Laugh Log × Bloom: 腹巻型笑いログシステムによる笑いの可視化の提案 (171)
(2A01★) Laugh Log × Bloom: 腹巻型笑いログシステムによる笑いの可視化の提案

本研究は圧力を計測可能なテキスタイルセンサを内蔵した腹巻き型記録システムを製作し,日常で装着した状態で笑いを検出,記録することを目的とする.本論文では笑いログシステムの活用方法の一つとして笑いの可視化を提案する.紫外線により色が変化するインクを塗布したコサージュを製作しスカーフに取り付けた.笑いに合わせて花を着色することで,笑いを強調し,自己の感情の認識や共有の手助けとなることを狙うものである.またシステムのデモ展示を行ったのでそれを含めて報告する.

島﨑 郁花,上岡 玲子(九大)
モバイル端末のためのホバー機能を用いた文字入力支援インタフェース (071)
(2A02) モバイル端末のためのホバー機能を用いた文字入力支援インタフェース

本稿は,モバイル端末のホバー機能を用いて指の位置に応じてソフトウェアキーボードの一部を拡大することで,文字入力におけるミスタイプを減らすことができる入力支援インタフェースを提案する.最初に指を検出した位置に拡大中心を固定することにより,指を動かしてもキーが動かないため,安定した選択操作が可能となる.拡大中心を固定した手法,拡大中心を固定しスクロール機能を追加した手法,拡大中心を固定しない手法,通常のソフトウェアキーボードの4つの手法で比較評価を行った.その結果,拡大中心を固定した手法は,入力速度は遅くなったが他の手法に比べエラー率が低くなった.これにより,拡大中心を固定することにより,ユーザは安定して選択操作を行うことができ正確にターゲットキーを入力することができることが示された.

相吉澤 聖明,小室 孝(埼玉大)
身体機能向上を目的とするトランポリンインターフェースを用いた遊具の提案 (096)
(2A03) 身体機能向上を目的とするトランポリンインターフェースを用いた遊具の提案

現代社会において,児童の身体能力の低下が問題となっている.その要因として,屋外でスポーツや遊びをする安全な場所が少なくなったことや,ゲーム機の普及により子どもたちの外で遊ぶ時間が少なくなったことなどが挙げられる.その結果,子どもたちが外遊びそのものに魅力を感じなくなり,身体を動かす機会も減少し身体能力の低下に繋がったと考えられる.本研究は,安全な環境で児童の身体能力向上を支援し,身体的活動の魅力を高めた遊具,トランポリン型インターフェースPIT(Project Interaction Trampoline)を開発する.PITは,体験者の跳躍に合わせた,音と映像のインタラクションがあるため,跳躍を促し,モチベーションを持続させることができる.本研究は,児童が野山を駆け回る体験で得られるような身体能力向上の支援を目指しており,PITの有用性について検証する.

田中 雅人,柳 英克(はこだて未来大)
理科教育を体験的に学ぶ学習ツールの提案 (095)
(2A04) 理科教育を体験的に学ぶ学習ツールの提案

近年の小学校の理科教育では,児童の科学的認識力の低下が問題視されている.その背景として,現代の児童は自然の中での体験や動植物の生態を観察する機会が少なくなってきていることから,自然そのものへの興味が薄れていることが挙げられる.そこで本研究では,理科教育の教材として広く用いられてきた昆虫を題材とし,学習者の科学的認識力を養うことを目的とし,情報技術を活用した教材の開発を行う.本教材は昆虫の体の一部を模した複数のパーツで構成されており,各パーツを昆虫の構造として正しく組み合わせると,昆虫の生態に基づいたインタラクションが返ってくる.学習者はパーツを様々な組み合わせで試しながら,生物の身体の構造や特徴などを理解することができる.また,本教材の試行錯誤をしながら答えを見つけるというプロセスにより,科学的認識力を養うことができる.本研究は提案する教材が科学的認識力向上に有用性があるかを検証し評価する.

佐藤 樹史,柳 英克(はこだて未来大)
販売員の知識に基づくブラジャーのフィッティング支援 (244)
(2A05) 販売員の知識に基づくブラジャーのフィッティング支援

現在,多くの女性は,自分に合ったブラジャーを着用していると思っているが,実際にはそうでないケースが多い.店舗で試着する際に,販売員に相談することが重要だが,販売員に体を見せることに抵抗があり,それをやらない人が多いことが原因である.つまり自分だけの感覚で判断し,購入しているため合っていないと言える.そこで本研究では,ユーザが自分のブラジャーや試着品を着用し,それが合っているかを一人で確認できるシステムを作成することを目的とする.販売員に,フィッティングする際にどこを重要視しているか聞き取り調査を行った上で,その知識に基づいて,ブラジャーの一部にタッチセンサーを付け,ユーザが一人では確認しにくい部分の状態を測定,可視化する.試作したプロトタイプについて,被験者に試着してもらう予備実験を行い,想定通り動作することを確認した.

稲月 新,丸山 一貴(明星大)
MYndPhoto:写真撮影初心者のための個性発揮支援システム (164)
(2A06) MYndPhoto:写真撮影初心者のための個性発揮支援システム

スマートフォンに付属するカメラの高性能化や,写真を投稿・共有するSNSの流行により,写真撮影が手軽な趣味として広まっている.これに伴い,「もっと評価される良い写真を撮りたい」という欲求を持つ人々が増加している.これまでにも良い写真を撮れるように支援するシステムが様々に提案されている.従来の手法は,既存の写真撮影のセオリーに基づくものや,多くの人々が撮影している写真と類似した写真の撮影を勧めるものがほとんどである.これらは,一般的な意味での良い写真を撮影できるように支援するものであるが,撮影者の個性を引き出すことを支援する事例は見当たらない.そこで本研究では,機械学習の技術を応用することにより,ある撮影者の写真をその他の多くの撮影者による写真と比較して,その撮影者独自の特徴を強く持つ写真を抽出し,これをその撮影者に提示することで,個性を発揮した写真を撮影できるようにする写真創作活動支援システムMYndPhotoを提案し,その効果を検証する.

田中 直人,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
授業映像視聴に適した マルチアングル・マルチビューに対応する動画ビューアの試作 (189)
(2A07) 授業映像視聴に適した マルチアングル・マルチビューに対応する動画ビューアの試作

学校現場では教員の資質能力向上が課題となっており,その方策として,校内外での研修の充実が求められている.本研究では,校内外での研修の一環として行われている,研究協議会における議論,及び日常的に行う授業の振り返りの支援を目標に,複数台のカメラで撮影した授業映像を,注目したい部分を複数抜き出して閲覧できる動画ビューアを提案し試作した.


浜田 啓佑,加藤 直樹(東京学芸大)
ハイグロモーフを用いた松かさアクチュエータ (089)
(2A09★) ハイグロモーフを用いた松かさアクチュエータ

松かさは湿気により開閉する性質(ハイグロモーフ)があることが知られている.本研究では特に松かさを1枚の鱗片に分解しても湿気により変態することに着目し.2枚の鱗片を組み合わせて適切な水分の供給と乾燥を行うことで,所望の角度に開閉できる開閉アクチュエータを提案する.さらにこの2枚の鱗片による開閉アクチュエータを任意に組み合わせて鱗片の高さを任意に変えられる高さ変化アクチュエータと,2枚の鱗片による開閉アクチュエータと凹凸の接触面を組み合わせることで鱗片を移動できる移動アクチュエータを実現する.本稿では鱗片の変態特性の計測実験の結果との知見に基づいた機構の詳細を示す.

