背面からの縦縞模様の透過提示により紙面の人物写真の心理的距離を変える仕組み (123)
(2P01★) 背面からの縦縞模様の透過提示により紙面の人物写真の心理的距離を変える仕組み

2017年度流行語大賞に”インスタ映え”という言葉が選ばれるように,最近では実際の体験よりも写真の良し悪しで体験の印象が変わることが多い.デジタルデータの写真は後から画像処理で印象を変えることが盛んに行われているが紙面に印刷した写真そのものを変化させる仕組みは少ない.そこで本研究は,被写体に対する観視者の心理的距離知覚に関する実験を行い,それを錯覚させる手法があることが示唆された.その知見をもとに,紙面の人物写真の心理的距離知覚を背面に置いた縦縞模様によって変化可能な,額縁型プロトタイプシステムを提案する.

藤井 涼,西村 幸泰,橋田 朋子(早大)
バリアフリー化の情報支援のためのOpenStreetMapの活用 (064)
(2P02) バリアフリー化の情報支援のためのOpenStreetMapの活用

バリアフリー化においてハード面での整備はコストがかかるため,情報通信技術を利用し,障がい者の支援をすることができないかと考えた.本研究では,OpenStreetMapを用いてアクセシビリティマップを作成し,フロアマップ,多目的トイレの設置状況などのバリアフリー状況をホームページで確認できるようにした.さらに最短経路アルゴリズムを用いた車椅子利用者向けの経路案内を実装した.


森本 萌心,松崎 良美,吉村 麻奈美,滝澤 友里,松岡 淳子,村山 優子(津田塾大)
“共育”型プロジェクト:「遊び」志向教育とオープンコンテンツ制作によるロボット型UI開発の提案 (067)
(2P03) “共育”型プロジェクト:「遊び」志向教育とオープンコンテンツ制作によるロボット型UI開発の提案

本研究では,次世代ものづくり法として,産学共創型のオープンイノベーションによる「共育型プロジェクト」を提案する.昨今のモノづくり産業の多様化・多角化に対し,その教育面においては,モノとコト視点を横断した発想に基づくものづくり観を習得するための教材が必要と考える.一方で産業面では,上流工程から非開発者を巻き込んだものづくりに対する方法を模索している.そこで,「遊び」志向の教育をベースとしたアウトプットを,ロボット型UIのオープンコンテンツとして収集・分析した.その結果,学生にとっては,モノとコトを横断する発想をベースにしたものづくり観を獲得したとみられる事例が観察され,またオープンコンテンツとして有用なアイディアが得られた.

中原 大介(日本工学院八王子専門学校/慶大),大川 陽介(富士ゼロックス)
特定人物の顔識別にもとづく対話的ダイジェスト動画生成のためのユーザインタフェース (131)
(2P04) 特定人物の顔識別にもとづく対話的ダイジェスト動画生成のためのユーザインタフェース

著者らは映像内に登場する特定人物に注目してダイジェスト映像を生成する一手法を提案している.本手法ではショット選択のためのユーザインタフェースを生成し,その上で顔識別結果にもとづいて自動選択されたショットとユーザによって選択されたショットを連結する.これにより人物が自動検出されなかったショットもダイジェスト動画の一部に選ぶことができ,より満足度の高いダイジェスト動画を生成できる.本報告ではその一環として,人物が自動検出されなかったショットを選出するためのユーザインタフェースを提案する.本手法の主な用途として,俳優やミュージシャンなど人物の魅力的なカットを集めて楽しむという用途があげられる.

山下 紗季,伊藤 貴之(お茶の水女子大)
非言語インタラクションに着目したチュータリング会話の計測と評価 (142)
(2P05) 非言語インタラクションに着目したチュータリング会話の計測と評価

本研究では,チュータリング中の非言語情報を計測し,その情報からチュータリング中の重要なシーンを推定する手法を提案する.非言語情報の中でも,チューターやチューティのチュータリングへの参与度や発話交代,頭部方向を手がかりとしてチュータリングの分析を行うことで,効率よく重要なシーンの推定ができると考える.あるチュータリングを題材に予備検討を行い,チュータリング中のチューターとチューティの頭部方向や参与度からチュータリングのシーン推定をすることの可能性を議論する.

