先端伸縮型仮想物体接触デバイスExtickTouchへの硬軟感提示機構の導入 (142)
(1A-01) 先端伸縮型仮想物体接触デバイスExtickTouchへの硬軟感提示機構の導入

我々は,VR(Virtual reality;人工現実)空間内で接触感を提示するデバイスExtickTouchの開発を行った.このデバイスは仮想物体に触れる際にその表面に合わせてデバイスの先端が伸縮することで,仮想物体との接触感を提示している.しかし,既開発のシステムでは仮想物体の材質や硬軟感に合わせて感覚を変更することは困難という問題があった.そこで本稿では,物体との接触した際の様々な触覚情報の中でも特に硬軟感を提示することに重点を置き,(1)提示する視覚情報の表現力向上,(2)先端伸縮による接触感提示手法の改良(3)デバイスの先端を付け替えられる機構の搭載の3点によって実現したのでこれを報告する.

岡 夏輝,廣瀬 太朗,片岡 敬志郎(立命館大),大槻 麻衣(産総研),柴田 史久,木村 朝子(立命館大)
バリアシミュレータのための傾きフィードバックの基礎検討 (070)
(1A-02) バリアシミュレータのための傾きフィードバックの基礎検討

車椅子に不慣れな車椅子ユーザは多くの場合屋外を移動することに不安を感じ,特にバリアを通過する際には恐怖を感じることもある.このため,彼らが車椅子に乗る感覚に慣れることなどを目的として,Virtual Reality(以降VR)を用いた車椅子シミュレータが数多く開発されてきた.しかし,VRを用いた従来の車椅子シミュレータは,金銭的なコストと現実感がトレードオフの関係にあった.この問題を解決するために,我々はVection誘発映像と電動車椅子の低自由度動作を組み合わせた車椅子シミュレータを提案してきた.我々はこのシミュレータを用いてユーザに前後の傾きのフィードバックを与えるための提案を行ってきたが,ユーザに左右の傾きのフィードバックを与えるための提案は行われていない.そこで,本稿ではこのシミュレータを用いてユーザに左右の傾きのフィードバックを与える方法を提案する.

大河原 巧,本岡 宏將,呉 健朗,大和 佑輝,奥川 和希,宮田 章裕(日大)
Deep Learningを用いたベビーカー動作予告システムの基礎検討 (074)
(1A-03) Deep Learningを用いたベビーカー動作予告システムの基礎検討

街中でベビーカー利用者と歩行者・自転車利用者の衝突事故が起こりそうな場面をたびたび見かける.ベビーカー利用者と歩行者・自転車利用者が衝突した場合,ベビーカーが横転して,赤ちゃんの命に関わる事態が生じる可能性がある.この問題を解決するために我々は,ベビーカー利用者が特別な操作をすることなく,ベビーカーの次の動きを予測して通知するシステムを提案・実装してきた.本稿では,既存システムの動作推定の精度を上げるために推定部分をDeep Learningで実装し,既存システムと動作推定の精度を比較する評価実験を行った.実験結果より,Deep Learningを用いることで,既存手法よりも高い精度でベビーカーの動作推定を行えることを示した.

秋山 和隆,立花 巧樹,今井 廉,呉 健朗,宮田 章裕(日大)
SugarPen:糸飴による任意立体造形のための3Dプリントペン (106)
(1A-06★) SugarPen:糸飴による任意立体造形のための3Dプリントペン

ケーキやアイスクリームの装飾として使われる飴細工の糸飴(シュクルフィレ)は,高温の砂糖が固まる瞬間に造形するもので,一般的な作成技法では任意の立体形状に造形することが難しい.本研究は,任意の立体形状の糸飴を作る手法の確立を目的に,3Dプリントペンの機構を基にした糸飴造形を行うSugerPenの開発を行っている.本稿では,3Dプリントペンで砂糖を加熱出力することを試みた結果および高温材料の出力直後にエアーで冷却して瞬時に固める効果について主に述べる.

戸﨑 崇文,平井 重行(京産大)
中空型音声コミュニケーション・メディアのデザインのための 声質と対話時間に関する基礎的調査 (205)
(1A-07) 中空型音声コミュニケーション・メディアのデザインのための 声質と対話時間に関する基礎的調査

近年スマートフォンの普及により,インターネットを用いたコミュニケーションはより一般的なものになった.Skype等のオンラインでのコミュニケーションツール上ではしばしば匿名の見ず知らずの他者と,伝えたい意図や内容を意識せず,会話を行っていること自体を楽しむためのコミュニケーションが行われている.本研究ではこのようなコミュニケーションを「中空型コミュニケーション」と呼び,これを支援するメディアを設計するための基礎的研究として,会話を継続させるための要因について調査を行う.筆者の実体験から,その要因の一つが話者の声質ではないかと考え,声質と会話時間の関係について分析する.

江波 亮,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
カラオケにおける自動楽曲推薦 (165)
(1A-08) カラオケにおける自動楽曲推薦

本稿では,複数人によるカラオケにおける楽曲推薦を自動で行う手法を提案する.日本では複数人でカラオケをする文化が浸透しているが,歌唱する際に選曲するのが難しいという現状がある.本研究では「聴取者が知っている曲」「歌唱者の歌いやすい曲」の2つの基準に基づいて楽曲推薦を行うスマートフォンのアプリケーションを実装した.3人1組による実験の結果,推薦曲から選ばれた曲の84%を聴取者が気に入る等,有望な結果が得られた.

伊藤 健友,北原 鉄朗(日大)
BGMの再生速度変化を用いた体幹トレーニング支援システム (181)
(1A-09) BGMの再生速度変化を用いた体幹トレーニング支援システム

本稿では,体幹トレーニング(プランク・フロントブリッジ)の支援システムを提案する.本システムでは, Webカメラを用いてユーザの体幹トレーニングの姿勢の良し悪しを判断し, BGM(background music)の再生速度の変化を用いてユーザに姿勢の変化を知らせる.ユーザは,その変化を聴くことにより自分のトレーニング姿勢の良し悪しを判断することができる.本システムの有用性を示すため, 「BGMの再生速度変化による支援(提案手法)」と「音声による支援」, 「再生速度に変化のないBGMが流れている状態で音声による支援」の3つの条件で比較実験を行った.その結果,被験者5名全員が「BGMの再生速度変化による支援」が正しい姿勢の維持に最も必要であると答えた.