田丸 純太朗,油井 俊哉,橋田 朋子(早大)
複数人討論を活性化させるお菓子提示デバイス「お菓子くん」の改良 (173)
(2A10) 複数人討論を活性化させるお菓子提示デバイス「お菓子くん」の改良

本研究は,お菓子をインタラクティブに提示することで会議の円滑な進行と創造性を促進する「お菓子くん」システムの実現を目的とする.本論では,プロトタイプ実験として蓋がモーターで開閉する箱を試作し,9名の被験者によるアイディアジェネレーションを模した実験でストレス反応や時間など条件を変えてお菓子を提示し,生理指標やブレインストーミングの結果の質的評価,発話量から複数人討論の活性化が条件により変わるかを観察し,得られたお菓子提示の問題点を解決するため,お菓子提示デバイスの改善を行った.

大塚 正斗(九大),高嶋 和毅(東北大),上岡 玲子(九大),北村 喜文(東北大)
複数ボタンの移動追跡困難性を利用した覗き見耐性を持つ暗証番号・パスワード入力手法の操作性改善 (274)
(2A11) 複数ボタンの移動追跡困難性を利用した覗き見耐性を持つ暗証番号・パスワード入力手法の操作性改善

スマホなどの暗証番号・パスワード入力では,それを覗き見されるショルダーハッキングの問題がある.我々はその防止策として,ボタンに色や形などの属性を付与してから,キー表示を消し,すべてのボタンを移動させ,移動後に目的のボタンをタッチする方式を提案している.覗き見する人は多数のボタン移動を同時には追えないが,利用者は目的のボタンが分かっているので,単一のボタンだけ追って入力できる.本手法は強度最優先ではないが,既存の入力方式の延長で利用でき,サーバサイドの変更も不要である.評価実験により,覗き見に対して耐性があることが確認された.しかし,操作者が目的のキー移動を見逃してしまう問題があった.そこで,移動をプレイバックできる機能を追加した.本稿ではその評価を提示する.

小林 心(東京農工大),小國 健(NTTデータ),中川 正樹(東京農工大)
CallBag:探す必要なく最適な荷物を提供する鞄 (242)
(2A12) CallBag:探す必要なく最適な荷物を提供する鞄

私たちは検索エンジンを用いてWeb上にある必要な情報を取得して利用している.しかし得られた情報を問題解決へと適用させるのは人間が作業しなくてはならず,情報は実世界に対して間接的である.これらの問題を解決しようとするにはモノがインターネットの情報を直接的に提示する必要がある.本研究ではインターネットとバッグを繋げ,ユーザの行動や環境に適した物の提供を可能とするCallBagを提案する. CallBagはWeb上から取得した情報を元に中の物をユーザに探させずに自動で提供するバッグである.

黒木 優人,渡邊 恵太(明治大)
柔らかい双方向の抱擁コミュニケーションを目指したハグロボットの開発 (194)
(2A13) 柔らかい双方向の抱擁コミュニケーションを目指したハグロボットの開発

人間を含め接触的な行為で安心感を得る生物は多く,柔らかさを重要視したセラピー向けのロボットも多く開発されている.また,抱擁(ハグ)する行為はあらゆる文化で普遍的なコミュニケーションの一つである.本研究では,柔らかな接触と抱擁を実現するために電磁モータとゴムを使った柔らかい抱擁システムと,接触センサを使うことによって人から抱擁があったときにロボットからも抱擁を行う双方向的な抱擁コミュニケーションシステムを実装したハグロボットを提案する.

平松 靜,荻野 正樹(関西大)
Tele-FingerRuler:離れた対象の長さを2本の指で直感的に測るシステム (074)
(2A14★) Tele-FingerRuler:離れた対象の長さを2本の指で直感的に測るシステム

各種センサを組み込んだデバイスを用いて,人の身体サイズを超えるものや遠方にあるものの長さを簡易に計測する試みが多数行われている一方で,デバイスを用いた計測では,直感性の低い操作により計測者が意図する対象を正確に捉えて測れないことや,計測対象が計測者から10[m]範囲内に存在する物体のみに限られることなどの課題も残されていた.そこで本研究では,離れた場所にある対象の長さを自分の指を使って直感的に計測するシステムを提案する.計測者は,3つの距離センサが内包されたウェアラブル型の提案デバイスを装着し,片目で対象を確認しながら親指と人差し指を対象の両端に合わせるだけで様々な対象の長さを知ることができる.本稿では提案システムの詳細及び,計測精度の実験結果について報告する.

山田 光一,登山 元気,油井 俊哉,橋田 朋子(早大)
E-state:脳波を用いた操作コマンド生成手法 (221)
(2A15) E-state:脳波を用いた操作コマンド生成手法

本論文では,非侵襲的測定による脳波を機械学習を用いて分類し,時系列の判定結果をコマンドとする手法「E-state」について述べる.脳活動に関する研究は多くみられ、脳波等を検出し機械などを操作するBCI(Brain Computer Interface)を用いた研究では様々な手法が発表されている.特に、脳に直接埋め込まない非侵襲式BCIを用いた研究の発展は目覚ましい.しかし多くの手法が訓練に時間が掛かる,使用できる環境に限りあるなどの問題が存在している.本システムでは機械学習によって脳波を集中/リラックスの2クラス分類を行い,時系列出力をコマンドとすることで、訓練時間の短縮や使用可能環境に制限が少ない手法を提案する.

大場 隆史,濱川 礼(中京大)
縁 ~Yukari~:仮想彼女と手をつなぐ体験のできるVRゲーム (204)
(2A16) 縁 ~Yukari~:仮想彼女と手をつなぐ体験のできるVRゲーム

VR(ヴァーチャルリアリティ)の要素の一つとして,触覚が挙げられる.外界の認識の一つとして重要な役目を果たし,親密な恋人であれば,手をつなぐことによって,相手を強く認識することであろう.VRコンテンツの一つの形態に,VR上の仮想のキャラクターとコミュニケーションを図るタイプのゲームがある.しかしながら,これらのコミュニケーションは,VR空間内で執り行われ,振動などのリアクションはあるものの,手をつなぐまでの体験をしていると感じ取ることはできない.本研究では,VR空間のキャラクターのコミュニケーションとして,手の形状をしたデバイスを用いることでより良質な体験を実現する.

中垣 孝太,黒田 魁瑠,佐々木 健太,佐々木 貴郁,吉田 彩乃,今給黎 隆(東京工芸大)
無限電気味覚ガム:圧電素子の咬合を用いた口腔内電気味覚装置 (256)
(2B17★) 無限電気味覚ガム:圧電素子の咬合を用いた口腔内電気味覚装置

近年ではバーチャルな味覚再現や食品の味覚制御を行う研究で電気味覚が応用されている.これらのシステムでは,電源の供給方法は外部から有線で給電するか,バッテリーを内蔵するものであった.しかし前者ではケーブルの取り回しが煩雑であり,後者では利用時間の短さや液漏れが懸念される.そこで筆者らは圧電素子を用いた口腔内味覚提示装置を提案する.圧電素子は圧力を加えることで電気が生じるセラミックを主成分とする素子であり,口腔内咀嚼時の噛む力でも発電が起こる.筆者らはこれを電気味覚装置の電源として用いることで,口腔内でシンプルかつ安全な機構にできるほか,半永久的に味覚提示が可能な,いわば「無限電気味覚ガム」が実現できると考えた.本稿では実験より味覚提示に必要な電流の強さを満たすことと,味覚器で苦味と金属味を知覚できたことを報告し利用の可能性を示した.

