スマートハウス向け天井通知システムの評価 (184)
(3A-01) スマートハウス向け天井通知システムの評価

スマートな住宅環境での一手法として,プロジェクタを用いて天井を情報化ディスプレイとして用い,日常生活での家電・インターネットサービス等の視覚的な通知を行うシステムを提案している.我々は,その天井通知システムについて開発を行なってきた.これは宅内でスマートフォンなどの携帯端末を持ち歩くわけではない環境で,通知元との距離や複数の通知の発生によって,ユーザが通知に気付かなかったり,忘れてしまったりする中,天井を活用し,音だけでなく視覚的な表現で通知を行うものである.本稿では,天井通知システムの概要と,本システムを用いて行なった評価実験の結果および考察について述べる.

櫻井 爽大郎,平井 重行(京産大)
AvatarJockey:複合現実を用いたLive空間の提案 (114)
(3A-02) AvatarJockey:複合現実を用いたLive空間の提案

本研究の目的は,複合現実を用いて,今までにない新しい音楽体験を生み出すLive空間を作り,その中でパフォーマンスを行いその魅力や可能性を追求し考察することで提案を行うことである.具体的にはMisrosoft社のMRデバイスHololensのアプリケーションをAvatarJockeyを開発し,Hololensを複数台使用した観客参加型の音楽パフォーマンスについて検証・考察を行う.


伏田 昌弘,平林 真実(IAMAS)
玄関の壁床へのプロジェクションマッピングによる天気情報とその経時変化提示の試み (105)
(3A-03) 玄関の壁床へのプロジェクションマッピングによる天気情報とその経時変化提示の試み

プロジェクタ技術の小型・高性能かを踏まえ,スマートハウス研究の一つとして,プロジェクションマッピングをたくないの情報提示手法として取り入れる研究が行われている.我々は,たくないでも特に玄関位着目し,そのかべや床に天気情報をCGアニメーションで提示する試みを行ってきた.これまでは直感的にで瞬時に理解できる表現として,一つの天気を中心にアニメーション制作を行ってきた.本項では,「曇りのち雨」と言った天気の掲示変化についての表現についても試みた内容について報告する.

鷲尾 大輔,平井 重行(京産大)
VRアクションゲームにおける超人的剣撃体験システムの開発 (185)
(3A-05) VRアクションゲームにおける超人的剣撃体験システムの開発

剣撃体験に主眼を置いたVRアクションゲームが数多く登場し,剣を振って敵を倒す体験はエンタテインメントコンテンツとして多くの人に楽しまれるようになった.これらのゲームではユーザの身体動作が直接ゲームに反映されるため,ユーザの持つ身体能力や技術を超えた高速のアクションの表現は難しいものとなっている.そこで我々はユーザの高速の動作に同期した剣の透明化と時間スケール変換を行うことで,ユーザに身体能力の限界以上の速度で行動していると知覚させる手法を提案する.この手法によって,ユーザはフィクション作品に登場するような超人的な速度の剣撃体験を楽しむことが出来る.

平野 祐也,橋本 直(明治大)
ASMRコンテンツ制作サポートシステムの提案 (243)
(3A-06) ASMRコンテンツ制作サポートシステムの提案

近年,ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)と呼ばれる現象が注目を集めている.ASMRコンテンツは動画共有サイト上に多数アップロードされているが,そのほとんどは手動で物理的な音を繰り返し鳴らして撮影されており,1時間以上の尺があるものも多いため,制作には労力がかかる.そこで本研究では,好みのASMRの音源を自動で作成することのできるASMRコンテンツのための制作サポートシステムを提案する.

紺谷 知代,沖 真帆,塚田 浩二(はこだて未来大)
宝石を手に取り眺めるような能動的音楽鑑賞デバイスの提案 (253)
(3A-07) 宝石を手に取り眺めるような能動的音楽鑑賞デバイスの提案

本研究は,音楽鑑賞者が演奏者に近い感覚で音楽を楽しめる「能動的な音楽鑑賞」に着目し,「音源との物体的な触れ合い」を取り入れた新しい「能動的な音楽鑑賞」の実現を目指す.この新たな鑑賞方法の実現に向けて,本研究は「宝石」のような,見る角度に応じて色や輝きが様々に変化するようなインタラクション要素を持ち,手に持って様々な角度から指向性のある音の変化を,視覚的および聴覚的に楽しむことができる再生デバイスを提案する.本論文では,本研究が提案する新しい能動的音楽鑑賞手法と,それを実現する小型の音声再生デバイスのコンセプトおよび試作について述べ,いくつかのアプリケーション例と今後の展望を示す.

山崎 萌恵,永井 美央花,中嶋 祐雅(電通大),佐藤 俊樹(北陸先端大)
旋律と「和声進行の緊張感」を入力する対話型和声付け支援システム (234)
(3A-08) 旋律と「和声進行の緊張感」を入力する対話型和声付け支援システム

本稿では,旋律とともにその「緊張感」を入力することによって,和声進行を出力するシステムを提案する.単旋律に対する和声付けは専門性を要し,特に音楽初学者にとって難解であるため,直接和声を入力させることは難しい.これまで,コーパスとHMMに基づいて和声進行を自動作曲システムは存在する.しかし,コーパスに従う最も尤もらしい和声進行というのは概して「平均的」なものであるため,こうした自動作曲システムが出力するものががユーザの求めるものである保証は全くない.そしてユーザが生成結果に納得できなかった場合,これを修正するためには結局,専門的な音楽知識が必要となってしまう.本稿での提案は,音楽初学者が専門的な知識なしに自動作曲システムと対話を行い,対話を通じて「本当に求める音楽」に到達していくことを目指している.着目したのは「緊張感の変化」である.音楽初学者であってものこのパラメータの入力は比較的容易であり,かつシステム側からはこのパラメータからユーザの意図を推定しやすいことが,本研究から明らかになった.そして,最終的な評価実験の結果,緊張感の変化を入力とするインタラクションが,最終的に初学者の満足度を向上させることも示した.

高橋 拓椰,Christoph Wilk(明治大),嵯峨山 茂樹(東大/電通大),宮下 芳明(明治大)
ピアノ用自動バラード調アレンジシステム (175)
(3A-09) ピアノ用自動バラード調アレンジシステム

本稿では,既存の楽曲に対するピアノ演奏用譜面から,バラード調に編曲されたピアノ演奏用譜面を生成するシステムを提案する.ユーザーは本システムを使って,既存のピアノバラード譜面から得られた特徴をもとに, 1小節ごとに伴奏パターンを決め,ピアノ編曲を行う.編曲には,手動操作によりユーザーがより自分好みの編曲をすることができる他,自動編曲機能を使うことでユーザーが手間をかけることなく編曲も行うことができる.本システムで生成された譜面は,ピアノバラードに見られた特徴が反映されており,バラード調としての機能を果たしていることが示せた.