山本 鷹人,北原 鉄朗(日大)
Emotion FX:動画内の顔の感情をリアルタイムに強調するCGエフェクト自動生成アプリケーション (134)
(1A-10) Emotion FX:動画内の顔の感情をリアルタイムに強調するCGエフェクト自動生成アプリケーション

近年,画像加工アプリケーションが開発されているが,それらは人の感情に対応するものではなく,その強調に焦点を当てたものではない.本研究では,CGエフェクトによる感情の強調を目的に,FaceAPIの感情認識機能とUnityを用いて動画内の顔の感情を読み取り,リアルタイムに強調するCGエフェクトを生成するアプリケーション「Emotion FX」を開発する.実際にそのアプリケーションを使用して,アンケートによる評価実験を行った結果,複数の感情の強調を確認することができた.この手法を展開することで,CGエフェクトによる動画内の人物の顔の表情の感情強調とそれを利用した様々なコンテンツの制作が可能となる.

横山 大希,児玉 幸子(電通大)
(1A-11★) 【タイトル公開準備中】

(公知日以降に公開)

川畑 尚也,藤枝 大(沖電気)
見えない液晶「ホワイトスクリーン」の 広告・アート・医療機器への応用 (063)
(1B-12★) 見えない液晶「ホワイトスクリーン」の 広告・アート・医療機器への応用

LCDモニタや3LCDプロジェクターといった液晶イメージング機器から偏光フィルタを除去した新しい液晶イメージング技術「ホワイトスクリーン」を考案した.ホワイトスクリーンの映像は裸眼では真っ白にホワイトアウトされて見えないが,偏光フィルタを通じて閲覧することで本来の映像を見ることができる.本校では,ホワイトスクリーンを(1)デジタルサイネージ広告,(2)インタラクティブアート作品,(3)医療機器に応用した事例を報告する.一般にイメージング技術の研究開発においては「見やすさ」が追求されるが,本研究ではむしろ「見えない」という効果により,逆説的に新しい価値を生み出せることを提案する.

石垣 陽,田中 健次(電通大),半田 知也(北里大),緒方 壽人(Takram)
ロボットを「着る」インタラクションの効果検証に向けたウェアラブルロボットプラットフォームの開発 (073)
(1B-13) ロボットを「着る」インタラクションの効果検証に向けたウェアラブルロボットプラットフォームの開発

人とソーシャルロボットとの新たな関わりあい方の一つとして,ロボットを「着る」インタラクションが扱われつつある.着るロボット,すなわちウェアラブルロボットの利用が進みつつある中で,着るという行為そのものが人々とロボットの関係性にどのような影響をもたらすかはいまだ明らかになっていない.そこで本稿では,その影響を明らかにするために必要となる,ウェアラブルロボットプラットフォームの開発について報告する.具体的には,人の肩部分に装着可能な5自由度のアーム型ロボットを設計し,人とのインタラクションを行うためのインタフェースとして音声またはLEDを備えている.また,RGB-Dセンサ及び加速度センサを搭載しており,近くに存在する人や物,および自身の姿勢情報を利用した動作制御が可能となっている.今後,当該ロボットを用いた評価実験を実施し,ロボットを「着る」インタラクションの効果検証を進める予定である.

松永 夏紀(京都造形芸術大/ATR),田中 義丸((株)ロボティズ),塩見 昌裕(ATR),日野 圭,小笠原 治(京都造形芸術大)
イラストの移動と変形を入力するためのスポンジを用いたデバイスの検討 (056)
(1B-14) イラストの移動と変形を入力するためのスポンジを用いたデバイスの検討

本研究では手で変形可能なデバイスを動かすことで,1枚のイラストを移動,変形させ,アニメーションを制作するシステムの実現可能性を検討した.既存のアニメーション制作手法には様々な方法があるが,動きの素材を大量に用意する必要があることや,既存のアニメーション制作ソフトウェアの入力方法は直感的でないなどの課題が存在し,初心者が手軽にアニメーションを制作することの妨げとなっている.そこで,アニメーション制作の知識やスキルを持たない初心者でも手軽にアニメーションを制作できるようにすることを目標とし,描画された1つのイラストを移動,変形させることでアニメーションを制作するシステムの検討を行う.直感的な移動,変形の入力を可能にするために,イラストの形に切り抜いたスポンジを手で動かすことで移動や変形を入力する方法の検討を行い,そのプロトタイプを開発した.

板垣 直生,鈴木 優(宮城大)
磁力の異なるブロックを用いた種類の認識可能なブロック構造物認識システム (059)
(1B-15) 磁力の異なるブロックを用いた種類の認識可能なブロック構造物認識システム

実世界の物体を操作することにより,コンピュータ内の仮想物体の操作を可能にするタンジブルユーザインタフェース(TUI)が提唱されている.そのTUIの一つとして,LEGOのようなブロック型玩具を組み立てることによって3Dモデルの作成を可能にするブロック型TUIが研究されている.我々は,磁気センサを用いた構造物認識システムであるTesla Blocksを用いて,磁力の向きが異なる2種類のブロックの認識調査および磁力の強さが異なる2種類のブロックの認識調査を行った.認識調査の結果,磁力の向きが異なる2種類のブロックの認識精度は92.5%,磁力の強さが異なる2種類のブロックの認識精度は86.3%であり,磁力の向きが異なる2種類のブロックまたは磁力の強さが異なる2種類のブロックを用いれば種類を認識できることがわかった.しかし,磁力の向きおよび強さが異なる3種類のブロックの認識精度は45.5%であった.

栁原 直貴,清 佑輔,志築 文太郎(筑波大)
3次元に拡張したダミーカーソル実験における自身のカーソルの特定 (088)
(1B-16) 3次元に拡張したダミーカーソル実験における自身のカーソルの特定

色形が同様な複数のカーソルの中から自身の動かすカーソルを識別するダミーカーソル実験がある.この実験は,カーソルの動きの情報のみで自身のカーソルを特定できることを明らかにした.本研究では,3D入力と3D表現した環境においても,同様に自身のカーソルを発見できるのかを検証した.その結果,3D環境においても自身の手と同じ動きのカーソルを発見できることが明らかになった.


