双安定性サーモクロミックインクの選択的加熱を用いた造形後に表面色・模様を制御可能な立体物造形手法 (157)
(2P01★) 双安定性サーモクロミックインクの選択的加熱を用いた造形後に表面色・模様を制御可能な立体物造形手法

本研究では,選択的加熱と双安定性サーモクロミックインクを用いて表面の色と模様を制御可能な立体物造形手法を提案する.温度により色が変化し,かつその発色状態で安定である双安定性サーモクロミックインクと樹脂の混合物を立体物表面にピクセルとして形成し,この物体の表面を選択的に加熱することで,立体物の造形後に色や模様を制御することができる.本論文では,双安定性サーモクロミックインクと紫外線硬化樹脂を混合,紫外線硬化させることで立体物を作製し,この立体物の発色特性と安定して消色する温度を検証した.また,作製した立体物に対して選択的加熱を行うことで,平面及び立体造形物の発色と消色を制御し,造形後に立体物の表面色を制御できることを確認した.

堀 悠太郎(阪大),平木 剛史(阪大/東大),プンポンサノン パリンヤ(阪大),岩井 大輔(阪大/JSTさきがけ),川原 圭博(東大),佐藤 宏介(阪大)
3枚鏡方式の視線制御系による広範囲かつ高速な動的プロジェクションマッピング手法 (071)
(2P02★) 3枚鏡方式の視線制御系による広範囲かつ高速な動的プロジェクションマッピング手法

近年,プロジェクションマッピングを用いた演出が盛んに行われている.現在,広く実施されているものの投影対象は静的な物体が主であるが,今後は動的な対象への投影技術開発が重要となる.しかし,従来の動的対象への投影技術には投影可能な範囲に制約がある.本研究では,飯田らが提唱したサッカードミラー3という高速視線制御装置を用いた,投影機材周囲の広範囲を高速に運動する対象に動的プロジェクションマッピングを実現する手法を提案し,実際に実装して評価した.ドローンを追従対象として投影を行った結果,投影機材を中心に180度以上にわたって投影方向を変更させ,追従対象が高速に動いてもトラッキング及び投影が可能であることが確認できた.

樋口 詩乃,奥 寛雅(群馬大)
5Gを利用したボールカメラ映像のライブストリーミングに関する研究 (058)
(2P03) 5Gを利用したボールカメラ映像のライブストリーミングに関する研究

新たなスポーツの撮影技術として,カメラを内蔵したボールであるボールカメラの研究がなされている.既存の研究では撮影された映像はカメラ内に保存され,後処理を行ってから提供される.しかし,将来的には,撮影した映像はリアルタイムで視聴者に提供することが想定される.したがって,本論文では6台の5Gスマートフォンを用いてボールカメラから映像をリアルタイムで伝送・処理するシステムの実装を行った.また,実装したシステムにより.ボールカメラからリアルタイムで全天球映像をストリーミングできることを確認した.

北山 翼,小池 英樹(東工大),益子 宗,落合 裕美(楽天)
ARヘッドセットを用いた琉球舞踊の演舞作成システムの試作 (050)
(2P04) ARヘッドセットを用いた琉球舞踊の演舞作成システムの試作

本研究では琉球王国時代に龍潭池で行われていた祭事の再現を目的とし,AR技術を用いた琉球舞踊の演舞作成システムを試作した.祭事では龍潭池に浮かべた船の上で楽器を演奏する楽人や琉球舞踊を踊る舞人が乗る船がフォーメーションを形成しながら演舞を行ったとされている.本研究ではARヘッドセットと琉球舞踊のモーションデータを使用し,龍潭池を3DCGで現実世界に重畳表示させ,コントローラを直感的に操作して琉球舞踊を踊る舞人と船の演舞を作成するシステムを試作した.

萩原 智大,曽我 麻佐子(龍谷大)
An omnidirectional shape-changing bubble display (230)
(2P05) An omnidirectional shape-changing bubble display

We present a novel spherical display that utilizes a bubble as a screen material. This device can quickly generate soap bubbles as the screen. Since the generated bubbles are initially transparent and fragile, we propose a technique such as rapid freezing to fix the bubble and enable image projection. In this paper, we propose the first prototyping method and some application ideas such as an instant spherical screen or remote presence display by taking advantage of the deformability and rapid generation/bursting capability of the bubble.