草地 澪,植村 あい子,北原 鉄朗(日大)
Sustttainer: ジェスチャ認識とマルチタッチ機能によるさする演奏システムの提案 (076)
(3A-11) Sustttainer: ジェスチャ認識とマルチタッチ機能によるさする演奏システムの提案

デジタル技術をベースにして音楽体験を拡張するシステムは様々に研究がなされ,新たなインタフェースの製作やジェスチャ認識などによって演奏体験も様々に拡張されてきた.本研究では「さする」という動作に着目し,立体の中のいくつかの面をさすることで演奏を行う装置であるSustttainerを提案する. Sustttainerは加速度センサを用いたジェスチャ認識と静電容量センサを用いたマルチタッチ機能により,MDFとダンボールによって製作された三角柱の平面さするという動作によって,音量,音高,音色を制御できる.本論文ではSustttainerの実装について述べ, 10人のユーザスタディを通してその演奏体験について検証した結果を報告する.

伊藤 駿汰,富澤 信允,宝本 暉広,伊藤 陽香,中西 泰人(慶大)
バーチャルな影による奥行き錯覚を用いた付箋紙の移動操作と類似度可視化インタフェース (180)
(3B-12★) バーチャルな影による奥行き錯覚を用いた付箋紙の移動操作と類似度可視化インタフェース

物理的な付箋紙環境における付箋移動と類似付箋探索の支援を目的としたインタフェースを提案する.付箋紙へのバーチャルな影のプロジェクションマッピングにより,(A)付箋を張り替えずに奥行き方向へ擬似的に移動する,(B)文書解析に基づき付箋間の類似度を可視化する,2つの機能を実現するインタフェースのプロトタイプを開発した.ユーザテストを通じて,(A)は奥行きレベルの知覚が難しく改善が必要,(B)は類似付箋を目立たせる目的として良好な感触が得られた.

中原 和洋(日本ユニシス),藤田 和之,土田 太一,高嶋 和毅,北村 喜文(東北大)
簡易モーションキャプチャ機器による3Dアバタの定型ポーズ入力支援システム (286)
(3B-13) 簡易モーションキャプチャ機器による3Dアバタの定型ポーズ入力支援システム

近年,ハンドコントローラつきのVR機器を安価な簡易モーションキャプチャデバイスとして用い3DCGアバターを操作するアプリケーションが増加している.実世界のユーザーとは異なる容姿のアバターをまとっている場合,そのアバターにふさわしいポーズ(姿勢)を入力したいという欲求が生じるが,ユーザーの技量や使用する機器の問題で狙ったポーズをアバターにとらせることは難しい.そこで我々は,事前に設定された目標となるポーズとユーザーによる入力姿勢との間を連続的に行き来することで,ユーザーが狙ったポーズを入力できるよう支援するシステムを提案する.本システムを用いることで,ユーザーはバーチャル空間内でのアバター操作を介して簡単かつ正確に目標とするポーズを取ることができる.加えて,提案システムを応用すると,目標ポーズと自身のポーズとの差が明瞭に意識できるため,ポーズの練習を支援することも可能になる.

石本 岳,福地 健太郎(明治大)
多様な情報取得を促すインタフェースの提案 (113)
(3B-14) 多様な情報取得を促すインタフェースの提案

Webを用いた探索では,自分の関心の強いものだけを得るような,タコツボ的探索となることが指摘されている[1].そこで本研究では,Webの利用によって生まれたタコツボ的探索を防ぐことで,多様な情報取得を促すことを目的とする.またそのために,探索と読みの2つの作業を明確に分離した「探索読み分離型インタフェース」を作成した.従来のインタフェースでは,探索中に複数の読みたい記事が見つかったとしても,1つずつの記事の閲覧を行うのが一般的であった.そのため,ある記事を閲覧している最中に,優先度が低い記事は,忘れられたり,興味が失われたりしたと考えられる.しかし作成したインタフェースでは,探索と読みの作業をそれぞれまとめて行うことを可能とした.これにより,探索中に得られた興味が失われる前に,興味をもった全ての記事を記録することが可能となった.実験では,従来のWebのインタフェースと作成したインタフェースを用いて,インタフェースの違いが情報探索の内容に与える影響について調査を行った.その結果,探索読み分離型インタフェースを利用することで,多様な情報取得を促すことが示唆された.また実験を通して,対象コンテンツへアクセスするかの選択は,コンテンツへのアクセスコスト(アクセスしやすさ)と,探索を通して変化する興味の強さを総合的に判断して行われることが示唆された.

定塚 春樹,美馬 義亮(はこだて未来大)
VRGate: 非着用時もインタラクション可能な現実世界と仮想世界を繋ぐHMDの提案 (269)
(3B-15) VRGate: 非着用時もインタラクション可能な現実世界と仮想世界を繋ぐHMDの提案

没入感の高いヘッドマウントディスプレイ(HMD)が容易に手に入るようになった.一方,HMDの着用やコンテンツを始めるまでの機械操作が,使用者のVRコンテンツを始める意欲を喪失させているという問題がある.そこで本研究では,HMDの側面にディスプレイを付属し,日常生活の中でVRコンテンツの情報を常時提示することで使用者との関係性を持つVRGate提案する.VRGateは,非着用時でも使用者にコンテンツへの興味関心を惹かせることができる.また,状況の通知をしてHMDの着用を促すようなコンテンツを提示し,日常生活と仮想世界をスムーズに結ぶことができる.本稿では試作したVRGateとインタラクション例について紹介する.

阿達 大輝,渡邊 恵太(明治大)
包丁手技訓練を目的とした把持力信号の自動ストローク切り出し手法の検討 (270)
(3B-16) 包丁手技訓練を目的とした把持力信号の自動ストローク切り出し手法の検討

包丁は調理などの際に日常的に使用される道具であるが,人によって包丁手技には大きな差がある.効率よく手技を学ぶ手段として,熟練者から口頭で指導を受けたり,実演を観察したりすることなどが一般的に考えられるが,見るだけでは理解しづらい力加減などの手技を学習することは困難である.そこで,包丁技術の熟練者と非熟練者において,包丁を使用している際の掌にかかる力を,3軸Micro Electro Mechanical Systems触覚センサを用いて計測することで,包丁への力の加え方が熟練者と非熟練者でどのような違いがあるか調査するため,計測・分析を行った.さらに,その手法を自動化するため,ストローク波形に周期的な特徴があることに着目し,ストローク波形の自己相関を求めることでストロークを自動的に切り出す手法を提案する.