髙橋 昇太,相澤 裕貴,渡邊 恵太(明治大)
表情・音声を用いた褒め方の上手さを評価するシステムの基礎検討 (058)
(1B-17★) 表情・音声を用いた褒め方の上手さを評価するシステムの基礎検討

対話において褒めることは重要であり,相手を上手く褒めるためには,言語的・非言語的行動を適切に用いる必要があると考えられる.しかし,発話内容,声色,表情,姿勢,ジェスチャといった多様なモダリティをどのように用いればよいか明らかにされていない.我々はは,対話において相手を上手く褒めるためには,人間がどのような言語的・非言語的行動を用いているかを定量的な分析から明らかにし,対話における褒め方の上手さのスコアリングを行い,褒め方のスキルを向上させるためのアドバイスを提示するシステムの構築を目指している.本稿では,対話における自身の褒め方の上手さを自身が認識できるようにするために,対話コーパスの作成,褒め方の上手さの推定モデルの構築,褒め方の上手さを評価するシステムの構築を行った.対話コーパスの作成では,褒め方の上手さの評価と各モダリティの記録を含む2者対話を収録し,アノテーションを行った.褒め方の上手さの推定モデルの構築では,対話において褒める人の表情特徴量,音声特徴量の抽出を行い,表情特徴量,音声特徴量を用いた回帰モデルの構築を行った.褒め方の上手さを評価するシステムの構築では,ユーザの褒めるシーンの映像と音声を入力とし,そのシーンにおけるユーザの褒め方の上手さを推定し,スコアとしてユーザに提示するシステムの構築を行った.構築したシステムによって,対話における褒め方の上手さを推定・評価することを初めて実現した.

山内 愛里沙,大西 俊輝,呉 健朗,武藤 佑太(日大),石井 亮,青野 裕司(NTT),宮田 章裕(日大)
ユーモア提示エージェントプラットフォームの構築 (060)
(1B-18) ユーモア提示エージェントプラットフォームの構築

対話型エージェントの研究は多角的な視点で進められており,我々はエージェントがユーモアを提示することで親しみやすさを向上させるアプローチに取り組んできた.しかし先行研究では,エージェントの形態(例:ロボット,スマートスピーカー,PC)に合わせてシステムを開発し直す必要があるという問題がある.この問題を解決するために,エージェントの形態を限定しないプラットフォームを構築する.これにより,ユーザとユーモア発話を行うエージェントを,エージェントの形態を考慮せずに開発することができるようになる.

武藤 佑太,呉 健朗,富永 詩音,山内 愛里沙,宮田 章裕(日大)
ステレオ全天球カメラによる距離推定と「音のAR」への活用 (068)
(1B-19) ステレオ全天球カメラによる距離推定と「音のAR」への活用

魚眼カメラを前後両面に配置することで,360度の範囲を同時に撮影することが可能な全天球カメラが普及し始めている.このカメラで撮影される画像は,撮影範囲の広さから様々な用途での利用が期待される.もし,カメラから画像中の被写体までの距離が取得できれば更に活用の幅も広がるが,現行の全天球カメラには距離を測定する機構は搭載されていない.本研究ではこれまで,全天球カメラのステレオ撮影による距離推定の手法を提案し,手法の妥当性を検証してきた.本稿では,改良したシステムを用い取得した距離情報の活用事例として,被写体の3次元位置を音声の定位として表現することで,被写体の位置を音で知覚するシステムを製作した.

池田 輝政(愛知工大),遠藤 正隆,中嶋 裕一,松井 瑠偉人(リオ),菱田 隆彰(愛知工大)
Puppy: プログラムの直感的理解を目指した新しいプログラミング入門環境 (265)
(1B-21) Puppy: プログラムの直感的理解を目指した新しいプログラミング入門環境

プログラミング初学者がプログラムを理解するにはどうすればよいのか?従来のプログラミング教材はソースコードに対する出力結果を提示するような,入出力からプログラムの理解を促す手法が一般的であった.しかし,入出力のみでプログラムを理解することは難しいため,教材や教員がプログラムの説明をすることがほとんどである.我々は,ブラックボックス化されてしまうプログラムの動作を可視化することでプログラムの理解を助けるプログラミング入門環境Puppyを開発している.Puppyでは,ハードウェア(実体のあるモノ)はソフトウェアより理解しやすい点に着目して,物理シミュレーションとプログラムの時間変化を対応づけることによるプログラム動作の可視化手法を実装している.本発表では,Puppyによるプログラム動作の可視化手法とPuppyの開発状況について報告する.

多田 拓(横浜国立大),秋信 有花,坂根 万琴,倉光 君郎(日本女子大)
大規模オープンデータを使った遊動型天体シミュレーション (120)
(1B-22) 大規模オープンデータを使った遊動型天体シミュレーション

天体を知るためには,星座早見盤やプラネタリウムなどが用いられるが,これらは地球から見た球面としての宇宙を表すものであり,天体間の相対的な距離感覚を立体的に理解することができない.そこで,3次元空間に星を配置することによって,天体を立体的に捉えたいと考えた.本研究では,天体のオープンデータであるHipparcos星表と,ゲームエンジンUnrealEngine4を用い,大規模な宇宙空間内を自由に移動できるシステムを開発したものである.

井上 虎,巽 竜雅,鈴木 大暁,速水 郁海,長岡 鼓太朗,吉澤 智,川合 康央(文教大)
初心者のための手毬デザインインタフェースの提案 (177)
(1B-23) 初心者のための手毬デザインインタフェースの提案

本稿では,手毬のデザインを自作したいという初心者を対象として,その過程を補助するインタフェースを提案する.具体的には,基本となる図形や線を好みの色や大きさ,角度で2Dと3D両方での状態を比べながら感覚的にデザインを進める.提案システムを使うことでこれまで専門家にしかデザインできなかった手毬を初心者がデザインすることができるようになった.


田端 樹人,五十嵐 悠紀(明治大)
視覚的注意反応を利用したバイオパンク・インタラクティブコンテンツ「GAZE EATER」の制作 (143)
(1B-24) 視覚的注意反応を利用したバイオパンク・インタラクティブコンテンツ「GAZE EATER」の制作

本研究の目的は,アイトラッキングセンサーを用いた次世代インタラクティブコンテンツの制作を行うことである.ここで課題となるのは,アイトラッキングセンサーによる視線入力値をコンテンツの作品性やエンターテイメント性に効果的に反映させるモデルを設計することである.今回の制作では,生物とSFを融合させた“バイオパンク”というジャンルをもとにした世界観を設定したうえで,視線を食べる仮想生物「GAZE EATER」というコンセプトを見いだし,プレイヤーの視覚的注意反応を利用した遺伝ゲームを開発した.これまでのシステム運用では,アイトラッキングセンサーを用いることで独特の世界観を持つ作品が実現しているといったフィードバックが得られている.

