べる.

吉田 光河,宮崎 竜輔,中村 俊勝(電通大),佐藤 俊樹(北陸先端大)
新任教員の授業力向上のための授業振り返りシステムに関する研究 (070)
(3P05) 新任教員の授業力向上のための授業振り返りシステムに関する研究

教員を目指している生徒(中学校・高等学校で教育を受けている者)は,大学における教職課程を受講し,教員採用試験を経て,大学の卒業後に小・中・高等学校に,新任教員として採用される.新任教員は,主に大きく2種類に分けられ,社会経験を積んだ社会人枠と大学や大学院を卒業・修了した学生枠である.特に,社会人枠を含めて,採用前において,実際に現場に立つことができるのは,教職課程の教育実習の期間のみであり,取得免許に応じて2週間から1か月ほどである.この間に指導教員から授業中の注意点や改善点を学ぶことができるが,指導教員からすべてのスキルを学ぶことは困難である.また,模擬授業などにより授業の流れなどを学習することができるが,児童や生徒の反応もなく,実際の現場とは大きく異なる.そのため,実践現場において新任教員は,1人で上手く授業をコントロールするかどうかは未知数である.新任教員の授業の質を向上させるためには,(1)実際の現場に近い環境で訓練を行うこと,(2)教員の行動を定量的に把握すること,(3)授業を客観的に振り返り気づきを得ることは重要である.本研究では,(3)に着目し,新任教員の授業を向上させるための振り返りシステムの開発を目指す.

wang yuchen,大井 翔,松村 耕平,野間 春生(立命館大)
食べられる再帰性反射材の反射パターンに基づく位置姿勢基準マーカー (086)
(3P06) 食べられる再帰性反射材の反射パターンに基づく位置姿勢基準マーカー

食品へのプロジェクションマッピングの投影の際の基準マーカーとして,飴や寒天などで作成された食べられる再帰性反射材の利用が考えられており,反射材の姿勢情報を取得することで,食品の姿勢に追従したマッピングを行なうことが可能となっている.先行研究では,食べられる再帰性反射材の姿勢情報を取得する手法として,食べられる再帰性反射材の表面にARマーカーのパターンを作成した「食べられるARマーカー」と呼ばれる物が提案されているが,ARマーカーとして利用する都合上,決められたパターンを厳密に作成する必要がある,形が正方形でなくてはならないなどの制約がある.そこで,本研究ではテンプレートマッチングを利用して姿勢情報を取得する手法を提案する.この手法では再帰性反射材のパターンや形を自由に作成できるといった利点があり,前述した問題点を解決するものである.提案手法ではテンプレートマッチングの中でも,回転や傾きに対応しているホモグラフィー変換(射影変換)を用いたテンプレートマッチングを行い,マッチングの過程で得られる変換行列を用いて投影したい画像を変形する.評価実験とその結果から提案手法の有効性を示す.

船戸 優希,奥 寛雅(群馬大)
多人数ビデオ会議における話者交替のための視線提示手法 (222)
(3P07) 多人数ビデオ会議における話者交替のための視線提示手法

多人数ビデオ会議において,円滑な話者交替を行うことは対面会議と比較して困難である.その原因として,多人数ビデオ会議では話者交替に大きく影響を及ぼす非言語情報である視線配布がされていないことが考えられる.多人数会話において,自分の担う役割である参与役割を理解することによって,円滑な話者交替が実現される.また,参与役割の理解は視線配布によって促される.本手法では,多人数ビデオ会議において視線配布を再現することにより,参与役割の理解を支援し,話者交替を促進するシステムを提案する.本手法を実現するために,我々は矢印を用いた視線配布表現,およびビデオウィンドウのサイズ変更を用いた視線配布表現を行うビデオ会議システムを実装した.また,本手法が話者交替時の課題に与える影響の調査を目的とした実験の設計を述べる.