川田 智晴,岡田 一志,大井 翔,松村 耕平(立命館大),寒川 雅之(新潟大),野間 春生(立命館大)
PneuModule: 感圧タッチパッドとインフレータブルピンアレイを用いた再構成可能な物理インタフェース (206)
(3B-17★) PneuModule: 感圧タッチパッドとインフレータブルピンアレイを用いた再構成可能な物理インタフェース

本稿では,感圧タッチパッド上に再構成可能な物理インタフェースを実現するためのシステム,PneuModuleを提案する.PneuModuleはメインモジュールと拡張モジュールにより構成され,拡張モジュールはメインモジュールにエアプラグを介して接続される.拡張モジュールはユーザ入力に応じて気室の体積が変化する入力機構を持ち,リジッドな入力および柔軟な入力の両方を実現できる.拡張モジュールからの入力により,メインモジュール内部の独立したパイプを介してそれぞれ対応するインフレータブルピンが膨張し入力をタッチ面に伝達する.伝達された入力からユーザ入力または拡張モジュールの種類を認識することが可能となる.以上の構成により,ユーザは即座に物理インタフェースのレイアウトを変更可能である.本論文では,インフレータブルピンの設計,様々な空気圧入力機構の設計,および一連のインタラクティブな応用例により確認した本システムの実用性について報告する.

韓 燦教,高橋 亮,矢作 優知,苗村 健(東大)
VisPhoto: 全方位カメラを用いた視覚障碍者のための写真撮影支援システム (277)
(3B-18) VisPhoto: 全方位カメラを用いた視覚障碍者のための写真撮影支援システム

多くの視覚障碍者が写真を撮影したいと望んでいることが知られている.しかし撮影する際に,カメラを被写体に向けることが難しいという問題に直面する.本論文は,VisPhotoという新しい写真撮影支援システムを提案することで,この問題を解決する.既存手法と異なり,提案システムは全方位画像のポストプロダクションで写真を生成する.つまり,シャッターボタンを押すと提案システムは全方向画像を撮影する.ポストプロダクションでは,画像から検出された物体に対し,ユーザーはそれを写真に含めるか含めないかをを選択する.最後に,提案システムはユーザーが選択した物体を切り取り,同時に写真の美しさを考慮した画像を出力する.ユーザー調査には視覚障碍者と晴眼者が参加し,提案システムの利点,欠点,有用性,および生成された写真の品質について評価してもらった.

岩村 雅一,平林 直樹,程 征(大阪府立大),南谷 和範(大学入試センター),黄瀬 浩一(大阪府立大)
metaBox: 使い方を定義可能なexUI設計のIoT Box (274)
(3B-19) metaBox: 使い方を定義可能なexUI設計のIoT Box

我々は,物理的なユーザインタフェースを一切プロダクトから無くし,すべての操作をスマートフォンから提供する手法,exUIを提案した.これはインターネットから制御可能なプロダクトにWebインタフェースで機能や体験を定義し,Webインタフェースを切り替えることでプロダクトの機能や体験を切り替えられる手法である.本研究では,ハードウェアとして抽象度が高く多用途に使える箱に,exUIの手法を適用したmetaBoxを提案する.インタフェースとなるアプリを4つ開発して運用実験を行い,その観察から得た利用状況を記した.

中里 健也,金子 翔麻(明治大),神山 洋一(シードルインタラクションデザイン株式会社),渡邊 恵太(明治大)
Pict Place Shuffle:情報配置と間接入力による再認式画像認証の改良 (209)
(3B-21★) Pict Place Shuffle:情報配置と間接入力による再認式画像認証の改良

暗証番号やパスワードを代表とする知識照合型個人認証は,秘密情報をユーザが記憶保持する必要があり,ユーザにとって負担となっている.そこで改善案の1つとして再認式画像認証が提案されているが,これには理論的安全性,認証時間,覗き見攻撃の面で問題が残されている.本研究ではこれらの問題を改善し得る手法としてPict Place Shuffleを提案する.Pict Place Shuffleは,「画像配置」を秘密情報とし,画像を直接選択しない「間接入力」によって秘密情報の入力を行う新たな再認式画像認証である.この手法を用いて被験者実験を行い既存手法との比較を行った結果,Pict Place Shuffleは3つの問題点に対する改善策の1つとなり得る手法であることを明らかにすることができた.

吉田 光宏,高田 哲司(電通大)
国土地理院データを用いた自動運転のための仮想テストコース開発 (129)
(3B-22) 国土地理院データを用いた自動運転のための仮想テストコース開発

自動運転並びに電気自動車の制御アルゴリズム開発コストを軽減するため,仮想空間におけるテストコース開発を行った.複雑な市街地のモデルをオープンデータやゲームエンジンを活用することによって,より安価に構築することを目的とした.



速水 郁海,井上 虎,鈴木 大暁,別府 瞭,桑名 祐弥,瀬戸 直也,巽 竜雅,川合 康央(文教大)
シート型圧力センサを用いた体重測定手法の改良 (272)
(3B-23) シート型圧力センサを用いた体重測定手法の改良

洗面台における歯磨きや洗顔などの日常生活行動について,床面でその動きを計測して人物や行動の識別を行う研究を行っている.その中で,利用しているシート型圧力センサでは足裏の圧力分布が計測でき,その情報から体重を測定する手法についても研究を行っている.手洗いや洗顔をしている中で体重も測定できる点が,健康管理やライフログのための技術として有効活用が見込まれる.ただ,個人毎の体重の計測・計算手法として確立はできておらず,精度の面でも課題があった.本稿ではそれらの課題を踏まえ,人に依存せずに精度よく体重の計算が行える手法について試みた内容を報告する.

森川 匡,平井 重行(京産大)
腕時計型運動センサによる所作評価システム ~正しく紅茶を飲むために~ (098)
(3B-24) 腕時計型運動センサによる所作評価システム ~正しく紅茶を飲むために~

利用者の手首に装着する腕時計型運動センサにて,作法の視点にて所作を評価するシステムの検討を行った.3軸加速度センサ及び3軸角速度センサを組み合わせるセンサフュージョンの手法により,重力に対する手首上面の傾斜角を推定するとともに,角速度の時間二階微分値である角加加速度(角躍度)の二乗時間積算値をもとにした運動のスムーズさを表す数値を計算している.このシステムでは,カメラといった外部機器を必要としないことや,腕時計型デバイスという実装形態から,日常生活の中でいつでもどこでも手軽に所作の評価が行えることが特徴である.ティーカップにて紅茶を飲む動作について実験を行ったところ,正しいとされている所作に対し,手首傾斜角の時間ゆらぎが小さくなるとともに,運動がよりスムーズに行なわれていることが分かった.