大場 直史,青山 一真,中村 裕美,宮下 芳明(明治大)
こどもの運動能力向上のためのケンケンパ遊びの提案 (174)
(2B18) こどもの運動能力向上のためのケンケンパ遊びの提案

近年の子どもの運同能力低下に対する解決案としてケンケンパ遊びに注目し、こどもの興味関心を引き自発的な運動による発達を促すようなデバイスを提案する。




小澤 靖子,金丸 紫乃,CHO BYUNGHYUN,串山 久美子(首都大)
仮想世界に置けるアイテムの透過的な利用のための3次元物体のリアルタイムトラッキング (294)
(2B19) 仮想世界に置けるアイテムの透過的な利用のための3次元物体のリアルタイムトラッキング

今日,モーションセンサーデバイスの登場により,人間の体や手の動作を容易に認識することができるようになった.しかしそれらは,事前に人間のスケルトンデータや動作を定義しているため,トラッキング対象が一意的であり人間以外の物体の動作を認識することができない.そこで本研究は,事前に対象の物体の情報を定義せずに,リアルタイムに対象の物体のスケルトンデータを取得する.そのために対象の物体の関節の位置を認識する.まずセンサーカメラを用いて距離画像を取得し,コンピュータビジョンを用いて物体の形状の解析を行う.そこで解析された情報をもとにコンピュータビジョンと3次元点群処理を用いて動作点と支点を識別する.また得られたスケルトンデータを用いて対象の物体のボーントラッキングを行う.

柏木 敏朗,角 薫(はこだて未来大)
Block Sweetie: ブロック型エディタを用いたWebアプリ開発システム (122)
(2B20) Block Sweetie: ブロック型エディタを用いたWebアプリ開発システム

Webアプリケーションを構築するためには,動的なページ生成のためのプログラミング言語の理解に加えて,データベースやSQL,HTTPに関する理解が不可欠である.我々は,これまでWebブラウザ上で動作するエディタを用いて,簡易なWebアプリケーションを簡単に構築できるシステムを提案してきた.しかし,テキストでプログラミングを行う必要があるため,入力ミスが発生したり,どのような機能が利用できるか確認しにくいといった問題があった.そこで我々は,ブロック型のプログラミングエディタを用いて,Webアプリケーションの開発が行えるシステムBlock Sweetieを開発した.ブロック型言語の特徴である,配置やパラメータの制約によって,入力ミスを防ぐ効果が期待できる.また,チェックボックスやドロップダウンリストの選択によって,入力の調整や変更が容易になるため,プログラミングにおける試行錯誤がしやすくなる.

三浦 元喜(九工大)
MoCo:存在感を感じる遠隔地コミュニケーションシステムの提案 (160)
(2B21) MoCo:存在感を感じる遠隔地コミュニケーションシステムの提案

近年,情報技術を用いた遠隔地コミュニケーションは対人コミュニケーションのように非言語情報の交換ができる,より高度なコミュニケーションを可能にした.非言語情報は人の感情を伝える情報が多く含まれているため,人同士のコミュニケーションを豊かにする重要な役割を果たしている.特に身振り・表情に関する非言語情報の交換は,多くのデバイスやアプリケーションにおいて実現している.しかし,身体接触に着目したコミュニケーションの研究は多くはない.本研究では,身体接触によるコミュニケーションに着目し,存在感や感情といった非言語情報を振動で伝えることができるコミュニケーションシステムMoCo(Motion Communication)を開発し,その有用性について検証する.

今野 彩音,柳 英克(はこだて未来大)
VRを用いた旧ロシア領事館内覧アプリケーションの開発 (224)
(2B22) VRを用いた旧ロシア領事館内覧アプリケーションの開発

近年,ヴァーチャル・リアリティ(以下VR)が注目を集めている.VRとは,人工的な手段を用いて作られた仮想空間を意味している.映像や音声を用いて実際にはない物や空間を仮想空間に再現し,体験することができる.VRゴーグルやソフトウェア開発キットの普及によってVRを用いたコンテンツが多くの注目を集めており,医療や観光,ゲームなどの様々な分野で活躍が期待されている.本研究では数ある分野から地域資源に着目し,VRを用いた地域資源の価値創造について考察を行う.考察にあたり,函館市の西部地区にある旧ロシア領事館を対象とした.当施設は函館市の景観形成指定建築物に指定されている観光地の1つだが,現在は一般公開されていない.そこで,3Dモデルを用いて旧ロシア領事館を再現し,旧ロシア領事館の内覧を可能とするVRアプリケーションの開発を行うことで,旧ロシア領事館の新しい価値創造について考察を行う.

濵本 誠也,原田 泰(はこだて未来大)
自己帰属感の生起過程におけるモーターコマンドからの予測可能性による影響の調査 (033)
(2B23) 自己帰属感の生起過程におけるモーターコマンドからの予測可能性による影響の調査

自己帰属感の生起は,主に視覚と体性感覚の一致性および視覚と運動指令からの予測の一致性の認知によって引き起こされることが先行研究により明らかになっている.しかし能動的運動時にどちらの認知が主要な役割を果たすのかは明らかではない.本研究では,予測との一致性は保ちつつ,視覚と体性感覚との間に不一致をもたらすことで体性感覚と予測とを分離した検証を行った.具体的には,被験者には複数の映像から自己の動きに同期する映像を見つけるタスクを課した実験を実施した.このとき被験者の手の動きを様々な角度で回転させた映像を呈示することで,視覚と体性感覚との間の不一致条件を作り出し,また被験者の運動に制限を設けることで,手の動きが回転して呈示されても視運動を予測可能な状況を作り出した.実験の結果,能動的運動時の自己帰属感の生起過程では視覚と予測の一致性が優位に働くことが明らかになった.また,この予測可能性は手の運動パターンやその見た目にも影響されることが示唆された.

齊藤 寛人,福地 健太郎(明治大)
マスク型インタフェースによるハンズフリーな入力手法 (270)
(2B24★) マスク型インタフェースによるハンズフリーな入力手法

本研究では,口の動きを利用したマスク型インタフェースによるモバイル端末の入力手法を提案する.モバイル端末を操作する際,混雑した電車内のような手が使えない状況が存在する.この問題を解決する方法として,音声認識などのハンズフリーな操作手法が存在する.しかし,公共の場における使用に対する抵抗感があること,周囲の雑音の影響を受けやすいこと,といった問題がある.マスク型のインタフェースは,ウェアラブルかつハンズフリーな使用が可能であり,声を発することなく,また口の動きをマスクにより隠せることから公共の場においての使用も可能である利点がある.

山崎 友翼,志築 文太郎,高橋 伸(筑波大)
紙をちぎることで電子情報を手渡すインタラクション方式の実装 (117)
(2B25★) 紙をちぎることで電子情報を手渡すインタラクション方式の実装

スマートフォンをはじめとする電子端末の普及により画像や動画などの電子情報の受け渡しは,今や日常的に行われていることである.メールやSNSアプリケーションを利用して電子情報を受け渡すためには,送信者は受信者の連絡先を知っている必要があるが,受け渡し相手が初見の相手や,その場限りの相手であると連絡先を交換することに抵抗を感じる人は多いと思われる.この問題を解決するために,我々は,紙をちぎって手渡すことで電子情報の受け渡しを可能にするモデルを考案した.これにより,ユーザはどこにでもある紙で連絡先を交換せずに電子情報の受け渡しができるようになる.このモデルを実現するための具体的な手段として,文字が印刷された紙(例:レシート)を利用する.電子情報の受け渡しを行うとき,送信者は紙をちぎり,受信者に手渡す.このときに送信者が持つ紙片をps,受信者が持つ紙片をprとする.送信者はpsをカメラで写すことで,psの破れ目の特徴と電子情報を関連付ける.受信者はprをカメラで写すことで,prの破れ目の特徴,すなわち,psの破れ目の特徴に合致する電子情報にアクセスできる.この方式により,ユーザは連絡先を交換することなく電子情報の受け渡しが可能となる.