脇阪 颯太,斎藤 進也(立命館大)
ヒートマップを利用したバリア情報表現手法の基礎検討 (071)
(1B-25) ヒートマップを利用したバリア情報表現手法の基礎検討

我々の生活空間には,車椅子利用者やベビーカーといった移動弱者の移動を妨げるバリアが多数存在している.移動弱者が円滑な外出を行うために,バリアフリーマップの作成や,バリアを通過する際の人間の動きから,バリア情報を推定する研究等が多く行われている.我々も,健常者の歩行データからバリア情報を推定する研究を行ってきた.歩行データはユーザが歩くだけで収集することができるため,収集されるデータは大量になる.しかし,既存のバリアフリーマップは,バリア情報を点として地図上に表示しているため,大量のバリア情報を表示すると,地図が点で埋め尽くされ,ユーザがバリア情報を直感的に把握することが難しくなるという問題がある.この問題を解決するために,本稿ではヒートマップを利用したバリア情報表現手法を提案する.これは,バリアが存在する確率をヒートマップ形式で表示するものである.

奥川 和希,大和 佑輝,呉 健朗,大河原 巧(日大),村山 優子(津田塾大),宮田 章裕(日大)
視覚情報の変化・差分提示による環境把握の検証:HMDを用いたシミュレーションシステムの構築 (220)
(1B-26) 視覚情報の変化・差分提示による環境把握の検証:HMDを用いたシミュレーションシステムの構築

本研究では視覚情報の変化・差分提示による視覚障がい者支援システムの開発を目指し,光学的流動を模擬した情報による環境把握の有効性検証のためのシミュレーションシステムの開発および基礎検証を行う.仮想環境内で特定視点の現在の座標と0.5秒前の座標を結んだ矢印および,矢印の情報から傾きを含まない情報として2点を直径とする円を提示するシステムを構築した.検証実験として,首振り時に発生する提示情報のみによって空間構造を選択肢から回答してもらうタスクを設け,正答率で評価した.矢印の提示の場合91.2%,円の場合77.8%の正答率で正しく選択することを確認した.以上から光学的流動を模擬した情報提示による環境把握の有効性が示唆された.

谷部 航太郎,森田 慎一郎,鬼頭 一帆,小林 春美,武川 直樹,中村 明生(東京電機大)
透析患者の仮想タッチパネルにおける光フィードバックの効果 (160)
(1B-27) 透析患者の仮想タッチパネルにおける光フィードバックの効果

本研究では,試作した透析患者向けベッドに使用している仮想タッチパネルを可視化するための光フィードバックを提案する.光フィードバックとは仮想タッチパネルの位置にプロジェクションマッピングによって光を照射し,その光に指先が触れることで仮想タッチパネルを可視化する.まず視認性の高い光フィードバックの形状と配色を調査する実験を実施した結果,最も選択された光フィードバックは線(白)+空間(青)の後面判定であった.その光フィードバックを用いて操作性の評価実験を実施し,分析した結果,タップの深さの平均が浅いことが明らかになった.

武田 祐樹,横山 大知(福山大),中道 上(福山大/アンカーデザイン),稲葉 利江子(津田塾大),渡辺 恵太(エムスリー),山田 俊哉(NTTテクノクロス)
横書き縦並びレイアウトを用いた文章の速読支援システム (287)
(1B-28) 横書き縦並びレイアウトを用いた文章の速読支援システム

本研究では,眼球運動の特徴と係り受け解析から解析される文章構造に基づき,速読に有効と考えられるレイアウト,ハシゴレイアウトを考案し,視線計測による評価実験により有効性を示した.ハシゴレイアウトは横書きの文章を短く区切り,縦に並べて配置する,人間の眼球運動を理由に速読に有効と考え作成されたレイアウトである.電子媒体上での文章配置の研究は文章構造による動的なレイアウトができることから効果的な文章配置が読み速度を向上させる可能性がある.そこで本研究では,冗長な視線移動を減らすレイアウトとしてハシゴレイアウトを考案し,入力文をそのレイアウトに基づき提示するシステムを実装し,視線計測機器を用いて,被験者の視線データを計測,システムの有効性について評価した.その結果,ハシゴレイアウトでの読み速度の向上効果が一定程度認められた.また結果から,他の言語での応用や理解度に関する追加実験を行う必要があると考えた.

三谷 将大,寺田 実(電通大)
クリック操作とフローチャートを用いた教育用プログラミングツールの開発 (137)
(1B-29) クリック操作とフローチャートを用いた教育用プログラミングツールの開発

2020年より改訂される学習指導要領によって小学校でプログラミング教育が必修化される.本研究では,プログラミング教育の目的の1つであるプログラミング的思考を養うためのツールとして,選択式プログラミングツール「ふろみん」を開発した.選択式プログラミングとは,本研究で提案するビジュアルプログラミング言語で,クリック操作のみで選択肢から命令を選び,フローチャートを作成するものである.操作方法をクリックのみにすることでパソコン操作の習熟度の違いによらず学習に取り組みやすくなる.また,プログラミングをするためには問題解決のために物事を順序立てて考えることが必要で,プログラミング教育はその力を身に付けるためのものである.そこで,問題解決のための手順を図式にするフローチャートを用いてプログラミングができるようにすることで,手順をプログラミング言語でプログラムに変換することを考える必要がなく,考えた手順をそのままフローチャートにするだけで良くなる.また,プログラムの流れが読み取りやすく,複雑に見える動作も「順次」「分岐」「反復」という要素の組み合わせであることの理解を促す.これにより簡単で取り組みやすい学習でプログラミング的思考を養うことを支援する.

川上 由乃,鈴木 優(宮城大)
接触感の提示と形状の再構成が可能なピンアレイ機構 (254)
(1B-30) 接触感の提示と形状の再構成が可能なピンアレイ機構

従来のディスプレイの表面は硬く平面であり,タッチ操作時に押しボタンスイッチを押した時に得られる「押し心地」を提示することは困難であった.また電気刺激や振動による触覚提示手法では表現できる触覚フィードバッグの種類に限界があり,現実感のある触り心地を提示することも困難であった.一方で我々の身の回りに実際にある物体を利用することで,直接的に触覚特性をディスプレイに付与する手法もある.そこで本研究では,利用する物体の上部にピンを配置して物体の持つ実際の触覚特性を間接的に得られる,かつディスプレイを様々な形状に変化させることが可能な,ピンアレイ機構を提案する.

大谷 孟宏,齊藤 典子,木村 信人,中田 駿,高橋 太郎(電通大),佐藤 俊樹(北陸先端大)
磁場の視覚・触覚化による磁場体験システム (103)
(1B-31) 磁場の視覚・触覚化による磁場体験システム

送電コイルと受電コイルの相互誘導を利用したワイヤレス電力伝送が注目されている.我々はワイヤレス電力伝送を利用する際に,本質的に磁場を理解せずにツールとして利用することが多い.その理由として,磁場は五感で知覚できず,見る・触るという実体験が欠けていることが挙げられる.本稿では,磁場という抽象的概念の理解や学習サポートのため,実在コイルの磁束分布を可視化し,更に磁場エネルギを形状記憶合金アクチュエータの駆動エネルギに変換して触覚提示することで,磁場を体験できるシステムを構築した.本稿では,無線給電による触覚提示を中心として,磁場体験システムの構築について述べる.