飯塚 陸斗,川口 一画(筑波大)
ゲーミフィケーションを適用したバリア画像収集方式のコンセプトの提案 (132)
(3P08) ゲーミフィケーションを適用したバリア画像収集方式のコンセプトの提案

我々の生活空間には段差や坂などのバリアが多数存在し,車椅子利用者やベビーカー利用者といった移動弱者の円滑な移動を妨げている.バリアの種類や位置などのバリア情報は移動弱者が移動計画を立てる上で重要であり,このバリア情報を収集する試みは多数行われている.我々は,その試みの一つであるバリア画像を収集するアプローチに着目した.しかし,バリアのある場所まで行きバリアの写真を撮影・投稿する作業は,バリアフリーに関心のないユーザ自身に直接的なメリットがないためモチベーションを維持・向上させるのが困難である.そこで,本稿ではバリア画像の大量収集を目指し,バリアを撮影するとその形状に基づくモンスター画像を収集できるゲームのコンセプトの提案を行う.提案システムでは,バリアの写真撮影・投稿作業にゲーミフィケーションを適用することで,ユーザの作業に対するモチベーションの維持・向上を目指す.

村山 優作,大和 佑輝,奥川 和希,前田 真志,古田 瑛啓,宮田 章裕(日大)
ボルダリングにおける競技者同士のコミュニケーションを促すコンテンツの提案 (093)
(3P09) ボルダリングにおける競技者同士のコミュニケーションを促すコンテンツの提案

ボルダリングは2020年の東京オリンピックの新競技に選ばれ,近年競技人口が増加している.男女関係なく幅広い年齢層が楽しむことができる.個人競技であるボルダリングは競技者同士の繋がりを持ちにくい.本研究は,クライマーが繋がるきっかけになるコンテンツを提案し,特徴である壁に映像を投影,競技者同士声援によって画像が変化することでボルダリングの新しい体験を提案する.


今 綾音(東京都立大),串山 久美子(東京都立大学)
視差を得られない環境での距離感の提示手法 (030)
(3P10) 視差を得られない環境での距離感の提示手法

人間は目視で距離をはかる時,主に両目の視差を利用することで距離感を得ているため,平面モニターや,片目など,視差情報の得られない状態では距離感を正確に捉えることが難しくなる.そのため本研究では,視差情報の得られない環境で,距離感をより正確にはかることのできる環境の構築を目指す.視差以外の距離感の手がかりとして大きさ,色,動きの3種が考えられる.それぞれの手がかりを個別に有効,無効の切り替えが可能な3D空間を作成し,その中の物体までの距離を答えさせ,それぞれの手がかりが距離感の把握にどの程度影響を与えるのかを計測した.その結果を元に,影響の高い手がかりを強調した映像を提示し,視覚障害者のサポートや,映像の没入感の向上に役立てる手法について考察する.

森山 有理名,魚井 宏高(大阪電通大)
デスクワーク時の集中を阻害する周辺視野領域での視覚妨害刺激の基礎検討 (102)
(3Q01★) デスクワーク時の集中を阻害する周辺視野領域での視覚妨害刺激の基礎検討

文章作成などのデスクワークを効率的に進めるためには,タスクに対して集中を維持することが重要である.しかし,現実には人が近くを通り過ぎるといった些細なことでも集中は途切れてしまい,集中を維持するのは困難である.集中を途切れさせないためにはデスクワークの環境を整えることが重要だが,オフィスにおいて一個人がコントロールできる要素は限定的である.そこで本研究では,将来実現可能な範囲で比較的効果の高い視覚改善方法を見出すことを目的として,まずは中心視野で集中が必要な系列記憶タスクと,周辺視野を移動する視覚妨害刺激を設計し,刺激が集中力に与える影響を調査する実験を行った.実験の結果,提示する移動視覚妨害刺激の種類によって,系列の記憶に変化が生じていることから,集中力の低下度合いが異なることなどが分かった.また系列の記憶におけるタイミングごとの成績から,視覚妨害刺激の設計や類型化の可能性について検討を行った.

鎌田 安住,金田 大輔(ジンズホールディングス),中村 聡史(明治大)
センサデータに基づく対面授業と遠隔リアルタイム授業の比較調査 (210)
(3Q02★) センサデータに基づく対面授業と遠隔リアルタイム授業の比較調査

遠隔授業では対面授業の良さをできる限り保持して行うことが望ましいとされているが,実際に対面のどのような要素が遠隔授業にとって良いものなのかは確かめられていない.そこで本研究では遠隔リアルタイム授業と対面授業を比較し,遠隔授業においてどのような要素が授業の質に寄与するのかを明らかにすることを目指す.本稿では受講者の顔の録画映像と心拍情報を用いて,受講者にとって重要と考えられる精神的負荷,集中力が授業形態によって異なるかを調査した.調査の結果,遠隔リアルタイム授業か対面授業か,遠隔の中でも受講者の顔が映っているか映っていないかによって,精神的負荷,集中力に差異が表れることを確認した.