玉城 和也,呉 健朗,中村 仁汰,富永 詩音,宮田 章裕(日大)
フォント警察:ディープラーニングを用いたフォント選択支援ツール (275)
(2B26) フォント警察:ディープラーニングを用いたフォント選択支援ツール

フォントにはそれぞれ形状に特徴があり,フォントの外観的特徴は,読み手が文字列から読み取る印象を変える可能性を持つ.そのため,文字列の内容とフォントの印象とが合致していない印刷物等は,読み手に文字列の内容とは違った印象を与えてしまうことがある.本研究では,フォントを選択する知識や技能のことを「フォントリテラシ」と呼び,フォントリテラシが乏しい人へのフォント選択の支援を目的に,文字列の内容とフォントの印象とが合致しているかどうかをディープラーニングを用いて判断し,適したフォントの種類の提案をするツールを開発した.

鈴木 眞生,鈴木 優(宮城大)
ThumbStick: 片手スマートウォッチ操作のための親指の二次元動作認識システム (162)
(2B27) ThumbStick: 片手スマートウォッチ操作のための親指の二次元動作認識システム

本稿では,スマートウォッチにおいて二次元方向への入力を可能にするシステム「ThumbStick」を示す.ThumbStickは,スマートウォッチを装着した手の親指における,二次元方向の動きを認識するシステムである.本システムは,ユーザがスマートウォッチのタッチディスプレイを触れることなく,片手のみによる操作を行うことを可能にする.本システムの実装は,親指動作に伴う手首の形状変化を利用しており,その形状変化から親指の位置を識別する.システムは,親指の位置を識別することにより,ユーザがジョイスティックを扱うかのような入力を実現する.

青山 周平,志築 文太郎(筑波大)
VRを用いた立体図形問題の理解支援システム (081)
(2B28) VRを用いた立体図形問題の理解支援システム

立体図形の学習では,2次元の図を用いた解説を読んでも理解をするのが難しいといった場合がある.Virtual Reality(VR)は娯楽の分野では私たちの生活に少しずつ浸透しつつあるが,教育の分野では未だ発展途上である.本稿ではVRを立体図形問題の解法を理解するために使用するシステムを提案する.システムを用いてあらゆる方向から図を見て解くことで,立体図形問題の理解を支援する.ユーザスタディを行い,本システムへのフィードバックを得たので報告する.

田中 宏武,五十嵐 悠紀(明治大)
電気刺激によるオジギソウの動作を利用可能にするBotanical Puppetモジュールの試作 (195)
(2B29★) 電気刺激によるオジギソウの動作を利用可能にするBotanical Puppetモジュールの試作

植物は我々の身の回りに多く存在し,植物とコンピュータを組み合わせた研究も多くされてきた.それらは植物の栽培を支援するものや植物とのインタラクションを行うものに分けられる.また,植物とのインタラクションを行うものは入力として用いるものや出力として用いるものに分けられる.さらに,出力として用いるものでは,アクチュエータによって動かすものや植物そのものを動かすものがある.従来のシステムでは植物そのものを動かす場合は長い時間がかかり,人間が変化を認識することは困難である.そこで,我々は先行研究において素早く動く特徴を持つオジギソウを電気刺激によりコンピュータで制御する手法を確立した.本稿ではオジギソウの動作を表現として用いるためのモジュールの試作を行った.

栗原 渉(首都大),中野 亜希人(東京工科大),串山 久美子(首都大),羽田 久一(東京工科大)
即応的なネイティブアプリ仮想共有のための共有管理システムの実現 (225)
(2B30★) 即応的なネイティブアプリ仮想共有のための共有管理システムの実現

PCを用いた協調作業では,ネイティブアプリケーションを共有することで作業の効率化が期待できる.本研究ではWebRTC技術を用いて任意のアプリケーションを低遅延で共有することができる,アプリケーション仮想共有システムを開発した.また,共有開始手続きを円滑に行うための,アプリケーション仮想共有ドングルを実現した.ドングルの挿入をキーとして,アプリケーション共有に必要な手続きを自動化することで,迅速な共有開始を可能とした.また,評価実験により,共有開始に要する時間は,最大でも2,000msであり,本システムが実用的であることを示した.

岩田 知,大囿 忠親,新谷 虎松(名工大)
ペアテスティング手法を適用した初回避難行動における気づき効果の検証 (253)
(2B31) ペアテスティング手法を適用した初回避難行動における気づき効果の検証

避難経験の有無によって避難行動時の阻害要因に対する気づきに差があるかを検証するために初回避難行動計測実験と通常避難行動計測実験を実施した.さらに参加者とともに評価者が観察しながら同行するペアテスティング手法を適用することによって阻害要因となる迷い地点を記録した.通常避難行動では迷い地点は報告されなかったが,初回避難行動では参加者から42回,さらに同行した評価者から38回が報告された.


川野 由香子,浜 信彦,奥村 宏平,中道 上(福山大)
鼻腔内の温度計測に基づく状況認識手法 (040)
(2B32) 鼻腔内の温度計測に基づく状況認識手法

ウェアラブルコンピューティング環境では,ユーザは小型化したセンサを身体の様々な部位に装着し,これらのセンサデータからユーザの状況を認識することで,ユーザの状況に応じた様々なサービスを享受できる.ユーザの様々な状況を認識するためには,様々なデータを取得する必要があるが,ユーザの行動を制限しないために,装着するセンサ数や部位は少ない方がよい.そこで本研究では,鼻の中(鼻腔)から得られる情報に注目する.鼻腔内に配置したセンサにより呼吸や鼻づまりなどが検出でき,呼吸は呼吸数,リズムなどから身体内部の情報に加えて,ユーザの体内に外気が流入するのでユーザの外気温などの体外の情報も得られる.また,鼻づまりは自律神経の支配を受けるので,ユーザの心理的情報を得られる.本研究では鼻内部の空間である鼻腔から得られる情報に基づいた状況認識手法を提案する.評価実験を行った結果,呼吸,作業負荷を96.4%で,6つの日常動作を54%で認識でき,実生活上での8つの動作に対して86%の認識率となった.

小玉 亮輔(神戸大),寺田 努(神戸大/JST),塚本 昌彦(神戸大)
ユーザの身体動作から興味を推定するマルチモーダル対話システム (077)
(2B33) ユーザの身体動作から興味を推定するマルチモーダル対話システム

近年,音声認識・音声合成の技術向上に伴い,ヒトとマシンが音声によってインタラクションを行う対話システムが急速に普及してきた.しかし,利便性の低さや魅力の無さを理由として,これらの対話システムの使用を避けるユーザが存在している.本研究ではこのような使用欲求低下の問題を解決することをねらい,ユーザの音声のみでなく,身体動作も考慮する対話システムを開発してきた.本稿では,ユーザの顔面の向きから興味を推定することで対話エージェントが適切に話題選択を行うシステムを構築し.対話実験を通じてその機能の効用について検証する.実験より,エージェントがユーザの興味を推定して話しかけを行うことは対話をより行き詰まりにくくする効果があることが示唆された.