小林 剛史(早大),重宗 宏毅(早大/芝浦工大),澤田 秀之(早大)
FanMaker:応援団扇のデザインおよび制作支援システム (079)
(1B-32) FanMaker:応援団扇のデザインおよび制作支援システム

本稿ではデザイン面と制作面の両方から団扇作りを支援するシステムFanMakerを提案する.テンプレート・文字・スタンプ・削除・配色の5つの機能で団扇のデザイン支援を行い,デザインしたものを画像保存やPDF化することで制作支援まで行う.これらの機能は応援団扇に関する事前アンケート調査の結果に基づき,必要な機能を洗い出した.デザインや工作の得意・苦手に関わらず団扇制作がより簡単にできるようになることを目指す.

中島 萌子,五十嵐 悠紀(明治大)
SteerMorph: モデルの連続変化映像の推薦によるキャラクターメイキング手法 (152)
(1B-34) SteerMorph: モデルの連続変化映像の推薦によるキャラクターメイキング手法

ゲーム内でカスタマイズ可能なアバターを作成する機能として,キャラクターメイキングがある.既存UIでは作成できるアバターのバリエーションの増加に伴ってデザインにかかる作業負担も増加する.そこで本研究では,モデルの連続変化映像の推薦からキャラクターメイキングを行う手法「SteerMorph」を提案する.提案手法では,StyleGANによって生成されたアバター画像をアニメーションとして提示する.ユーザは提示される画像に対して,気にいった度合いを評価する.一定の評価データ蓄積後に対話型進化計算を行うことで,ユーザの好みを反映させた出力画像を提示する.ユーザの入力は1軸のスティック操作のみで実現でき,低負担かつ思い通りにアバター作成ができる.本稿では,提案手法について説明し,顔を対象としたキャラクターメイキングに適用した結果について報告する.

竹永 正輝,橋本 直(明治大)
ボードゲームを拡張した デジタルおはじき「HAGIC」の制作 (069)
(1B-35★) ボードゲームを拡張した デジタルおはじき「HAGIC」の制作

ボードゲームは世界中で古くから親しまれ情報化が進みデジタルゲームが大流行している現在もなお市場規模を拡大している.また,教育やコミュニケーション能力の向上にも役立てられているとする研究報告も存在する.メリットを数多く持つボードゲームだが,基本的にコンピュータを用いずに手動でゲームを進行出来るようにデザインされている為,デジタルゲームに比べ表現の幅に制限があるという側面を持つ.この課題を解決するためにボードゲームを拡張しコンピュータによる処理を加えることでより多彩な表現を可能にし,エンターテインメントを向上させることを目的として研究を行った.そして作例としてデジタルおはじき「HAGIC」を制作した.

藤重 裕二,松河 剛司(愛知工大)
EMO味:心を味わうインタフェース製作 (173)
(1B-36) EMO味:心を味わうインタフェース製作

本研究では,感情を味覚として提示することに着目し,感情を味で伝える味覚コミュニケーションインタフェース「EMO味」の製作を目的とする.視覚や触覚を用いた感情の伝達システムは研究・開発されている.しかし,味覚に関しては味覚の提示のためのシステム開発は行われているものの,感情を味覚で提示するためのシステムや,味覚によるコミュニケーションツールの開発は少ない.本論では,表情による感情推定結果から感情にあった粉末調味料を出力し,ユーザーがそれを味わうことで感情の味覚化を実現するEMO味のプロトタイプを製作し,設計指針および味による感情共有の有効性を評価するためにパイロット実験を行なった.また,パイロット実験から得られた結果をもとに,調味料を出力するための味覚提示装置の改良を行なった.

佐藤 祉大,上岡 玲子(九大)
(1B-37) 【タイトル公開準備中】

(公知日以降に公開)

住岡 英信,港 隆史,塩見 昌裕(ATR)
3Dプリンターを用いたギアボックス造形支援システム (087)
(1B-39) 3Dプリンターを用いたギアボックス造形支援システム

3Dプリンターの普及に伴い,歯車のような機械部品を個人が設計/出力することが可能になってきた.一方,複数の機構部品を組み合わせた造形は,部品の噛み合わせや組み立てを考慮する必要があり,敷居が高い.そこで本研究では,そうした造形の例としてギアボックスに着目し,ユーザーにとって分かりやすいパラメータ(例:ギア比,外径サイズ,固定方法等)を入力として,カスタマイズしたギアボックスを手軽に設計/造形可能な支援システムを提案する.

中川 瑠星,新山 大翔,塚田 浩二(はこだて未来大)
Plotoner: 化粧料の自動噴霧と編集システムの提案と試作 (090)
(1B-40) Plotoner: 化粧料の自動噴霧と編集システムの提案と試作

手で化粧料を塗布するとムラができてしまったり,何度も同じように塗布できなかったりするそこで本研究では化粧料の自動噴霧スキンケアシステム「Plotoner」を試作した.Plotonerは入力した通りの分量・軌跡で化粧水を噴霧する.そのため,設計した通りのスキンケア体験を再現できる.本稿ではPlotonerの機能とそのソフトウェアについて紹介しPlotonerがもたらす新たなスキンケア体験について議論する.

土居 侑希子,相澤 裕貴,香川 舞衣,佐藤 大輔,髙橋 明日香,髙橋 幹,眞野 隼輔,森 瑛美(明治大),神山 洋一(JST/シードルインタラクション),渡邊 恵太(明治大),齋藤 直輝,岡崎 龍太,大南 武尊,脇 綾汰(資生堂)
相互常時触覚通信の提案 (176)
(1B-41) 相互常時触覚通信の提案

新しいコミュニケーションツールとして,振動を通じて相互に動作や状況,雰囲気を伝える手法を提案する.まず,利用者は前腕と喉元に加速度センサーを身につける.また,首にはネックレス型の振動提示装置を装着する.そして歩く,走るといった動作に対応する信号を加速度センサーが測定し,通信相手の振動提示装置に振動波形として送ることで,首回りで振動を感じてもらうようにする.今回の論文では,このような手法を通じて相手に何が伝わり,何が伝わらないかを検証することを目的とする.