角田 幸太郎,大西 鮎美,寺田 努(神戸大),加藤 浩(放送大),葛岡 英明(東大),久保田 善彦(玉川大),鈴木 栄幸(茨城大),塚本 昌彦(神戸大)
バリアフリーマップにおけるバリア情報可視化手法の比較 (091)
(3Q03) バリアフリーマップにおけるバリア情報可視化手法の比較

我々の生活空間には階段や段差といった,移動弱者の円滑な移動を妨げるバリアが多数存在している.これらのバリアの存在を把握するためにバリアフリーマップが作成されている.現状のバリアフリーマップはバリアフリー施設の場所を表示しているものが多く,ユーザは移動経路上のバリア情報を把握できない.このため,移動経路上のバリア情報含めて表示している広範囲のバリアフリーマップを作成する必要がある.しかし,移動経路上のバリア情報を含めたバリアフリーマップの作成には広範囲のバリア情報が必要なため,高いコストがかかるという問題がある.この問題を解決するために我々は健常歩行者の歩行データからバリア情報を抽出し,地図上に可視化する取り組みを行なっている.先行研究ではスマートフォンをポケットに入れて歩くだけでバリア情報を収集することができる.このため,収集されるバリア情報は大量になる.本稿では先行研究によって収集される大量のバリア情報をユーザが直感的に把握できるように可視化することで,ユーザがバリアフリーマップを用いて移動経路を作成する際の作業負荷を減少させられるかを検証した.比較実験を行った結果,大量のバリア情報をユーザが直感的に把握できるように可視化する手法は判明しなかったものの,特定の手法を用いることでユーザがバリアフリーマップを用いて移動経路を作成する際の作業負荷を軽減させられることが示唆された.

奥川 和希,大和 佑輝,大河原 巧(日大),村山 優子(津田塾大),宮田 章裕(日大)
ロンバード効果を応用した第二言語学習者のための会話支援手段実現に向けた基礎的検討 (121)
(3Q04) ロンバード効果を応用した第二言語学習者のための会話支援手段実現に向けた基礎的検討

グローバル化により,留学の機会が増えている.しかし,知らない国に初めて来て,まだ生活と言語に慣れていない留学生にとって,留学先の国の人々と相手国の言語で会話することはしばしば難しい.その原因のひとつとして,人は母国語を話すとき,意図せずして速い速度で不十分な音量で話しがちであることが挙げられる.そこで,本研究では,母語話者が発話する際に騒音を提示することでロンバード効果を引き出し,母語話者の声量を増大させると同時に,発話速度を低下させることを試みる.これまで,ロンバード効果で声量を制御できることは明らかになっているが,発話速度が変化するかどうかは不明であるため,本稿では騒音提示による発話速度の変化の有無を検証する実験を行った.結果として,騒音の提示によって発話速度が低下することが明らかになった.

王 露茜,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
ライブ会場や家庭におけるリアルタイムの同期を支援する高周波音声信号を用いたライトデバイスの提案 (173)
(3Q05) ライブ会場や家庭におけるリアルタイムの同期を支援する高周波音声信号を用いたライトデバイスの提案

概要:本研究はライブ会場や自宅におけるリアルタイムの同期に向けて支援する手持ちのライトデバイスを提案する.既存の無線制御型ライトデバイスはDMX信号などを用いた制御で,ライブ会場以外では使用できないという問題があった.本システムは高周波数帯域に予め挿入した音声信号による制御で,ライブ会場のみならずストリーミングサービスやブルーレイディスクなどの電子記録媒体においてもデバイスを使用することを可能にする.

大津 大知,岩井 将行(東京電機大)
モーションキャプチャ装置を用いた介護動作の視覚化及び改善のためのシステム (148)
(3Q06) モーションキャプチャ装置を用いた介護動作の視覚化及び改善のためのシステム

介護士の需要が高まる一方で,介護士は腰痛問題に悩まされており,平均勤続年数も他の職業と加えて短い傾向にある.腰痛は腰部に激しい負荷がかかる動作を除き,適切な介護動作によりリスクを軽減することができることから,介護動作初学者に向けて,介護動作の学習の補助を行うシステムを作成する.あらかじめサンプルしておいた熟達者の動作を次元削減アルゴリズムにより低次元特徴量として保存しておき,初学者の動作の低次元特徴量と熟達者のもの,それぞれを描画することにより熟達者との動作の乖離度合いを視覚化し,動作の改善を補助する.