小関 健,小坂 哲夫(山形大)
光造形方式3Dプリントのための映像編集技法を用いた立体形状デザイン手法の提案 (255)
(2B34) 光造形方式3Dプリントのための映像編集技法を用いた立体形状デザイン手法の提案

本稿では,スライスアニメーションを制作・編集し光造形方式3Dプリンタを用いて出力するためのパイプラインシステムを構築し,これを用いたワークフローを検討する.提案システムではモデリングプロセスを経ずに,スライス画像の連番をアニメーション制作ツールで作成し,直接3Dプリンタに送信する.また,ユーザは画像処理技術やキーフレームアニメーションなどの映像編集技法によって,立体形状をデザインできる.造形実験と作例分析の結果,従来のモデリングでは作成が困難である,複雑な内部形状を持った造形物が得られた.特にジェネラティブアートのような抽象的な形状を作成する際に有用であるといえる.

岡田 直観,宮下 芳明(明治大)
音声情報を色彩情報に変換する新たな拡張入力システムの開発 (198)
(2B35) 音声情報を色彩情報に変換する新たな拡張入力システムの開発

近年,様々なデバイスが開発される中でデジタル化が進んでいる.イラストレーションもその一つであり,従来のアナログのスタイルではなく,パソコンなどを用いたデジタルイラストレーションに移行している.本研究ではデジタル化したイラストレーションを行う上で補助となる拡張入力システムの一つとして,音声情報を利用した色彩情報の取得について研究し,その技術を用いたペイントアプリケーションを開発した.音声情報から周波数,音圧,音色の情報を取得し,それらの値を色相,彩度,明度の値に変換することで色取得を可能とした.これまでの研究において,我々は幼児の音楽教育を目的として音声入力を用いたペイントアプリケーションの研究をしていたが,簡易的なユーザーテストの結果を踏まえ,よりアーティスティックな側面で展開すべく本研究に及んだ.

吉田 周生,川合 康央(文教大)
タブレット端末を利用した仮想テーブルトップ環境におけるフリック操作の導入 (170)
(2B36) タブレット端末を利用した仮想テーブルトップ環境におけるフリック操作の導入

複数ユーザによる協調作業に適しているテーブルトップ環境をタブレット端末を用いて擬似的に実現する環境として,我々は「仮想テーブルトップ環境」を構築している.本研究では,仮想作業空間上に存在するオブジェクトを移動させる手段として,フリック操作を導入することを検討する.仮想テーブルトップ環境では,フリックされた方向へオブジェクトを移動させるという単純な方法をとるだけでは,オブジェクトが仮想作業空間の見えない部分に移動したり,ユーザ間で合意が取れていない移動が発生したりするという問題がある.本稿では,このような問題を考慮した適切なフリックインタフェースを提案するとともに,そのインタフェースをタブレット端末上で実装するための方法について述べる.

高田 秀志,武田 悠暉,高橋 佑輔(立命館大)
距離感を提示可能なシースルーモバイルARシステム (168)
(2B37) 距離感を提示可能なシースルーモバイルARシステム

本論文では,距離感提示の手がかりとして,運動視差と両眼視差,仮想物体の影を利用することで,モバイル端末を用いたARにおける奥行きを提示するシステムを提案する.フェイストラッキングによって取得した視点位置に応じてディスプレイ表示をすることで運動視差を実現した.また,両目の視点位置を利用して右目用,左目用の画像をそれぞれ用意し,パララックスバリアを搭載したディスプレイで表示することで両眼視差を実現した.さらに,他の奥行き手がかりとして,仮想光源を用いて仮想物体の影を表示した.

伊藤 椋太,野村 涼太,小室 孝(埼玉大)
AI技術を用いた地震VRシミュレーションシステム (231)
(2B38) AI技術を用いた地震VRシミュレーションシステム

地震多発国である日本において,起震車,フルモデル3DCGなどの非常に大掛かりで高コストな設備・準備を必要としない地震シミュレーションの体験システムが求められている.本稿では,近年隆盛を見せているAIによる物体認識技術およびVR技術の統合による,個人が簡単に自室での地震を体験できるVR地震シミュレーションシステムを提案する.入手が容易な安価なセンサで個人の部屋を計測し,AIにより部屋の構成およびインテリアの物理的特徴を推定し,適切な物理特性が与えられた既存の3Dモデルに置き換えて仮想空間を構築し,リアルタイム物理シミュレーションを行い,その結果をHMDに投影する.

鈴木 亮太(産総研),飯樋 遼輝,邱 玥(筑波大),岩田 健司,佐藤 雄隆(産総研)
Curating Frame: 日常風景を作品化する自律移動型額縁 (075)
(2B39) Curating Frame: 日常風景を作品化する自律移動型額縁

美術用品は何気ない日用品であっても作品だと勘違いさせ鑑賞させる効果を持ち,再解釈の機会を与えることに利用できる.また,機械に壁のシミを顔だと判断するような人とは少しずれた機械の解釈を伝えることも人に新しい解釈を与える手がかりになるだろう.本システム,Curating Frameは日常を再認識させるため,額縁やキャプションといった美術用品を自律型機械に変え,風景を展示するように切り取り名前をつけて作品化していくシステムである.具体的には,壁や窓沿いを自律移動することで動的に風景を切り取っていく額縁と,額縁内の風景を識別しタイトルとして表示していくキャプションによって実現される.

油井 俊哉,橋田 朋子(早大)
ひらがな書字学習における触覚化支援手法 (059)
(2B40★) ひらがな書字学習における触覚化支援手法

本研究は,学習障害児や書字障害(ディスレクシア)児を対象として,ひらがな書字学習に触覚情報を付与した学習支援システムを提案する.スマートフォンのガラス表面を超音波振動させることにより様々な触覚情報が提示可能なパネルを用いて,運筆時に豊かな触覚表現を提示するとともに,``とめ"や``はらい"といった書字における重要な箇所に対して特定の触覚情報を提示する.書字学習において文字を書く楽しさを付与することで,学習意欲の向上を目的とするとともに,触覚化支援により正しく書字することの支援へと繋がると期待される.これにより,学習時間の向上やそれに伴う記憶文字数の向上が見込まれる.本稿では書字学習における触覚の提示手法について述べるとともに,本システムのフィールド実験における知的障害児への適用を通じて有効性の検証を行った結果,および今後の展望についてまとめる.

佐藤 綱祐(筑波大),陽奥 幸宏(富士通研),杉妻 謙(富士通デザイン),坂井 聡(香川大),水野 義博(富士通研)
ARシステムとプロジェクションマッピングによるランドマークベースの都市型経路案内システム (101)
(2B41) ARシステムとプロジェクションマッピングによるランドマークベースの都市型経路案内システム

初めて訪れる場所で歩いたり自転車で目的地を目指す際に,スマートフォン等のナビゲーションを用いるとずっと画面を見続けることになり,ながらスマホとしてその危険性が指摘されている.この問題を解消する手法としてランドマークベースのナビゲーションシステムが考案されている.このシステムではスマートフォンでの逐一確認が必要となる詳細なルートを提示するのではなく,ルート上で確認できる少数のランドマークを提示する手法である.ユーザーは,ランドマークを逐次的に確認しながら目的地を目指すことになり,ランドマークとランドマークの移動中にはスマートフォンを見る必要がなくなるため,ながらスマホの危険が無くなる.このためランドマークが発見できるかどうかが非常に重要となるが,そのことに関する言及は無かった.そこで,本提案手法ではスマートフォンなどのデバイスを通じたAugumented Reality (AR)システムを使用することでその解消を目指す.また海外旅行先や電池切れ,災害などのスマートフォンなどのデバイスが用いることができない環境下において,プロジェクションマッピング技術を用いて能動的にランドマークを発生させる手法もあわせて提案した.