小野寺 将,三武 裕玄,長谷川 晶一(東工大)
猫の行動から個体を識別する手法 (094)
(1B-42★) 猫の行動から個体を識別する手法

昔からペットは飼育されてきたが,今やペットは家族の一員ともいえる存在となり,留守番中の行動や健康を気にする飼い主も少なくない.また,動物に対してストレスを与えないように工夫する動物福祉や,動物本来の生活環境を再現する環境エンリッチメントへの関心が高まっている.それらを実現するためには,適切な観察をして動物の行動を詳しく知る必要があり,多頭飼いしている場合は個体識別が重要となる.近年では,猫の飼育頭数は増加傾向にあり,多頭飼いされていることが多く,猫の個体識別の需要が高まっている.本研究では猫の個体識別を目的とし,猫の行動的特徴である咀嚼音を利用した.猫に対して本来必要のないタグを装着することなく識別するため,猫に対してストレスを与えることなく,猫の行動を分析することができる.個体識別器の活用例として,個体識別を可能とする餌入れを制作し,猫の生活環境を変えることなく留守番見守りや健康管理が可能であることを示した.

大澤 あかね,鈴木 優(宮城大)
ユーザの未訪問ページ予測のための拡張スニペットによる検索支援手法 (149)
(1B-43) ユーザの未訪問ページ予測のための拡張スニペットによる検索支援手法

近年,インターネットや情報端末の普及により,検索エンジンを利用したWeb検索の機会が増えている.これまでにも,Web検索をより便利にするための研究は数多くされてきた.しかしながら,効率の良いWeb検索をできないことは多々ある.そこで我々は,検索結果から無造作に閲覧していると訪問済みページと同じような内容で効率よく新しい知識や必要な知識が得られない問題に着目した.この問題に対して,検索結果内の未訪問ページに対し,その内容を予想できるようなキーワードを提示し必要な情報が記載されていそうなWebページを選択しやすくすることで解決する.本稿では各検索結果に対しそのスニペット文の中から2種類の特徴語を抽出する.1つ目はWebページのトピックを表す詳細語である.2つ目は,Webページを見ることで新たに得られそうな知識を表す未習得語である.それぞれ,単語の分散表現を用いたスニペット文中の単語のクラスタリング,訪問済みページ中の単語のクラスタリングに基づいて抽出する.これらの特徴語を各検索結果に提示する拡張スニペットを提案する.

山田 純平,北山 大輔(工学院大)
シェアダイニングでのコミュニケーションの向上とその測定を目的としたカップ型デバイスの開発 (251)
(1B-45) シェアダイニングでのコミュニケーションの向上とその測定を目的としたカップ型デバイスの開発

これまでにも高齢者の孤立や社会からの疎外などが問題となり,様々な対策について研究が行われている.そこで我々は,自ら購入した食材を使って調理と食事ができる共有空間(シェアダイニング)を提案しその中での高齢者同士のコミュニケーション改善と質の計量を目指した研究を行っている.その中で参加者の行動を記録する方法として参加者が用いるカップ型のデバイスを利用した計測システムを開発した.本稿では,このカップ型デバイスについての解説とこれを用いて測定を行った結果について報告する.

荒木 英夫,西口 敏司,宮脇 健三郎,鈴木 基之(大阪工大),日下 菜穂子,上田 信行(同志社女子大),成本 迅(京都府立医科大),佐野 睦夫(大阪工大)
仮想環境と現実をシンクロさせたクロスサラウンディングスシステム開発 (128)
(1B-46) 仮想環境と現実をシンクロさせたクロスサラウンディングスシステム開発

本研究は,過去の街並み景観を再現するシミュレーションシステム上で,仮想環境と現実環境を可能な限り同期させることによって,知覚の差異によって発生する酔いを軽減させるためのシステムを開発したものである.天候と時間という人間が特に注意を払う部分を,仮想環境上で再現するシステム開発を行った.Windowsから時間を,OpenWeatherMap APIから天候データをリアルタイムに取得し,ゲームエンジンで用意しておいた季節と天候を呼び出すことによって,仮想環境に大きく変化をもたらすシステムを開発した.

別府 瞭,川合 康央(文教大)
暗示的な広告効果のあるインタラクティブデジタルサイネージ (096)
(1B-47★) 暗示的な広告効果のあるインタラクティブデジタルサイネージ

本稿は,複数人で同時利用可能なインタラクティブデジタルサイネージがユーザに与える暗示的な広告効果を調査する.評価は,インタラクションを継続して一定段階以上に達したユーザに対して消費者の心理的プロセスであるAIDMAに関連付けてインタビューを行い,ユーザが無意識に取得した情報が正確かどうかを調べた.また,比較として,アプリケーション画像を記録したインタラクティブ性のない動画を交互に提示した.結果として,インタラクションを行ったユーザは動画を見ただけのユーザよりも広告情報の質問に対する正解率が有意に高く,インタラクティブデジタルサイネージが暗示的な広告効果を与えられることがわかった.さらに,複数人がインタラクションできる状況を作ることで,多くのユーザに対して効率よく広告情報を提供できる可能性があることを示した.

杉浦 成美,小倉 里華子(日本女子大),松田 嘉男,小室 孝(埼玉大),小川 賀代(日本女子大)
幼児が自発的に読字力を身につけるための絵本に関する基礎検討 (266)
(1B-48) 幼児が自発的に読字力を身につけるための絵本に関する基礎検討

本研究では,幼児が自発的に読字力を身につけるための絵本について検討する.具体的には,絵本の紙面上に配置されたひらがな文字に対して,「触れる」行為で音を知る機能,および,文字の音と形を関連づけるための機能を実装したインタラクティブな絵本を提案する.紙媒体の絵本にこれらの機能を取り入れることにより,幼児が文字そのものに対して興味を抱き,かつ,幼児がひらがなの発音を自主的に学習できると考えられる.試作した絵本を用いた被験者実験の結果より,本研究で実装した機能の有用可能性について考察する.

松岡 ひかり,塙 大(名古屋市立大)
CollaBaton:コワーキング・スペースにおける利用者間交流を促すバトン型コミュニケーション・メディア (130)
(1B-49) CollaBaton:コワーキング・スペースにおける利用者間交流を促すバトン型コミュニケーション・メディア

近年,働く個人がコミュニケーションを通じて情報や知恵を共有し,状況に応じて共同しながら価値を創出する場であるコワーキング・スペースに注目が集まっている.コワーキング・スペースでは,利用者間のコミュニケーションの促進を図ることを目的とした各種取り組みが行わている.しかし,現状の取り組みは,運営者が直接的に利用者間のコミュニケーションを促進する手段である.利用者ら自身による,ボトムアップなコミュニケーションを促進するための積極的な手段は,現在のところ実現されていない.そこで本研究では,ボトムアップ・コミュニケーションを誘発・促進するバトン型コミュニケーションを提案する.バトン型コミュニケーションとは,お題をバトンとしてリレーのように次々と回していくコミュニケーションのことである.バトン形式にすることで,お題を渡した時の名指しの効果により強制力がうまれ,コワーキングスペースにおける運営者の代わりとなり,利用者間のコミュニケーションの促進が期待できる.