稲垣 俊典,梅本 暖,田代 佳大,森下 貴康,金島 諒,吉田 海,松下 宗一郎(東京工科大)
Developing a Road Accident Simulator for Automatic Road Accident Report System (252)
(3B-25) Developing a Road Accident Simulator for Automatic Road Accident Report System

Nowadays, road accidents represent a big challenge for every country in the world. Lot of researches in AI, Machine Learning and Deep Learning are conducting every year to find some solutions to reduce road accidents trough predictions by using previous data of vehicles crashes. In Our research, we focused on a system that can automatically build a 3D simulation (for visualization purpose) of an accident given in input the manually made accident report. Our simulator, then, automatically generates labeled training data that will be used by the system for image recognition task to predict the responsibilities of each actor in the accident. The simulator, also, generates a sketch of the accident to append to the manually made accident report inputted into the system by the user.

YAWOVI Agbewonou Helton,OZONO Tadachika,SHINTANI Toramatsu(Nagoya Institute of Technology)
静電容量センサを用いた触覚を誘発する電球の提案 (260)
(3B-26) 静電容量センサを用いた触覚を誘発する電球の提案

人間の感覚のうち触覚に関しても多くのデザインが存在するが,その多くは触覚を利用したデザインであることを意識せずに製作されているものが多い.そこで筆者らは手触りやデバイスへのジェスチャ入力に重きをおいた触覚のデザインとして日常的に見かける電球の形に注目した.本稿では,静電容量センサを用いた触覚を誘発する電球として,センサ機能を持つ電球の実装と素材,ユーザーシナリオについて検討した.


岡戸 雄一郎,倉橋 桜菜,志村 優斗,水島 涼介,栗原 渉,串山 久美子(首都大)
スクラップブッキング機能を持つ手書きカレンダーアプリの開発 (262)
(3B-28) スクラップブッキング機能を持つ手書きカレンダーアプリの開発

ICTサービスの高度化により,人々の生活は大きく変化した.特に,モバイル機器の普及は,いつでも・どこでも連絡が取り合える便利な生活を実現した反面,対面コミュニケーションが繋がりの構築において重要な役割を果たす家族のような関係性に,新たな課題を突きつけている.筆者らは,家族のような生活空間を共にする強い紐帯を強化するためのICTサービスの実現を目指し,手書きカレンダーアプリの開発を行った.開発は,デザイン思考に基づきフレームワークを設計して進めた.エスノグラフィ調査の結果から家族の体験共有を課題に設定し,カレンダーと日記を組み合わせて,家族イベントの計画・経験・回顧を一元化した体験とするコンセプトを得た.本コンセプトの元でプロトタイピングとテストを反復的に行い,コンセプトの実現を確認すると共にユーザビリティを向上させた.また,本アプリのコンセプトは,“Ideate”のプロセスに参加したアーティストの活動に触発されて創出されている.ユーザテストにこのアーティストも参加することで,更に発展的な利用方法が見いだされたので,併せて報告する.

東條 直也(KDDI総合研),前東 晃礼(静岡大),新井田 統(KDDI総合研)
把持端末に追従するAR追加表示領域の提示位置が重さ知覚に与える影響の分析 (264)
(3B-29) 把持端末に追従するAR追加表示領域の提示位置が重さ知覚に与える影響の分析

身体や端末に情報表示領域を追加できるAR技術により,物理的な端末の映像提示領域に縛られない新たな映像空間を構築できる.この映像空間でのインタラクション方法が注目される一方で,追加された視覚情報が重さ知覚に与える影響も過去の研究事例から無視できない.本稿では,被験者実験により,こうしたAR追加表示領域の提示位置によって,実際に把持した端末が軽く,または重く感じられる現象を確認した.インタラクティブ発表では,本稿で確認した重さの錯覚現象を実体験できるデモを行う.

橋口 哲志,羽賀 夢馬(龍谷大),森 尚平(Graz University of Technology)
机上へのプロジェクションによる紙面テキストハイライト手法 (242)
(3B-30★) 机上へのプロジェクションによる紙面テキストハイライト手法

自然言語処理技術を活用し特定のテキストをハイライトさせることにより,電子媒体上のテキストの可読性を向上させる試みはこれまで行われてきたが,紙媒体上でこれを実現する手法はまだ少ない.本研究では,プロジェクタカメラ系のシステムを用いて紙面上のテキストをハイライトする手法を提案する.カメラ画像を用いた文字認識により抽出されたテキストに対して形態素解析などの自然言語処理を行い,この処理結果に基づいて特定のテキストをプロジェクションによりハイライトさせることで,対象テキストの閲覧性や理解度を向上させる.デモアプリケーションでは,3種類のハイライトデザインを用い,文書内の重要語,または係り受け関係の可視化例を示す.

土田 太一,藤田 和之(東北大),中原 和洋,山田 茂雄(日本ユニシス),高嶋 和毅,北村 喜文(東北大)
スマートフォンカメラとピンホールを用いた多次元入力手法 (280)
(3B-31) スマートフォンカメラとピンホールを用いた多次元入力手法

スマートフォンカメラ近傍に設置したマーカを読み取り,多次元入力を可能とする入力手法を提案する.ピンホールを用いて,カメラの被写界深度を深め,近接したマーカの画像を取得する.取得した画像からマーカのxyzの位置およびロール・ピッチ・ヨー回転を求めることで,最大で6次元の入力を実現することができる.アナログパッドを用いた実装を行い,xyとヨーを用いた3次元入力が可能であることを確認した.


田中 智泰(芝浦工大),山田 渉(NTTドコモ),真鍋 宏幸(芝浦工大)
下方視野を拡大したHMDの開発と評価 (039)
(3B-32) 下方視野を拡大したHMDの開発と評価

一般的な既存のVR (Virtual Reality)用HMD (Head Mounted Display)は高い没入感や臨場感をユーザに与えるが,垂直視野角は人間の元来のものと比べると狭い.特に水平から下方向の視野角は,HMDを装着しての卓上での作業や歩行などの日常的な動作に重要であるが,人間本来の65〜70度程度の垂直視野角に対して35〜45度程度しか提示できていない.そこで我々は,既存のHMD内部の鉛直下方向に対し下方視野用のLCDを新しく追加し,下方視野を拡大したHMDの開発と評価を行った.作成したHMDには臨場感の向上を目的としたVRモードと,外部に取り付けたカメラの映像をLCDに投影することで卓上作業の作業効率化と首運動の負担軽減を目的としたVST(Video See-through)モードを実装した.結果,下方視野を拡大したHMDは垂直視野角を約70度拡大させ,臨場感向上と首の負担軽減に成功した.一方,情報量の増加による集中の阻害や映像提示の不完全さによる作業時間増加も確認され,さらなる研究が必要であることが示唆された.