平尾 勇人,市丸 和人(九大),脇 海晟,西 正満(鹿児島大),岡本 泰英(アスカラボ),河合 由起子(京産大),川崎 洋(九大)
江戸時代末期の宿場町を対象とした歴史的街路景観シミュレーションシステムの開発と評価 (182)
(2B42) 江戸時代末期の宿場町を対象とした歴史的街路景観シミュレーションシステムの開発と評価

この研究は,ゲームエンジンによって地域の歴史文化の継承をサポートするための街路景観シミュレーションシステムを開発し,その評価を行うものである.これまでの研究において,現在の都市景観シミュレーションシステムを開発し,景観評価における有効性を評価してきた.そこで得られた知見をもとに,本稿では江戸時代末期の宿場町における街路景観を再現するシミュレーションシステムを開発する.このシステムは,ゲームエンジンを用いることによって,様々なインタラクションを持ったシステムであり,対象地区である藤澤宿の街並みをわかりやすい形で再現することとなった.本システムの開発にあたり,浮世絵と古文書,古地図等を参照して,建物や都市施設をモデル化することとした.また,評価の結果,浮世絵と同程度の複雑さを持つシステムを開発することが可能であった.提案したシステムは,現在,藤沢市ふじさわ宿交流館で常設展示されており,市民に一般公開されている.

川合 康央,大渕 遥平,土屋 友梨夏,二瓶 翔子(文教大)
GP-Mixer:集団内における楽器個人練習環境を個別に調整可能とするシステム (103)
(2B43) GP-Mixer:集団内における楽器個人練習環境を個別に調整可能とするシステム

音楽団体に所属する複数の楽器演奏者が,同一空間で同時に個人練習をすることがある.このような形態の個人練習には,他者の演奏を聴いて良い点を学んだり,演奏の良くない点を上級者から指導してもらったりするメリットがある反面,他者を気にすることで萎縮した演奏をしてしまい,練習に支障が出るというデメリットがある.そこで本稿では,このメリットを活かしつつデメリットを軽減するために,各練習者が,同一空間で練習している他者それぞれに対して自身の練習音量を調整しストリーミングできるシステムを提案する.本システムを利用して個人練習を行うことで,聴かれても良い箇所と聴かれたくない箇所を相手によって音量調整でき,他者を気にせず個人練習することが可能になり効率的な練習が行えるようになることが期待される.本稿では,システム概要と構成を説明し,評価実験によって提案手法の有用性を議論する.検証の結果,本システムは集団内での個人練習の効率を向上させる可能性があることが示唆された.

村瀬 ゆり,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
3DCG技術を用いた2Dアニメーションの制作の効率化 (125)
(2B44) 3DCG技術を用いた2Dアニメーションの制作の効率化

2Dアニメーションの制作は非常に作業コストがかかる.近年では,効率化のため3DCGの導入が進められているが,2Dと比較して表現の幅が限られるために,特に人物の表現にはあまり使われていない.本研究では,2D画像のアニメーションに3DCG技術を用いることによって作業の効率化と表現の拡張を図る.提案システムの実装として3DCGソフトのプラグインとスクリプトの開発を行い,また,実際にこれを使用してアニメーションを作成した.

宇野 花梨,安藤 大地,笠原 信一(首都大)
ボルダリング体感提示用VRシミュレータの開発 (094)
(2B45) ボルダリング体感提示用VRシミュレータの開発

本研究では,HMDとコントローラを用いて手軽にボルダリングの体感ができるVRシミュレータを開発した.ユーザはOculus Touchを用いてキャラクタの左右の手をそれぞれ操作する.VR空間に配置されたホールドと呼ばれる突起物に手をかざし,ボタンを押しながら手を動かすことで視点が移動する.これにより,上半身の動きだけで壁を登る動作を疑似体験できる.ユーザの腕の長さをキャラクタに反映する機能,ホールドのランダム配置機能などを実装している.本システムを31人に体験してもらった結果,ボルダリングの興味喚起に効果があることを確認した.

重原 和希,曽我 麻佐子(龍谷大),石田 智行,米倉 達広(茨城大)
トランプ技術の習得を支援するカード型デバイスの提案 (299)
(2B46) トランプ技術の習得を支援するカード型デバイスの提案

現在,スポーツ等様々な分野でセンサやITを使った技術の習得支援が多く研究されている.その中でも道具にセンサを装着して道具の動きを直接計測する手法は一般的であり,製品化されて広く使われているものも多い.しかし,トランプ等のカードの技術(例:シャッフル/カット)の分野では,センサやITを活用した技術習得支援の例は少ない.本研究では,トランプ技術の習得を支援するために,形状と使い心地がトランプに近いカード型デバイスを提案する.本稿では,デバイスとフィードバック用アプリケーションの設計/実装を中心に説明する.

津田 顕輝,塚田 浩二(はこだて未来大)
ツリーマップを用いたデジタルアーカイブ探索支援システムの構築 (278)
(2B47) ツリーマップを用いたデジタルアーカイブ探索支援システムの構築

近年,歴史資料のデジタル化・公開を行うデジタルアーカイブが多数公開されている.しかしデジタルアーカイブには,公開されている歴史資料の全体像を把握しながら情報探索を行う仕組みがない.そのため,興味のある歴史資料の発見は容易ではないという問題がある.本稿では,歴史資料の分類の視覚化により歴史資料の探索をすることができるシステムを提案する.本研究では,歴史資料の資料タイトルのベクトル表現を特徴ベクトルとして階層的クラスタリングを行い,歴史資料を分類する.また,ツリーマップと呼ばれる視覚化手法を取り入れることで歴史資料を探すことを支援する.

河辺 雅史,奥野 拓(はこだて未来大)
掃除機型ロボットを用いた発色型情報提示手法の大規模空間への拡張に関する検討 (229)
(2B48) 掃除機型ロボットを用いた発色型情報提示手法の大規模空間への拡張に関する検討

本研究では,掃除機型ロボットを用いた発色型情報提示手法の大規模空間への拡張に関する基礎検討を行った.発色型情報提示とは,環境光の反射を用いた情報提示手法であり,実物体の色彩をコントロールすることで情報の書き換えを行うものである.近年のロボット技術の普及により,家庭でもロボット掃除機が広く使われるようになってきている.掃除機は環境をキレイ(清潔)にすることを目的としたものであるが,発色型情報提示はモノの見えをキレイ(美的)にすることを目標にしたものである.そこで本研究では,既存の発色型情報提示手法と,家庭用掃除機ロボットによる平面上を移動を組み合わせ,掃除と美的調整としての描画を同時に行う手法を提案する.本稿では,試作したシステム及びそれによる描画サンプルの見えの経時変化に関して確認を行った.

小泉 直也(電通大/JST),藤森 秀(電通大)
前庭電気刺激によるナビゲーション手法 (055)
(2B49) 前庭電気刺激によるナビゲーション手法

前庭を電気刺激することで平衡感覚を変化させる前庭電気刺激(GVS)と呼ばれる研究分野がある.GVSでは,体が大きく傾くほどの変化を与えることができるため,バーチャルリアリティ関連分野などで利用されている.本研究では,GVSを用いた位置ナビゲーションの可能性について確認を進めると同時に,位置ナビゲーションに支障が出ないような,体が強く傾かない程度の電流値について調査を行った.これにより,個人差や状況によって効果の変動が確認されたため,この問題を解決するためのキャリブレーションについて提案を行った.