ZHAO JUEJIAN(北陸先端大),Nambata Kazuki(電通大),佐藤 俊樹(北陸先端大)
オンラインビデオ会議の状況に応じた背景音の自動生成と共有 (036)
(2P06) オンラインビデオ会議の状況に応じた背景音の自動生成と共有

オンラインビデオ会議の利用が急増しているが,実際の利用方法はさまざまである.形式的な会議もあればプライベートな飲み会もある.映像をオンにするルールのものもあれば,任意で一部の人だけがオンになっている場合もある.音声も,全員がオンの場合もあれば,話をする人が発言のときだけオンにする場合もある.発言者がしゃべり続けても,他の人の反応がまったくわからない場合も多い.このようなオンライン会議では,「話をする際に緊張する」「会話が途切れると沈黙が耐えられない」などという意見も聞くようになった.一方,従来から,対面の会議室やカフェ等での背景音(ノイズやBGM)が,会議参加者の心理面や会話に与える影響が検討されている.本研究ではオンライン会議の背景音に注目し,システム内に流れる音量の変化をモニタリングしながらリアルタイムで適切な背景音を自動挿入する汎用的なシステムの実装を行った.背景音の選択,再生の開始と終了,フェードイン・アウト,ボリューム制御等を自動的に行うことができるので,今後は本システムを用いて,会議の効率や心理的な側面にポジティブな影響を与える手法の検討を進める予定である.

神場 知成(東洋大)
ビデオ会議時の匿名テキストチャットに関する基礎検討 (099)
(2P07) ビデオ会議時の匿名テキストチャットに関する基礎検討

対面でのコミュニケーションと異なり,ビデオ会議には発言の衝突やノンバーバル情報の欠落など特有の問題点が存在する.本研究ではこの中でも特に,ビデオ会議では意見の表明をためらいやすいという問題に注目している.この問題が生じる原因として,1つしかない音声チャネルを占有することへの遠慮や,自身の立場・能力の相対的な低さによる萎縮などが考えられる.本稿では,この問題を解消するために匿名テキストチャットをビデオ会議と併用することを提案し,その有効性を検証するための実験の検討を行った.

峯岸 暉歩,富永 詩音,今井 廉,尹 泰明(日大),呉 健朗,酒井 知尋,小島 一憲(ソフトバンク),宮田 章裕(日大)
オンライン会議カメラ映像のための個人差を考慮した顔面動作に基づく表情の可視化・増幅アバターシステムの検討 (232)
(2P08) オンライン会議カメラ映像のための個人差を考慮した顔面動作に基づく表情の可視化・増幅アバターシステムの検討

現在の日本では総務省によるテレワークの推進で,ICTを活用し時間や場所に囚われない新しい働き方への取り組みが積極的に行われている.テレワークの導入でオンライン会議を行う機会が増えたが,参加者の一部がカメラをオフにしていると,お互いの顔が見えないまま会議を行うという現象が発生する.相手の顔が見えないと表情を見ることもできず,雰囲気を掴みづらい,遠慮が発生するといった影響が想定される.そもそも高解像度のカメラ自分の顔を取られ配信され続けるとこに抵抗があるひとも多く,参加者のほとんどがカメラをオフにしている場合も少なくない.そこで本研究では,スマートフォンのカメラと3Dモデルを用いて表情データのみの可視化を行うシステムの開発を行った.カメラで取得した表情データをFacial Action Coding Systemに基づいて分析を行い,実際の表情として人型の3Dモデルに出力する.表情データには事前に個人に合わせて定義した倍率を設定し,明確に出力することが可能とする.さらに,正確に表情が伝わらない顔の作りや表情の出やすさにおける個人差をアバターを用いることで軽減させている.本システムが出力した表情データが表情として明確かつ有用であるかを検証し考察する.

石出 宗己,岩井 将行(東京電機大)
内側と外側を行き来するインタラクションに着目した全周囲ディスプレイの提案 (221)
(2P09) 内側と外側を行き来するインタラクションに着目した全周囲ディスプレイの提案

本研究では,立体構造物の全周囲に映像投影を行う全周囲ディスプレイにおける「スクリーン内外の通り抜け」に着目し,全周囲ディスプレイの「外側」と「内側」をユーザが楽しく行き来することを可能にするインタラクション手法として,スクリーン上に様々な位置・タイミングで物理的な開口部を作り出し,ユーザに開口部を通してディスプレイ内外を行き来させる手法を提案する.本論文では提案手法を体験可能な全周囲ディスプレイの実装案と,その有効性を評価するためのいくつかのアプリケーション例について述べる.