中野 萌士,磯山 直也,酒田 信親,清川 清(奈良先端大)
シングルタッチジェスチャに対する大型スマートフォン向けの片手操作手法の性能調査 (015)
(3B-34) シングルタッチジェスチャに対する大型スマートフォン向けの片手操作手法の性能調査

大型のスマートフォンに対して,把持姿勢を変えることなく親指の届かない領域に対する操作を可能にするために,これまでに多くの片手操作手法が提案されている.しかし,提案されている片手操作手法は,いずれもターゲット選択(タップ)を目的に設計されている.一方で,スマートフォンの操作には,タップ以外にもスワイプ,ドラッグ,およびダブルタップ等のシングルタッチジェスチャが利用されている.そこで,我々は,全てのシングルタッチジェスチャの実行を可能にするために,カーソルを用いた2つの片手操作手法を設計,開発した.1つは押下圧を利用してタッチイベントを発生させる事が可能なカーソルを用いた手法であり,もう1つは,タッチイベント発生位置の決定とジェスチャの実行を二段階の操作に分けたカーソルを用いた手法である.さらに,我々はシングルタッチジェスチャの実行が可能な既存手法と,提案手法の性能を調査するために調査実験を行った.その結果から,アプリケーションにて利用するシングルタッチジェスチャに合わせて片手操作手法を選択するための指標を示す.

八箇 恭平,礒本 俊弥,志築 文太郎(筑波大)
選択ターゲット候補の半円状再配置によるスマートフォンでの片手選択操作手法の提案 (229)
(3B-35★) 選択ターゲット候補の半円状再配置によるスマートフォンでの片手選択操作手法の提案

本研究ではスマートフォンの片手操作時のターゲット選択手法として,一回のタップと親指の移動量の少ない操作のみで選択が完了する手法を提案する.提案手法では選択ターゲットを明示的に示すために,タップされた点を中心として,選択候補となるターゲット全てを指に被らないように指の周りに半円状に再配置する.本研究では,再配置した目標ターゲットを選択する手法として,目標ターゲットの方向へ直接指を傾けて選択するOne Half-Pie,2段に配置されたターゲットを押し込み動作によって切り替えながら選択するTwo Half-Pie,タップした地点からドラッグした量に応じてターゲットの選択が行われるRailDraggerの3つの選択ジェスチャを実装し評価する.実験では3つの選択手法を用いてそれぞれポインティングタスクを行い,選択終了までの時間と選択精度の観点から選択手法の評価を行った.その結果,提案する3手法において選択時間に関してはRailDraggerが,選択精度に関してはTwo Half-Pieが最も優れていることが分かった.

秋葉 翔太,崔 明根,坂本 大介,小野 哲雄(北大)
理想のライブを現実に!~観客と演者の両方が演出する空間 (240)
(3B-36) 理想のライブを現実に!~観客と演者の両方が演出する空間

近年,ライブエンターテイメントは,大小問わず様々な形態で開催されていることから,世間でも大きな注目を集めており,人々はライブに対して新しい楽しみ方や,更なる満足度の向上を常に求めている.そこで本研究では,ライブへ足を運ぶ人の満足度を向上させるために,各ライブ会場における課題点・問題点の発見,そこから更に各々が持つオタク心理を研究し,不満点の洗い出しを行った.それらをベースにして生まれたアイディアを元に,理想のライブを実現するための4つのライブ支援デバイスを考案した.本論文では,4つのライブ支援デバイス「KOUITTEN!」「マウンティングライト」「ノってちょ〜台」「てれぱす!」の開発と,開発したデバイスを使用したライブを行い,自らも観客側,演者側の両方の目線に立ち行った各デバイスの評価について述べる.

高橋 佑汰,松本 康介,鈴木 莉野,相良 亮,河村 逸平,内藤 唯香,田口 愛祐美,中村 桃子,落合 美礼(専修大),上松 大輝(NII/専修大)
Smart Clothes : 開閉型機構を用いた衣服内気候調整服 (281)
(3B-37) Smart Clothes : 開閉型機構を用いた衣服内気候調整服

近年,動的なインタラクションやセンシングの機能を持つ衣服の研究が進んでいる.本研究では,植物の気孔に規範し,変形が可能な服の設計と開発を目指す.これは,従来の衣服にみられる人の手を介した着脱ではなく,衣服自らの変形により着用者の状況に応じた体温調節を図るものである.本稿では,一般的なパーカを着用した場合と気孔部を取り付けたパーカを着用した場合の2条件において被験者実験を行い,衣服内温湿度環境及び主観申告の観点から評価を行った.結果,主観報告の観点から本提案のSmart Clothesは一般的なパーカに比べ衣服内調節機能を有する可能性が示唆された.本提案を利用することで快適な衣類内気候の維持が期待できる.

松崎 広夢,石川 清皐,佐々木 仁大,鳥居 拓馬,謝 浩然(北陸先端大)
先細り物体を折りたたみ3Dプリントするためのインタラクティブな設計ツール (282)
(3B-39) 先細り物体を折りたたみ3Dプリントするためのインタラクティブな設計ツール

積層型の3Dプリンタでは,その造形手法の特性により,あらかじめ高さ方向に「折りたたんだ」状態で3Dプリントし,造形後に展開することで造形時間及びサポート材消費を大幅に節約できる.しかし,意匠や使い勝手,強度の問題から,どの部分を折りたたんで印刷するかを自動決定することは極めて難しい.もし,STLファイルを入力すると折りたたみ可能な箇所を提示し,簡単な操作により折りたたんだ形状をインタラクティブに得られるインタフェースがあれば,折りたたみ操作を直感的かつ短時間で行うことができる.そこで本研究では,ユーザが厚み・段数を調節し物体を回転させながら,折りたたまれた形状や折りたためる領域をリアルタイムに確認できるインタフェースを実装した.また折りたたまれた形状のSTLファイルを自動生成することで3Dプリントを即座に行える.本研究では,インタフェースを用いて得られた形状を印刷し,その物体の比較・評価も行った.