小椋 恵太,丸山 一貴(明星大)
スマートウォッチと指輪型磁気センサを利用した複数磁石周辺でのジェスチャ入力 (269)
(2B50) スマートウォッチと指輪型磁気センサを利用した複数磁石周辺でのジェスチャ入力

手指のジェスチャ・モーション入力手法として多くの手法がある.磁石と磁気センサを用いることで,加速度センサに基づくウェアラブルデバイスで扱えるジェスチャの幅を広げることができる手法を提案する.本システムは,複数のウェアラブルデバイスや体の特定の位置へと磁石を取り付け,指に指輪型磁気センサデバイスを装着することで,アナログ的ジェスチャ認識を行うことができる.また,スマートウォッチを用いて手の位置を推測することで,位置に応じた入力対象選択を可能となる.

高木 友稀,志築 文太郎,高橋 伸(筑波大)
コンピュータによる情報表現を支援する入力デバイスの提案 (159)
(2B51) コンピュータによる情報表現を支援する入力デバイスの提案

作曲や書などの情報表現は,昨今ではコンピュータ上で行われることも多い.作者は,自らの表現を他者に伝えるために,線や音色などの情報に変換して具現化する.従来の情報表現では,筆や楽器などを用い,腕の力加減や呼気のコントロールといった身体的な感覚によって繊細に制御してきた.このような情報表現の制御は,コンピュータ上では複数のパラメータを個別に編集することで再現する.しかし,マウスやキーボードのような従来の入力デバイスでは,筆や楽器を制御するときのような身体性が伴わないため,繊細な身体的パラメータを入力することは困難である.そこで,本研究では腕の力加減や呼気といった人間の身体的感覚による繊細な表現力に着目し,身体的感覚を利用した自由で繊細なパラメータ入力が可能な新しい入力デバイスの形態を提案する.

高居 貞成,柳 英克,美馬 義亮(はこだて未来大)
コンピュータ・ミュージックを豊かな表現にするための入力支援システムの提案 (235)
(2B52) コンピュータ・ミュージックを豊かな表現にするための入力支援システムの提案

従来の楽曲は,作曲家が作成した楽譜を演奏家が解釈し,再現することで表現してきた.コンピュータ・ミュージックは,作曲家が作成した楽譜データをコンピュータに入力し,コンピュータが演奏する.その際には,従来の楽曲のような演奏家による楽曲の解釈と再現が行われないため,作曲家はそれらの結果の厳密な数値による各種パラメータ入力が求められる.しかし,演奏家が行なっていた解釈して再現するために必要なパラメータを数値化することは特別な機材やそれを扱う技術が求められる.そのため,一般的なコンピュータと周辺機器のみで制作するコンピュータ・ミュージックは単調で機械的になりがちである.本研究では,演奏家が行なっていた解釈して再現するために必要なパラメータを,音の強弱・速度の変化・発音後の音程変化・発音後の音量変化・音色に分類した.また,それらを入力するための支援システムとして,専用のソフトウェアと一般的なトラックパッドを用いた支援システムを提案する.

川島 奨大,柳 英克,美馬 義亮(はこだて未来大)
空気噴流を用いた力覚と触覚の同時提示手法の提案 (285)
(2B53) 空気噴流を用いた力覚と触覚の同時提示手法の提案

本稿では空気噴流に振動を付与することでユーザーと非接触な状態で触覚と力覚を提示する触覚提示ディスプレイについて提案する.エアコンプレッサから噴出される空気噴流を,モーターと穴の空いた円板で周期的に遮ることにより噴流に振動を付与し,噴流自体の力覚と振動による触覚を一つのデバイスで提示する.構築したデバイスが提示する触感に対しアンケートによる評価を行ったところ,提示部と指との距離に応じて触感に違いが生じることが示唆された.

酒匂 大輝,山崎 陽一,井村 誠孝(関西学院大)
Future Centerにおける多機能家具の能動的な利用を促すシステムの提案 (308)
(2B54) Future Centerにおける多機能家具の能動的な利用を促すシステムの提案

近年,空間を効率的に使える多様な多機能家具が市場に出回っている.北海道函館市のFuture Center「はこだてみらい館」においても,多数のブロック型の多機能家具が設置されている.この多機能家具は来館者の創造力を刺激する目的で設置されており,来館者が自由に動かして活用することが運営者から期待されている.しかし現状では,ほとんどの来館者は設置されている多機能家具を動かさず,そのまま椅子や机として利用している.本研究では,多機能家具にスマートフォンを装着し,そのセンサやディスプレイ/スピーカーを用いて来館者をさりげなく誘導することで能動的な多機能家具の利用を支援する.

清野 風人,塚田 浩二,仲松 聡(はこだて未来大)
対話エージェントの感情伝達における視線移動の効果検証 (114)
(2B55) 対話エージェントの感情伝達における視線移動の効果検証

人と人とのインタラクションにおいて,視線は感情や意図を伝達する等の役割があると言われている.人とエージェントとのインタラクションにおいても,話し手であるエージェントが聞き手である人を凝視するのではなく,適度に視線を動かすことによって,エージェントの表情による感情伝達の効果が視線によって強化される可能性があると考えた.予備実験では,ポジティブにもネガティブにも捉えられるエピソードをエージェントが語る際に,エージェントの表情によっていずれか一方に誘導できる可能性が示唆された.現時点では,この表情の効果が視線移動によって強化されるかを確認するには至らなかったが,視線移動があるとエージェントへの頷きや会釈等の社会的な振る舞いが喚起される傾向が見られた.視線移動によりエージェントへの注意を促すことができるならば,表情による感情伝達の効果も強化されることを期待している.

髙橋 ともみ,田中 一晶,岡 夏樹(京都工繊大)
ExHabitter:ドラムでのワンパターンなフィルイン演奏からの脱却を支援するシステム (180)
(2B56★) ExHabitter:ドラムでのワンパターンなフィルイン演奏からの脱却を支援するシステム

バンド活動などにおけるドラム演奏は,主にパターン演奏とフィルインという演奏で構成されている.フィルインとは,パターンとパターンの間やパターンの最後などに差し込まれる即興的な演奏のことで,うまく活用することで楽曲に変化をつけることができる.しかし,自由な演奏が可能にも関わらず,毎回どこか同じようなフィルインを演奏してしまうといった問題を抱えているドラム奏者も少なくない.我々は,この問題を解消すべく,「ExHabitter」の開発を行った.このシステムは,行き詰りの原因の一つと想定される「奏者の癖」を分析し,奏者の演奏に対するフィードバックを行うことで,行き詰まりからの脱却を図る.

水田 貴将,高島 健太郎,西本 一志(北陸先端大)
オノマトペで操作するイコライザ (247)
(2B57) オノマトペで操作するイコライザ

音楽技術の発達,そして様々なコンテンツを公開するウェブサイトの普及により,音楽に関するプログラムやアプリケーションを開発することが容易になり,安価で音楽処理ソフトウェアを手にいれることができるようになった.しかしながら,音楽を処理するには音楽に関する深い知識や経験が必要不可欠である.そこで,より感覚的に音楽を操作することのできる手法として,オノマトペでイコライザを操作する手法を提案する.本稿では,提案手法のプロトタイプ実装の概要および今後の展開について述べる.

吉岡 孝太,小松 孝徳(明治大)
コンサートで観客の行動を促す演出とLEDデバイス (172)
(2B58) コンサートで観客の行動を促す演出とLEDデバイス

コンサートやライブでは,アーティストの歌を聴きながらタオルを回したりペンライトを振ったりすることも楽しみの一つである.楽曲によって,観客がどのタイミングでどんなアクションをするかは大体決まっているが,観客の中にはその振り付けを知らないで参加している人も多く,周りを見ながら動きを合わせる人や,自信がないので何もできない人もいる.それらを解消するために本研究では,楽曲中に観客がどのような振りやアクションを取ればいいのかを演出の中で感覚的に示し,正しい動きをすることで光るペンライトを製作する.