板橋 拓也,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
スポーツにおける機械判定システムの判定要素のリアルタイム表示がプレーヤ及び観客の納得感に与える影響の調査 (144)
(1B-50) スポーツにおける機械判定システムの判定要素のリアルタイム表示がプレーヤ及び観客の納得感に与える影響の調査

機械による判定システムは,人が行うよりも正確に判定できるため,様々な競技において導入されてきた.しかし,人が主観で判断していた競技に機械判定を取り入れた場合,判定の厳密さが必ずしもプレーヤや観客の納得感に比例するとは限らない.そこで,本研究ではユーザの納得感を考慮した機械判定システムの構築に向け,機械判定において重視すべきガイドラインの作成を目的とする.本稿では,機械判定を取り入れた「だるまさんがころんだ」を用い,プレーヤ及び観客の納得感に影響する要素を調査した.調査の結果,判定要素である判定値のリアルタイム表示がプレーヤ及び観客の納得感,機械判定の厳しさに影響することを確認した.

柳生 遥,寺田 努,塚本 昌彦(神戸大)
インタラクティブな時間操作を伴う映像インスタレーションの制作 (156)
(1B-52) インタラクティブな時間操作を伴う映像インスタレーションの制作

本研究は,鑑賞者によるインタラクションを通じて,鑑賞者の目前の空間に付随する「時間の地層」を掘り起こすような体験が行える映像インスタレーションの制作を目的とし,リアルタイムに記録されるカメラからの映像に対して,鑑賞者が選択した箇所の時間が遅延するソフトウェアの開発を行った,また,映像内外の空間の異なりや映像の時間を操作できる特性を鑑賞者に意識させることを目的として,2回の展示実験を行い,鑑賞者アンケートを用いて考察を行った.

陳 品瑜,斎藤 進也,望月 茂徳(立命館大)
Word2Vecを用いた挿絵自動挿入手法の提案 (223)
(1B-53) Word2Vecを用いた挿絵自動挿入手法の提案

文書のわかりやすさは読み手の理解の早さと正確さにつながりコミュニケーションを円滑化するが,そのためには書き手が様々な点に配慮する必要があることから,すべての書き手がわかりやすい文書を作成することは期待できない.そこで我々は既存の文書をわかりやすくするために挿絵を自動的に挿入する手法を提案する.入力として受け取った任意の長さの文章に対し,その文章の挿絵として最も適切な画像を挿絵候補画像データベースから検索して提示する形となる.検索には画像を説明するテキストを用い,Word2Vecによる単語分散表現で表された距離を複数単語に拡張する手法を利用する.入力文章と最も近い距離にある説明テキストの画像を求める挿絵画像とした.提案手法による挿絵挿入を人手による挿絵挿入と比較する主観評価実験を行い,提案手法には性能面で課題が残ることがわかった.

村山 貴志,入江 英嗣,坂井 修一(東大)
VRを用いた道路交通状況における視点交換体験を通じた他者配慮意識の向上 (255)
(1B-55) VRを用いた道路交通状況における視点交換体験を通じた他者配慮意識の向上

本研究ではVR空間に道路交通状況を再現し,そこを通行する歩行者と自動車運転者の視点交換により他者配慮意識の促進を試みる.実験では,具体的なシチュエーションとして歩行者の乱横断を設定した.被験者は,歩行者として乱横断を行った後に,その歩行を自動車運転者視点で体験する.実験後のアンケートからは,本提案システム体験者の安全意識の改善や他者配慮意識の向上の可能性が示された.


海野 嵩幸,定國 伸吾(静岡理工科大)
二次元アイドルの衣装デザインを用いた小物制作支援システムの提案 (154)
(1B-57) 二次元アイドルの衣装デザインを用いた小物制作支援システムの提案

近年,二次元アイドルという文化が登場している.二次元アイドルを創作を通して応援する活動も盛んであり,例えばアイドルの衣装をもとに小物制作が行われている.本研究では,主に裁縫初心者を対象として二次元アイドルの衣装デザインをもとにした小物制作を支援するツールを提案する.入力した衣装画像に対し画像処理を行うことでデザインの単純化や編集を支援し,作成したデザイン/縫製補助用の目印を含む型紙の生成と出力を行うことで,小物制作の負担を軽減することを目指す.

計良 美来,沖 真帆,塚田 浩二(はこだて未来大)
VR体操:VR仮想身体への一体感を得るための準備動作儀式の検討 (136)
(1B-58) VR体操:VR仮想身体への一体感を得るための準備動作儀式の検討

VR空間において,実世界の身体と仮想身体の姿が,必ずしも一致しているとは限らない.そのため,実世界の身体を操作するように仮想身体を扱うと,仮想身体の動きに対して不一致を感じる.そこで,仮想身体の動きに慣れ,仮想身体を適切に扱う準備を行う必要がある.本研究では適切な仮想身体の知覚を獲得するための汎用的な準備運動として,VR体操を提案する.VR体操はHMD内のインストラクタの指示のもと,BGMに合わせて身体を動かす体操である.

下谷 航希,渡邊 恵太(明治大)
スマートフォンAR機能を利用したリアルタイム作業状況可視化アプリの試作と保持方法の検討 (053)
(1B-59) スマートフォンAR機能を利用したリアルタイム作業状況可視化アプリの試作と保持方法の検討

本論では近年スマートフォンに標準搭載されているカメラとARフレームワークを活用し,スマートフォンのみでリアルタイムに作業状況を可視化するアプリを試作した.また,試作したアプリを用いて実際に作業を行う際のスマートフォンの保持方法について,4種の方法(A:片手で持つ,B:道具に装着する,C:首からかけるスマートフォンホルダを活用する,D:頭に装着する)を検討した.試作したアプリケーションを4種の保持方法で利用する実験を被験者4人に対して実施したところ,アプリケーションによる支援は有用であるという結果が得られ,保持方法については個人の作業スタイルに合わせた数種類の選択肢が必要だという結果が得られた.