野間 裕太,鳴海 紘也,奥谷 文徳,川原 圭博(東大)
言葉遣いを改善する音声返戻システムの開発 (093)
(3B-40) 言葉遣いを改善する音声返戻システムの開発

世代間での使用する言葉の違いなど,個人の言葉遣いは度々弊害を引き起こす.また,無意識に使用している言葉でも,聞き手に不快感を与えてしまうことが少なくない.口癖や暴言などの言葉遣いの問題は,第三者からの指摘がなければ自覚及び改善が難しい.しかしながら,日常生活において常に第三者の協力を仰いで言葉遣いの改善に取り組むことは困難である.著者は,第三者の存在がなくとも,発言者が直接自身の言葉遣いを振り返ることができる手法が有効なのではないかと考えた.そこで,本研究では,暴言や口癖などの言葉遣いの改善を目的とした音声返戻システムを提案する.ユーザは控えたい言葉を設定し普段どおり発話するだけで,設定単語を発した際に自身の音声を聞き返すことができる.直接的な発言の振り返りを利用し,言葉遣いへの意識づけを強化することで改善につなげる.提案システムが実際に特定の言葉の発言抑制に効果があるかどうかも検証した.その結果,提案システムを利用することで,言葉遣いへの意識づけが期待できることがわかった.

横山 紗菜,鈴木 優(宮城大)
VR空間におけるスペイン語対話学習システムの提案 (089)
(3B-41) VR空間におけるスペイン語対話学習システムの提案

我が国では,外国人労働者の増加などに伴い,英語をはじめとした中国語,韓国語やスペイン語などの外国語習得の必要性が高まっている.その学習においては,実際の教師を相手とした会話が理想的であるが,時間的かつ経済的な制約を受けるため,スマートフォン端末にて手軽に音声対話が可能なアプリが注目されている.しかし,その対話相手は機械であるため,学習者が会話の臨場感を得られないことや,質問に対して長時間考えることを許容する原因となり,人間同士の円滑なコミュニケーション技能を身に付けることは困難である.そこで,本研究では,ヘッドマウントディスプレイを用いたVR空間におけるスペイン語の対話学習システムを提案し,その有効性を検証する.

齊藤 真生,コルドバ ユキコ,櫻井 淳(文教大)
振動モーターによる擬似的なボケの生成と被写界深度変化への応用 (296)
(3B-42★) 振動モーターによる擬似的なボケの生成と被写界深度変化への応用

本稿では焦点の合っているオブジェクトを外れてるように錯覚させ,被写界深度を擬似的に変化させる手段として振動モーターの振動により発生するブレを利用する為の装置を開発した.開発した装置をジオラマに応用して焦点を認識できるか,被写界深度が変化する感覚があるか,鑑賞する上で不快でないかを調べる為に被験者実験を行った.結果,ほとんどの被験者が焦点を認識でき,振動によるブレがあると被写界深度が浅く変化すると感じ,快適に鑑賞できたと回答した.

小野 龍一,羽田 久一(東京工科大)
物を叩いたり振ったりした際の音と手の動きを用いた物体識別及び内容量認識 (232)
(3B-43) 物を叩いたり振ったりした際の音と手の動きを用いた物体識別及び内容量認識

コンピュータを生活に使用する物の管理に活用することは一般的なものとなった.一方で既存のサービスや認識手法では使用できる物やセットアップ環境に制限があり,日常生活における様々な物やその内容量を認識して生活に活用することが難しい.そこで本研究では物に触れる際の手の動きとその周囲で発せられる音に着目し,手で物を叩いたり振ったりした際の音響と慣性データ(加速度,角速度)から物体やその内容量を機械学習により認識する手法を提案する.本稿では提案手法の検証を行うためにM5StickCをセンシングデバイスとして用いた検証用システムを構築した.検証用システムのソフトウェア実装にあたり,予備実験にて分類器の性能テストを行った結果13種類の分類について94%の正解率を示した.

小口 雄斗,志築 文太郎,高橋 伸(筑波大)
卵型振動デバイスを用いた触感による神経衰弱ゲームの提案 (284)
(3B-45) 卵型振動デバイスを用いた触感による神経衰弱ゲームの提案

神経衰弱ゲームは,トランプを用いたゲームの一つとして多くの人に親しまれ,近年ではスマートフォンのアプリとしてもリリースされるようになった.しかし画面上の操作のみでは,実際のカードに触れ,めくって確かめるまでの高揚感は得られにくいと考えられる.そこで本稿では神経衰弱ゲームにおける“触れる”動作に着目し,“触って確かめたい”と思わせるようなデバイスを提案する.トランプの代わりに卵型の振動デバイスを用いて,同じ振動の卵型振動デバイスに触れるとそのペアを獲得できるルールとなっており,フィジカルな動作ならではの驚きや楽しさを改めて再認識できる効果が期待される.

伊藤 千尋,吉川 凪咲,堀内 尚,森 朱音,栗原 渉,串山 久美子(首都大)
RunnerComposter:プラスチックモデル制作過程で生じる 不用物を用いた改造案の創出支援 (125)
(3B-46) RunnerComposter:プラスチックモデル制作過程で生じる 不用物を用いた改造案の創出支援

プラスチックモデル制作において,完成度を向上させるために組立て説明書には記載されていないような改造を施す場合がある.そのための知識や技能を提供する手段として,書籍による解説や,イベント・コンテスト・SNSでの制作者同士の交流などが一般的に行われてきた.しかし,そもそもどのようなプラスチックモデルを制作するかという改造案を新規に発想することを支援するための手段は無い.そこで本研究では,改造案を思いつくことができない制作者を対象に,プラスチックモデルの新規な改造案の創出を支援することを目的として,他の制作者(特に上級者)によるプラスチックモデルの制作過程で生じる不用物(主にキットに付属していたパーツ以外の素材)を提示し,これをヒントとして改造案の案出を支援する手法を提案する.すでに架空の不用物を用いた予備実験を完了し,基礎的な有効性を確認している.現在は,実際の不用物を提示することによる有効性の調査を進めている.

井鳥 利哉,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
Shared Perception:自動システムの安定化のための認識補助インタフェース (288)
(3B-47★) Shared Perception:自動システムの安定化のための認識補助インタフェース

航空機制御や自動運転など,自動化システムの実用化において,人と機械の協調制御の実現が重要である.従来の協調制御では,人が機械の制御状態を監視し,危険な動作を行った際は即座に制御に介入する必要がある.この方法では,機械が異常な制御を行った後に,介入動作を行うため,安全な介入動作が困難である.そこで著者らの先行研究では,制御に必要な認知情報に介入する認識補助インタフェースを提案した.人が機械の認知に介入することで,介入動作への時間的余裕が生まれるため,従来の制御介入における問題点が解決できる.本研究ではより高速で多様な実環境下に近い走行環境下で検証を行うために,シミュレータの走行環境を開発する.