川元 留輝,串山 久美子(首都大)
コトダマの可視化に関する一手法 (296)
(2B59) コトダマの可視化に関する一手法

本稿は,音声信号を元として,言葉に宿る魂を意味する「コトダマ」の可視化の基本技術を提案する.解析信号を利用し,音高を図形の色に割り当てることにより,コトダマの色彩豊かな表現が可能となった.提案法を用いて,声と楽曲の可視化を試み,その結果について考察した.この技術を利用して,ライブ演出やインタラクティブ作品への応用が可能となる.


岩淵 勇樹(面白法人カヤック/カマコン/コトダマ部),小松原 宏識(コトダマ部),西田 涼麻,中丸 潤(カマコン/コトダマ部)
加速度センサーを用いたインタラクティブな福笑いゲームの提案 (183)
(2B60) 加速度センサーを用いたインタラクティブな福笑いゲームの提案

近年、家庭用ゲーム機やスマートフォンなどの普及により遊びの形が非常に多様化している。多様化の一方、遊ばれなくなりつつある遊びも多い。その中には福笑いという遊びも含まれていると考える。本稿では日本の昔からの遊びである福笑いを正月というテーマのもと、現代風にアレンジを施し、全く新しいインタラクティブな福笑いという遊びを提案する。


阿部 裕太,臼井 奎太,根本 翔太,串山 久美子(首都大)
ドローンの新しい操作システムの開発と評価 (200)
(2B61) ドローンの新しい操作システムの開発と評価

近年,ドローンの開発が盛んに行われ,誰もが気軽に扱うことができるようになってきた.その一方でドローンによる事故が多発している.ドローンの一般的な操作方法として,コントローラによる操作があるが,この操作方法がドローンの操作方法として適しているか検討した.我々は,簡単な説明を伝えるだけで操作ができる,直感的かつ安全なシステムを開発し,その操作性を評価した.その評価の際に項目を設け,飛行時間や走行経路をデータとして分析,正常に操作が行えるか,正しい動作が行えるかを確認後,操作システムの開発を行った.項目にそってより安全・正確・スムーズ・直感的に操作できるシステムを目指した.また評価におけるシステムとしてMicrosoftのHoloLensを利用した評価システムを開発し,評価を行った.

吉田 周生,畦地 大輔,松塲 匠,原 歩夢,角田 真和,輿石 能成,佐久間 拓也,川合 康央(文教大)
Magicatrope: ハーフミラーを用いた立体ゾートロープの多層構造化によるアニメーション表現 (252)
(2C62★) Magicatrope: ハーフミラーを用いた立体ゾートロープの多層構造化によるアニメーション表現

本研究は,ハーフミラーを用いて立体ゾートロープを多層化し,1枚の円板上で2つの異なる物体群のアニメーションを共に提示可能とするものである.従来の立体ゾートロープでは空間の可視・不可視の切り替えに大域的かつ一様なストロボ光が用いられ,1枚の円板上では1つの物体群のアニメーションのみが提示されてきた.提案手法では,回転する円板の上部にハーフミラーを垂直に立てて設置する.これによって円板上を同心円状の2つの領域(=鏡の手前側と奥側)に分割し,それぞれの領域に別々の物体群を配置する.ハーフミラーの手前と奥で別々のストロボ光源を制御することで,1枚の円板上で2つの異なる物体群のアニメーションを共に提示することを実現した.これにより,2つの物体群によるアニメーションのスイッチングや,コマ数が異なる2つの物体群のアニメーションの同時提示など,従来の手法では不可能だった表現が可能となった.

横田 智大,橋田 朋子(早大)
人物シルエットをペンライトアート風に表現するシステム (127)
(2C63★) 人物シルエットをペンライトアート風に表現するシステム

ペンライトアートとは,ペンライトで空中に絵を描き,光の軌跡を記録するアートのことである.1枚のペンライトアート写真を制作するには約10秒から20秒を要すると言われている.よって,ペンライトアート写真をつなぎ合わせたペンライトアート動画を制作するには膨大な時間を必要とする.そこで我々は,ペンライトアート風描画を実時間で実現するシステムを提案する.本システムは従来のペンライトアートにはない"インタラクティブ性"を採り入れた新たなペンライトアートを表現可能とするものである.さらに本報告では,本システムの応用例としてインタラクティブ作品を制作し評価した結果を示す.

土屋 桃子,伊藤 貴之(お茶の水女子大),新田 善久(津田塾大),Michael Neff,Yuhan Liu(University of California, Davis)
Speakler:重要な音声データの価値を増大させる録音再生デバイス (283)
(2C64) Speakler:重要な音声データの価値を増大させる録音再生デバイス

音声をデジタル化することは数々の利点があるが,便利さからくる安心感によって,音声をデジタル化することで,重要な生の音声に比べて「雑に扱に扱われがち」になってしまう問題があるのではないかと考える.そこで我々は,身近にある丁寧に鑑賞されるものとして「線香花火」に着目し,線香花火に録音・再生機能を付加した新しいコンセプトの録音・再生デバイスを提案する.


香取 稜,吉澤 駿暉(電通大),朴 玟厚,田中 桂太(武蔵野美大),佐藤 俊樹(東工大)
Remote Touch Panel:大画面における直観的なタップジェスチャー (262)
(2C65) Remote Touch Panel:大画面における直観的なタップジェスチャー

本研究では,大画面に対してユーザーによる直観的な操作を実現するため,すでに浸透しているタッチパネルのような操作方法であるタッチジェスチャーに着目した.タブレット端末のように操作が可能なRemote Touch Panelを提案し,タッチ操作のユーザビリティ評価を行った.その結果,慣れの評価が高く,ミス回数が少なかった.またアンケートの結果,「効率の良さ」「エラーの少なさ」「主観的な満足度」において評価が高いという結果になった.

天早 健太,木戸 瑛一,杉原 慶哉,中道 上(福山大),渡辺 恵太(DNPデジタルソリューションズ),山田 俊哉(NTTテクノクロス株式会社)
仮想手操作における非操作手への触覚呈示手法の検討 (144)
(2C66) 仮想手操作における非操作手への触覚呈示手法の検討

手の届かない対象へ手の投影像を介して働きかけるインタフェースがある.このインタフェースにおいて接触の感知を向上させるため,触覚フィードバックを付加することを考える.先行研究では,投影像を操作しない方の手である非操作手への1本の指に触覚フィードバックを返しても効果があることが確認された.接触の感知を向上させるには,1本の指でなく複数の指に触覚フィードバックを返すことが考えられる.本研究では,非操作手の複数の指に触覚フィードバックを返しても効果が得られるのか実験した.

田辺 育暉,浅井 唯貴,榎本 龍一,松倉 悠,岩井 大輔,佐藤 宏介(阪大)
ForceIt: 仮想媒体を介して領域的作用を与える インタラクション手法の提案 (263)
(2C67) ForceIt: 仮想媒体を介して領域的作用を与える インタラクション手法の提案

本稿ではジェスチャーにより,従来のポインティングやジェスチャーコマンドとは異なり,領域を作用対象とする新しいインタラクション手法ForceItを提案する.利用者は対象との間に定義した仮想媒体を操作し,間接的に対象の部分的な領域に作用を与える.仮想媒体はシンプルな機能のみを持ったパーティクル群から成り,それらが相互に作用し合いながら全体として1つの不定形の媒体のように振る舞うことをめざした.提案手法により,空間を意識して対象に働きかける様々な場面での展開が期待できると考えている.

西浜 正人,外村 佳伸(龍谷大)