新谷 大樹,新井 真稀,福岡 美結,谷口 伊織,佐々木 健(電通大),牧岡 雄大,佐藤 俊樹(北陸先端大)
オンライン講義において学生の内職行為を抑止するフィードバック手法の基礎検討 (090)
(2P10) オンライン講義において学生の内職行為を抑止するフィードバック手法の基礎検討

世界中の学校や家庭におけるPC,タブレット端末の普及に伴い,教育現場では,Web会議システムを用いたオンライン授業が取り入れられるようになった.特に大学の講義は,小中高校と比べて学生がオンラインで受講する環境を整えやすいこともあり,ひときわ導入が進んでいる.オンライン講義は,対面講義に比べて学生は講師から受講態度を把握されにくいため,講義中に講義と関係ないことをする,いわゆる\内職"をする学生も一定数存在すると思われる.そこで本研究では,オンライン講義において内職を抑止するために,ユーザにフィードバックを与え内職を意識させる手法を採用する.複数のフィードバックの特徴を把握・比較し,どれがオンライン講義を聴講するユーザに内職を意識させることに適切であるか検討したところ,音によるフィードバックが適切であるという判断に至った.

尹 泰明,富永 詩音,今井 廉(日大),呉 健朗(ソフトバンク),宮田 章裕(日大)
複数のオーディオスピーカより再生される超低周波音を用いた非接触型全身触覚提示 (063)
(2Q01★) 複数のオーディオスピーカより再生される超低周波音を用いた非接触型全身触覚提示

触覚提示システムには,事前準備を含めユーザに“能動的な行動”を要求するものが多く,それらは,“能動的な行動”を取ることができないユーザ,取ろうとしないユーザには不向きである.本稿では,事前準備を含めた“能動的な行動”を取ることができないユーザをターゲットとし,ユーザにその空間にいてもらうだけで触覚を提示できるシステムとして,複数のオーディオスピーカより再生される超低周波音を用いた非接触型全身触覚提示システムを提案する.実験では,ユーザに使用していることを感じさせないシステムを目指して,全身に触覚を提示できる最小限のオーディオスピーカの振幅と,効果的に触覚を提示できる空間の設け方について調査した.

柄沢 未希子,梶本 裕之(電通大)
高校生向けデータサイエンス教材の開発 (101)
(2Q02) 高校生向けデータサイエンス教材の開発

政府がAI戦略を掲げ,高校生の段階からAIやデータサイエンスの基礎を学ぶよう,提言されている.しかし,既存の学習教材は,文章の説明のみのものや,プログラミングの知識を必要とするものが多く,初学者にとって難解である.本報告では,内容は高校生レベルのデータサイエンスを扱いながらも,インタラクティブで楽しいWebアプリケーション教材を提案する.学習内容は判別分析を取り上げ,生徒は判別分析のためのデータクレンジング作業を通じて判別分析の仕組みを理解する.本報告では,本教材を学部2年生および学部3年生の授業において使用した際の使用ログを収集し,解析した.さらに,本教材使用後にアンケートを実施し,本教材を使用した学生の理解度をはかる.

村上 綾菜,伊藤 貴之(お茶の水女子大)
タイムプレッシャーの制御による作業効率の向上を目指した非線形時間経過モデルの提案 (107)
(2Q03) タイムプレッシャーの制御による作業効率の向上を目指した非線形時間経過モデルの提案

人には,締め切りや制限時間などの時間的制約を設けることでタイムプレッシャーが生じ,集中力が向上すると言われている.本研究では,時間の経過速度が一定ではなく非線形的に変化する,虚偽の物理的時間を提示することでタイムプレッシャーを感じさせることが可能であると考えた.これによって生じたタイムプレッシャーの影響を受け,作業効率を向上させることができる非線形時間経過モデルの提案と検証を行った.その結果,個人差はあるが作業効率の向上へ有効である可能性が示唆された.

堤 昂平,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
上手く褒めるために効果的な言葉づかいの調査 (046)
(2Q04) 上手く褒めるために効果的な言葉づかいの調査

日常生活において,褒める行為は大切なコミュニケーションの1つである.だが,上手く褒めるためにどのような言葉を使えば効果的に相手を褒めることができるのか明らかになっていない.本稿では,相手を褒めるときの発話内容に着目し,上手く褒めるために効果のある言葉づかいを明らかにする取り組みを行う.はじめに,2者対話を収録し,人手で発話内容の書き起こしを行った.次に,褒めるときの発話内容について形態素解析を行い,各発話内で使用された各品詞の種類と個数をカウントした.そして,各発話における各品詞の出現頻度を算出し,どのような品詞が上手く褒めるために効果があるのか分析した.最後に,上手く褒めるために効果のある品詞が発話内ではどのような単語であるか分析した.その結果,褒める発話において感動詞と形容詞の1文中の出現頻度が低く,発話内容に具体的な期間と相手の話を聞いてどのように感じたのかを含めることが重要であることが明らかになった.