貞方 隆汰,柴田 智広(九工大)
ビデオ会議における会話の流れを可視化するシステムの検討 (053)
(3Q07) ビデオ会議における会話の流れを可視化するシステムの検討

ビデオ会議システムが普及してきており,リモートワークなどオンラインで議論する機会が以前より増加してきている.ファシリテータによる会議の円滑化は対面会議のみならず,ビデオ会議でも重要である.ところが,ビデオ会議では視線方向・頷きなどの情報が伝達されにくいため,会議参加者にとって他者の発言・反応が誰に対するものなのか把握しにくく,記憶にも残りにくいと考えられる.こうした背景から対面での会議に比べビデオ会議の円滑化はファシリテータにとって困難である.我々はファシリテータによる会議の円滑化を支援するため,会議参加者の会話の流れに着目し,有向グラフを用いて会話の流れをリアルタイムに可視化する手法を提案している.本稿ではビデオ会議における会話の流れを可視化するシステムの実装の改善案について検討を行った.

今井 廉(日大),呉 健朗(ソフトバンク),富永 詩音,木村 悠児(日大),酒井 知尋,小島 一憲(ソフトバンク),宮田 章裕(日大)
ネットショッピングにおける色再現性の向上 (094)
(3Q08) ネットショッピングにおける色再現性の向上

本研究は,スマートフォン経由のインターネットショッピングにおける色の見え方の差によるトラブルを解消することを目的とする.この目的に対し,商品画像と実物を確認したときの印象の差という視点で捉え,分光特性を基にした色再現技術を応用したシステムを開発した.スマートフォンのディスプレイ上で実物の忠実な色再現を行うには,動的な現実環境の変化に対して,コンピュータグラフィックスで描かれた仮想物体を適応的に合成して表示する必要があり,その実現にはARが適している.そこで,スマートフォン向けに実時間で動作する室内照明環境を推測により再現するWebARアプリケーションを開発し,実物と仮想物体の色の見えを色彩輝度計で測定することで色の見えがどの程度向上するかを明らかにする.

諏訪 芳彦,宮田 一乘(北陸先端大)
階段を上る動作による歩容認証精度の検証 (223)
(3Q09) 階段を上る動作による歩容認証精度の検証

2020東京オリンピック(2021年7月23日開催予定)の開催や世界中でのテロ事件の増加に伴い,より一層セキュリティへの関心が高まっている.また,新型コロナウイルスに伴うマスク着用率の増加は,顔認証の認証制度を著しく下げることが報告されている.そんな中,代替手法として歩容認証技術(人の歩き方により個人を特定する技術)への注目が集まっている.しかし,現状での歩容認証技術研究は水平面上の歩行のみを対象としているため,セキュリティが最も求められる環境のひとつであるイベント会場やスポーツの大会会場などの,平面ではない形状の床を有する環境への対応は不十分である.本研究では,イベントやスポーツの大会会場に多く見られる階段に注目し,姿勢推定システムOpenposeを用いて,階段を上り下りする動作を対象とした歩容認証精度の検証を目的とする.

軍司 俊実,柳 英克(はこだて未来大)
マジックにおける視線誘導対象の時空間解析に向けた計測環境の構築 (202)
(3Q10) マジックにおける視線誘導対象の時空間解析に向けた計測環境の構築

本稿では,マジックにおける演者の顔向きと音声の有無の組み合わせを変えることで,観客の視線がどのように誘導されていくかを調査するため,観客の視線計測環境を構築する.演者と観客とがマジックのインタラクションを円滑に行うため,視線誘導が重要となる.既存研究では,演者は手の動きと顔の向きを適切に連動させることで,視線を誘導していることが分析されている.ただし実際には,手と顔のみでマジックを演じるだけではなく,さらに音声や道具を適切に連動させ,演者は観客の視線を誘導している.これらの連動状態を分析することを将来的な目的とし,まずは観客の視線を計測するための環境構築を行い,視線の時間変化を計測できる可能性があることを示した.

小林 悠己,西山 正志,岩井 儀雄(鳥取大)