栗林 篤,竹内 栄二朗,石黒 祥生,武田 一哉(名大)
ナズナの音を用いた情報提示手法の提案 (153)
(3B-48) ナズナの音を用いた情報提示手法の提案

植物から発生する音は人々にとって身近である.日本において,古くより草花遊びとしてぺんぺん草を鳴らす,草笛を吹くなど,植物に人々が関わることで音を鳴らすことが楽しまれてきた.そこで,本研究では植物から発生する音に着目し,一般にぺんぺん草と呼ばれるナズナから発生した音を情報提示に用いる手法を提案する.本稿ではナズナを動かす際の回転数や速度の調査,DCモータを用いたプロトタイピングを行った.本手法により,植物から発生する音を用いたアンビエントメディアなどへの応用が可能である.

栗原 渉,串山 久美子(首都大)
Balloon Tweet:吹き出し型ツイートによるインタラクティブアート (292)
(3B-49) Balloon Tweet:吹き出し型ツイートによるインタラクティブアート

世界各地で使用されているTwitterは,ユーザーが興味をもつ情報を得やすいSNSである.そのため興味のない情報と接する機会は少ないが,Twitter上だけでも他者の言葉は無数に存在する.そのような興味のない情報に接する機会を与え,興味を持たせることを目的に本作品を制作した.作品は鑑賞者の映像をリアルタイムでモニターに映し,顔認証がされたときに取得した最新のツイートを,吹き出しと合成して鑑賞者の頭上に表示するものである.SNSを使用したこれまでのアート作品は制作者がSNSの文章に手を加えたものが多いが,本作品ではツイートの文章をそのまま表示して制作者の意図を含まない,という過去にはない作品とした.Twitterの使用者による評価実験は,普段は読まないようなツイートに対しても面白い,楽しい,新鮮などの印象を持ち,言葉の背景を考るなど積極的に関わる人が多いという結果が得られた.

古里 春菜,児玉 幸子(電通大)
雨のランダム性を触覚呈示する頭部デバイスの提案 (167)
(3B-50) 雨のランダム性を触覚呈示する頭部デバイスの提案

自然音は安らぎを与えるものとして楽しまれている.我々は自然音の魅力は,音色そのものの他に,その音が聴こえてくる方向,大きさ,頻度,音色の予想不可能な変化のようなランダムな特性にもあると考えた.そこで,雨の持つランダム性に着目し,それを室内で被る帽子型デバイスにソレノイドの動作と音として出力するシステムを考案した.本研究では,そのシステムの提案と,実装に向けたプロトタイプの制作について報告する.


渡辺 慎,瀬下 裕里加,栗原 渉,串山 久美子(首都大)
VR環境におけるテキストコミュニケーションシステムのユーザ反応 (249)
(3B-52) VR環境におけるテキストコミュニケーションシステムのユーザ反応

対面での口頭会話においては,フォーマル,インフォーマルの場面に関わらず,自分が話したい話題を話すことができない状況がしばしば発生する.今話されている話題と別の話題について話したいと思っても,今の話題に発言が埋もれて無視されてしまったり,場違いな発言になり会話の流れを妨げたり,そもそも発言を遠慮してしまう場合がある.しかし,テキストチャットの会話では,自分の話したい話題について随時発言できる.本研究では,対面会話をしているときにテキストで自分の話したい話題を発言して,その発言を元として人が多様な話題を話すことのできるコミュニケーションシステムを構築することを目的とする.そのため,ユーザがVR空間中に文字を入力した付箋紙を配置しながら会話ができる環境を試作した.本VRシステムを用いてユーザがコミュニケーションする行動の観察実験を行った.観察結果によりコミュニケーションするためのインタラクションデザインを検討する.

青山 悠佑,武川 直樹(東京電機大)
Actuated-Club:クラブ姿勢補正のための力覚フィードバック付きゴルフクラブ型デバイス (211)
(3B-53) Actuated-Club:クラブ姿勢補正のための力覚フィードバック付きゴルフクラブ型デバイス

ゴルフスイングにおけるクラブの軌道やフェイス角度(クラブ先端の角度)は打球の方向や軌道へ大きな影響を与える.初学者へのスイング練習において指導者やシステムからのスイング教示が行われるが,細かな情報の欠如や情報の解釈が間に合わず,スイング中にフォームを修正することは困難であった.そこで,本研究では非接地型力覚提示装置を搭載させたゴルフクラブ型デバイスによってクラブの姿勢補正し,スイング中のクラブ姿勢修正を実現するゴルフクラブ型デバイスを提案する.本論文では提案デバイスのプロトタイプを実装し,性能評価を行ったところユーザの手を動かすのに十分なトルク提示が可能であることが確認された.

中村 拓人(東工大/日本学術振興会),小池 英樹(東工大)
発話リズムを共有し対話の創造性を高めるシステム「IN SYNC(インシンク)」の開発 (192)
(3B-55★) 発話リズムを共有し対話の創造性を高めるシステム「IN SYNC(インシンク)」の開発

本研究は,発話のリズムを共有することで対話を円滑にし創造性の高いものへ支援するシステム「IN SYNC(インシンク)」の開発を目的とする.近年我々の生活は従来にない速度で変化,多様化している.この変化に対応するために注目されているのが「共創」という価値創出の方法である.そして共創の効果を十分に発揮するためには円滑な対話が必要となる.本稿では共創の場における対話の役割について述べた後に,日本語の持つリズムの特徴について言及し,それをもとに試作した発話リズム共有システムの構成について述べ,新たな対話支援の方法を提案し,今後の課題や展望について述べる.

前野 飛鳥,上岡 玲子(九大)
家電との「アイコンタクト」による操作手法の提案とそれを用いたスマートライトの開発 (122)
(3B-56) 家電との「アイコンタクト」による操作手法の提案とそれを用いたスマートライトの開発

多くの電子機器を単一の方法で操作する必要性が指摘されており,多くのデバイスを音声コマンド等で操作する手法の開発が求められている.そのためには操作対象の識別が必要である.ラベリングなどの手法がとられてきたが,名前を憶えるのが難しい,名前を知らない人が使えないなどの問題がある.これらを解決するために視線を用いて操作対象を指定する研究が行われているものの,正確性の低さから実用化に至っていない.本研究では,視線で選択されようとしている家電がインジケータによってフィードバックすることで,人間との「アイコンタクト」を実現し,ストレスのない操作を可能にする手法を提案する.

佐々木 雄司(慶大),中屋 悠資(東北大),尾崎 正和,増井 俊之(慶大)
インタラクションにおける慣れの効果の調査 (213)
(3B-57) インタラクションにおける慣れの効果の調査

本論文ではインタラクションにおける慣れの効果の調査を行う.慣れの効果を調べるための実験用に新しいインタラクションのシステムを開発する.新しいインタラクションの題材として「視線入力とハンドジェスチャを併用したインタラクション」と「ハンドジェスチャによるインタラクション」を利用したシステムをそれぞれ開発し,それらを一定の期間使ってもらう評価実験を行う.本番実験の結果として,各操作方法において複数回操作訓練と本番実験を行うことで,操作時間や誤操作の回数が減り,慣れの効果が得られた.ただ慣れの効果をより発揮するためには事前実験の実施やシステムの改善や評価実験の再設計が必要であることが分かった.