大串 旭,大西 俊輝,山内 愛里沙(日大),石井 亮,杵渕 哲也,青野 裕司(NTT),宮田 章裕(日大)
SFプロトタイピングを用いた未来ビジョン作成の評価 (171)
(2Q05) SFプロトタイピングを用いた未来ビジョン作成の評価

本研究では未来社会におけるイノベーションアイディアを作成するための,SFプロトタイピング手法を分析する.SFプロトタイピングは未来社会の設計を考慮する際に,SF作品を作る際の思考方法を応用し,イノベーションを起こすようなアイディアを得やすくするための手法である.しかし,この手法が従来の手法に比べてどの程度有効であるか,比較した分析は行われてこなかった.本研究では,SFプロトタイピング手法を,従来行われてきたシナリオプランニング手法と比較し,その特徴について分析した.研究提案では,まず従来のSFプロトタイピング手法を分析した上で,短い時間で実施可能なプロトタイピング手法を作成した.また,少人数のグループワークに適した人員配置を行うため,参加者の特性を心理指標で調べ,ファシリテーションに効果的な人員を配置した.これにより,SFプロトタイピング手法とシナリオプランニング手法を,それぞれ9個のグループで実施し,その評価をビジネス評価に関する専門家14名が比較した.評価結果により,SFプロトタイピング手法はシナリオ・プランニング手法に比べて,より挑発的で楽しいが,一方でリアリティには欠けると取られる提案が生まれることが示唆された.ただし,それぞれの提案の相関を調べると,提案を継続したくなる案は信頼性との相関が低く,挑発性や楽しさといった,SFプロトタイピングが得意とする分野が効果的であることがわかった.

大澤 博隆,宮本 道人(筑波大),藤本 敦也(三菱総合研未来構想センター),関根 秀真(三菱総合研)
静電容量タッチセンサを用いたタッチタイピング習得支援手法 (218)
(2Q06) 静電容量タッチセンサを用いたタッチタイピング習得支援手法

本論文では,静電容量タッチセンサを組み込んだキーボードを用いるタッチタイピング習得支援手法を提案する.タイピング初心者がタッチタイピングを習得するにあたり,練習初期からホームポジションを強く意識し,両手を常にホームポジションに置き続けることは難しい.これに着目し,静電容量タッチセンサを用いて,練習初期から両手をホームポジションに置くことを促すことで,タッチタイピング習得の支援を行う.本手法を用いてタイピング初心者を対象とした実験を行った.その結果,初期段階から両手をホームポジションに置いてタイピングできることを観察できた.

吉田 浩人,真鍋 宏幸(芝浦工大)
遠隔・時間差業務における出前サービスによる関係性構築の試み (048)
(2Q07) 遠隔・時間差業務における出前サービスによる関係性構築の試み

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による行動規制の中でも可能な働き方として,テレワークが拡大している.テレワークは,場所や時間にとらわれないメリットがある一方で,スタッフ同士の関係性を築きにくい欠点がある.テレワークやフレックスといった時間や場所が異なる自由な働き方が促進されているが,そういった環境ではスタッフ間の情報共有や関係性の構築が課題である.本研究では,オフィスワークにおける情報共有と褒賞を考慮し,激励やねぎらいの手段の一つである差し入れを,テレワークやフレックスといった遠隔・時間差の環境に用いることを試みた.本システムを想定した実験では,遠隔・時間差の環境において上司から差し入れが「関係性」「モチベーション」「職場環境の満足度」「情報共有」等に関して評価した.

田中 剛史,長 幾朗(早大)
雨の辞書:インタラクティブな没入型辞書の制作 (118)
(2Q08) 雨の辞書:インタラクティブな没入型辞書の制作

知らない言葉やわからない言葉を調べるために活用している辞書は,新たな言葉との出会いを提供してくれる.その辞書を空間に落とし込み,インタラクティブ性を持たせることで,新しい辞書体験を提案する.




坂田 朱璃,串山 久美子(東京都立大)
人と人との接触動作によるインタラクションを再現する人型視触覚ディスプレイの提案 (203)
(2Q09) 人と人との接触動作によるインタラクションを再現する人型視触覚ディスプレイの提案

我々は普段,体の全身を覆う皮膚を通して,その変化を見たり,直接触ったりすることで,他人の感情や体調を読み取ることがある.本研究では,このような視覚的・触覚的な情報をやり取りをする皮膚を,ディスプレイ/インタフェースとして捉え,また従来の平面ディスプレイのような指によるタッチ操作だけでなく,手のひらや腕,体全体を使う人と人とのインタラクション時における自然な接触動作に着目し,それらを活かした人型の視触覚ディスプレイの実現を目指す.

松村 輝幸,佐藤 俊樹(北陸先端大)