大澤 奈々穂,和田 佑太,田代 彩花,志村 嶺(三菱電機),八木澤 喬樹(東大)
人工大理石透過型LEDディスプレイとそのタッチインタフェース化の試み (104)
(1B-60★) 人工大理石透過型LEDディスプレイとそのタッチインタフェース化の試み

本研究では,人工大理石(樹脂)を素材とするキッチンや洗面台などにおいて,そのテーブルトップの天板の背面にLEDマトリクスなどディスプレイパネルを配置し,樹脂素材を透過させた光を用いたディスプレイシステムを構築している.さらに,その背面部分に赤外線LEDとフォトダイオードを配置することで,厚みのある不透明樹脂を介したタッチや物体の検出を試みた.これらディスプレイとセンシング機能を統合することで,既存のキッチンや洗面台そのものを埋め込みタッチディスプレイとして機能させ,濡れた手や汚れた手でも扱えるシステムとして様々な応用が可能となる.本稿ではこれらのシステム構成や透過光の光学的特徴,動作,応用について述べる.

多田 智哉,平井 重行(京産大)
パターンの最適化による複数平面への文字情報の同時投影手法 (051)
(1C-61) パターンの最適化による複数平面への文字情報の同時投影手法

2台のプロジェクタを用いることで,投影対象の位置によって異なるパターンを投影する手法が近年提案されているが,光が何重にも重なることで投影像が全体的に薄くなる問題やノイズが写り込む問題,文字投影では小さな文字しか投影できない問題が発生する.本研究では投影像として文字を対象とする場合,投影される情報量は投影面上の配置に依存しない特徴に着目し,文字配置及びノイズの発生位置をコントロールすることで光が何重にも重なることを防ぎ,投影像が全体的に薄くなる問題を抑制する手法を提案する.また,ノイズの写り込みを文字と認識させないようにするため,文字の形状情報を2台のプロジェクタの投影画像に適切に分割する方法についても提案を行う.さらに実際の投影環境において文字を大きく投影するためのプロジェクタのセットアップについても提案を行う.また実験ではシンメトリー性を回避した文字分割を行うことで,投影される文字が指定投影面以外で推測できる割合が減少することを示す.

平尾 勇人,岩口 尭史,川崎 洋(九大)
Projection-Domino:プロジェクションマッピングを用いたドミノ制作支援 (218)
(1C-62★) Projection-Domino:プロジェクションマッピングを用いたドミノ制作支援

ドミノ倒しには遊戯目的の楽しさだけでなく,想像力や集中力,協調性などの教育的効果を得られるメリットがある.しかし,現状のドミノ制作では設計図や絵コンテを手動で作成し,設計図からどのようにドミノを配置するかは想像で行う.そのため,作成に時間がかかる,実際に完成したものと設計図の間で差が生じるなどの不都合となる場合がある.また,共同作成する場合,作成者間のイメージの共有が難しく,これは大規模なドミノ制作になるほど困難になる.本稿では,ユーザーが描いた絵からリアルタイムでドミノの配置図を自動生成し,プロジェクションマッピングを用いて実際のドミノ作成を支援するシステム”Projection-Domino”を提案する.本研究では,従来の作成方法と本システムを利用した場合での評価実験を行い,本手法がドミノ制作支援に有効であると確認した.

三島 侑樹,彭 以琛,五十嵐 大和,宮内 涼将,大川 将広,謝 浩然,宮田 一乘(北陸先端大)
GhostCube: 逆再生によるルービックキューブ解法支援 (214)
(1C-63) GhostCube: 逆再生によるルービックキューブ解法支援

ルービックキューブは知育目的や生涯学習の教材など幅広い用途で使われる立体パズルゲームである.しかし,シンプルなルールとは裏腹に完成難度は高く,特に初心者を対象とした支援が行き届いているとは言い難い現状である.本研究では,ルービックキューブ攻略中に特定の手順へと遡り,途中から操作を再開できる「逆再生」システムがルービックキューブの学習効率を高めると仮定し,「逆再生」機能を有したルービックキューブ支援システムを提案した.また,本システムによる支援がユーザーの学習体験に如何なる影響を及ぼすかを検証する実験を行い,その結果,ルービックキューブの構造への理解が深まり,誤操作を認識しやすくなる結果が得られた.

鯵坂 修平,原 慎一朗,松内 萌,羅 書洋,吉田 匠吾,謝 浩然,宮田 一乘(北陸先端大)
(1D-64) 【タイトル公開準備中】

(公知日以降に公開)

一居 太朗,三武 裕玄,長谷川 晶一(東工大)
音楽イベントの応援行動を誘導するペンライト型デバイスの発光パターンの検討と体験システム (276)
(1D-65) 音楽イベントの応援行動を誘導するペンライト型デバイスの発光パターンの検討と体験システム

音楽イベントのペンライトを用いた応援行動において,ペンライトを振る動作は楽曲によってある程度決まっている場合が多い.しかし,初めて音楽イベントに参加する人が周囲とずれてしまったり,慣れている人でも無意識にずれてしまったりすることで,ずれていない人の一体感までも阻害してしまう問題がある.我々はこの問題を解決するためにペンライトの光を用いたアンビエントな視覚刺激提示による応援行動誘導システムを提案し,これまでに,映像を用いた予備実験を行った.本稿では,この予備実験で発見した課題をもとにしたペンライトの発光パターンの検討と,発光パターンの実験を目的とした体験システムについて報告する.

武井 秀憲,山田 篤志,越後 宏紀,菅野 真功,小林 稔(明治大)
HaptoMapping: 映像への不可視な情報埋め込みによる視触覚重畳提示 (145)
(1D-66★) HaptoMapping: 映像への不可視な情報埋め込みによる視触覚重畳提示

本研究では,映像に対する触覚提示の位置ずれ・時間遅れを知覚不可能なレベルに低減する視触覚重畳システムを開発し,視覚情報に対応した触覚刺激の提示を再現する手法を提案する.本手法では,空間分割型可視光通信を用いて映像に不可視の触覚刺激情報を埋め込み,この情報を用いて触覚提示デバイスを制御することで,位置ずれと時間遅れの低減,視覚情報に対応した触覚刺激の提示を実現する.この手法を用いて,振動子の異なる2種類の触覚提示デバイスと,このデバイスを用いた視触覚重畳システムを開発した.そしてデバイスの映像に対する触覚刺激提示の遅延時間を測定し,実装した視触覚重畳システムを用いて人間の視覚と触覚の遅延知覚に関する主観評価実験を行った.その結果,開発したデバイスは遅延時間を人間には知覚不可能なレベルまで低減できており,本システムにおける人間の遅延知覚の刺激閾は約100 msであることを明らかにした.

宮武 大和,平木 剛史(阪大),前田 智祐(豊田中研),岩井 大輔(阪大/JST さきがけ),佐藤 宏介(阪大)