髙田 友樹,笹倉 万里子(岡山大)
LEDマトリクスで拡張したインタラクティブな靴紐の提案 (268)
(3B-58) LEDマトリクスで拡張したインタラクティブな靴紐の提案

近年,コンピュータの小型化/高性能化は著しく,身近な衣類や装飾具にコンピュータを搭載したウェアラブルデバイスが多数登場している.例えば,靴型のウェアラブルデバイスに注目すると,靴のフィット感等の実用性の向上や,新たなパフォーマンス表現に注目した事例等がある.一方,靴のファッション性の向上に注目した例は少ない.そこで本研究では,スニーカーの靴紐の多様性に着目した.インタラクティブなディスプレイを靴紐周辺に搭載することで,靴紐の表現を拡張し,ファッション性の向上を図る.具体的には,スニーカーのタンの部分にLEDマトリクスを,靴紐を通すホール部分にタッチセンサを組み込むことで,靴紐の通し方の支援やバーチャルな靴紐の表現を試みる.

大崎 隼平,塚田 浩二(はこだて未来大)
VRを用いた茶道の疑似体験システムの開発 (155)
(3B-59) VRを用いた茶道の疑似体験システムの開発

バーチャルリアリティ(VR)を用いて茶道の初心者向け教育用疑似体験システムを開発した.本システムを用い茶道を疑似体験することで,点前をどの程度覚えることができるかについて実験を行った.その結果,実際の茶道と同様に,5~10回程度の少ない体験回数で,細かい所作を除きほぼ全ての点前の工程を覚えられることが判明した.


畠山 美礼,小宮山 摂(青山学院大)
料理初心者のためのレシピ提案システム (107)
(3B-60★) 料理初心者のためのレシピ提案システム

料理をする際,普段料理をする人の場合は冷蔵庫の中の食材や調理器具などから作る料理を決めることが出来る.しかし,初心者の場合は作れるのか,作れないのかを考え料理を決めるということは大変な作業である.本稿では初心者のユーザが料理を決めることを支援するため,食材,調味料,調理器具といった料理に関する情報に注目して料理同士の関係性を可視化することで料理を提案するシステムを提案する.本システムを利用することで初心者が自宅にある調理器具,調味料や使ったことのある食材を中心に少し買い足すだけで作ることのできる新しい料理を探索することができる.

野秋 慎吾,五十嵐 悠紀(明治大)
Hopping-Pong:超音波の非接触力を用いた卓球における変化球の実現 (108)
(3C-61★) Hopping-Pong:超音波の非接触力を用いた卓球における変化球の実現

Augmented sportsと呼ばれる,ゲーム的要素をスポーツに付加することで,能力差の解消やエンターテイメント性を高める試みがある.この中で,ドローン内蔵のボールや超音波による非接触力を用いてボールの軌道を変化させるなど,プレイに物理的干渉を行う手法も提案されている.Morisakiらは超音波を用いて,動いているピンポン玉の軌道を変化させた.本研究では,この超音波を持ちいた軌道変化にインタラクティブ性を加え,任意のタイミングで変化球を打てる卓球システムを開発する.このシステムでは,ピンポン玉の軌道を左右どちらに曲げるかを手元のコントローラで指定できる.実際に,提案システムを用いて軌道を変化させることでプレイヤーが空振りしてしまうことや,ラケット上の思っていた位置にボールを当てられずにミスしてしまうことを確認した.

森崎 汰雄,森 涼馬,森 暸輔(東大),牧野 泰才(東大/JST さきがけ),伊藤 勇太(東工大/JST さきがけ/理研 AIP),山川 雄司(東大),篠田 裕之(東大/JST さきがけ)
映像への不可視な画素位置情報埋め込みによる動的プロジェクションマッピング (166)
(3C-62★) 映像への不可視な画素位置情報埋め込みによる動的プロジェクションマッピング

本研究では,映像への不可視な画素位置情報埋め込みによって,カメラ計測が不要な動的プロジェクションマッピングを実現する手法を提案する.ここでは,空間分割型可視光通信を用いて位置情報を画素単位で映像に埋め込み,これを高速DLPプロジェクタを用いて投影する.これを用いて,リアルタイムで投影対象の位置・姿勢推定を行い,映像の幾何補正を実現する.本システムを用いると,単一のプロジェクタのみから映像の投影と位置・姿勢推定を行うことができるため,カメラ計測とこれに必要なプロジェクタ-カメラ間の座標位置合わせが不要となり,システムの容易な設置が可能となる.本論文では,提案システムを実装した上で,投影対象の平行移動時における位置・姿勢推定精度の評価を行い,約20 fpsでの動的プロジェクションマッピングが実現できていることを確認した.

三木 明穂(阪大),平木 剛史(阪大/東大),岩井 大輔(阪大/JST さきがけ),川原 圭博(東大),佐藤 宏介(阪大)
CrosSI:作業領域拡張のための水平・垂直タッチディスプレイ連携機構 (267)
(3D-64) CrosSI:作業領域拡張のための水平・垂直タッチディスプレイ連携機構

作業空間では,用途の制限されない水平領域と垂直領域が存在し,その領域間で簡単に作業場所を切り替えられることが重要である.しかし現在一般的なデジタル情報を扱う卓上環境には,使用デバイスによる様々な制限が存在する.そこで,互いに固定されない水平・垂直タッチディスプレイを“繋がった”1つの領域として見せ,各領域の特徴を活かす作業を支援するシステムCrosSIを開発してきた.本論文では,全機能を有したCrosSIを紹介し,ユーザ評価実験を通したCrosSIでの作業体験を評価する.

大月 理沙,藤波 香織(東京農工大)
Illumi Packet: 通信パケットを可視化するLANケーブル (226)
(3D-65) Illumi Packet: 通信パケットを可視化するLANケーブル

コンピュータネットワークの通信において,どのようにパケットがやり取りされているのかを見ることはできないため,これまで様々なパケットの可視化手法が提案されてきた.しかし,それらはネットワーク構成を画面上に仮想的に描画される場合がほとんどである.本研究では,実世界のLANケーブルそのものに,通過したパケットを可視化する手法を提案する.パケットの種類と方向に応じてリアルタイムでLANケーブルが発光するため,コンピュータの操作内容と発生するパケットの種類との対応がとれる.パケットの存在をより身近にさせることができ,直感的なネットワークの理解を促進する.

麻生 航平,小池 英樹(東工大)