辻本 海成,角 康之(はこだて未来大)
Dual-role Collaborative Learning in Simultaneous Second Language Acquisition (163)
(2P06) Dual-role Collaborative Learning in Simultaneous Second Language Acquisition

This paper is designed to propose a theoretical model of collaborative learning in simultaneous second languageacquisition. In order to achieve the model, we created a video chat system named BiTak, which employs strict turn-takingdual-lingual communication using recording function. BiTak aims to motivate the dual-lingual conversation between secondlanguage learners as well as to identify the mutual benefits through this kind of conversation for the need of improvingsimultaneous bilingual acquisition. We conducted experiments to evaluate the effectiveness of BiTak as well as the collaborationof learners through using it, and found that the system brings about the sense of language learning and favorably boost students’speaking skills. The learners unintentionally take roles in helping each other practicing second language as facilitators andreceivers.

Bui Ba Hoang Anh,西本 一志(北陸先端大)
Graphy: 係り受け解析を用いた成長する概念グラフを生成するチャットボット (167)
(2P07) Graphy: 係り受け解析を用いた成長する概念グラフを生成するチャットボット

近年,インターネットの発達に伴い電子化されたテキストのスムーズで効率的なやりとりの重要性が高まっている.その中でも,チャットを利用したやりとりの情報量の多さと流れの速さに着目し,係り受け解析によってやりとりを解析し,その結果を概念グラフに落としこむことを繰り返すことにより,テキストから生成される画像を徐々に成長させ,それまでのやりとりの概要を理解しやすくするためのシステムを提案する.


土井 麻未,塙 大(名古屋市立大)
OTON GLASSを利用したディスレクシアの人のための音声読み上げ機能拡張システムの評価 (177)
(2P08★) OTON GLASSを利用したディスレクシアの人のための音声読み上げ機能拡張システムの評価

本論文では,学習障害の1つであるディスレクシアと呼ばれる障害を持つ人々に対し,音声合成技術を用いて日常生活を支援していくためのシステムの提案を行う.メガネ型デバイスOTON GLASSは,カメラが捉えた画像を認識し,その人の視界にある文字が音声合成によって読み上げられるシステムである.我々はOTON GLASSに音声読み上げに関するパラメータ調節の拡張機能を実装した.評価実験により有効な点,また改善すべき点が得られた.

應武 双葉,栗原 一貴(津田塾大)
空間中任意点へ生成したフォグスクリーンによる生活空間への適用を指向した空中映像提示手法の基礎検討 (191)
(2P09) 空間中任意点へ生成したフォグスクリーンによる生活空間への適用を指向した空中映像提示手法の基礎検討

本稿では,利用者と空間を共有し,空間中の任意点への空中映像提示を行う手法について提案する.既存の手法では映像の提示位置が装置上に固定される,映像提示位置を制御できない等により,3次元空間中の任意点への映像提示を行うことが難しい.そこで,本研究では,散乱特性を有する粒子を空間中の任意点において滞留させ,スクリーンとして用いる.具体的には,粒子を安定運搬可能な渦輪という現象に着目し,複数地点から射出した渦輪同士を空中で衝突させることで,空中スクリーンを生成する.プロトタイピングによる基礎検証を通して,空間中の指定した地点へスクリーンを生成し,プロジェクションにより空中映像提示が可能なことを確認した.また,アプリケーション適用へ向けた課題の抽出を行った.

草深 宇翔,永徳 真一郎(NTT)
空気圧アクチュエータアレイからなる装着型触覚提示機構による歩行安定化の検討 (211)
(2P10) 空気圧アクチュエータアレイからなる装着型触覚提示機構による歩行安定化の検討

これまでに我々は主に高齢者の外出時の支援を行うことを目指し,装着型ぬいぐるみロボットとそのための触覚提示機構について研究を進めてきたが,身体的な不安の解決にはつながっていなかった.本稿では,これまで提案してきた複数の空気圧アクチュエータからなる触覚提示機構を用いた歩行安定化手法について検討する.



山添 大丈(立命館大),米澤 朋子(関西大)
Probe Requestを用いた話題提供システムの開発 (212)
(2P11) Probe Requestを用いた話題提供システムの開発

本研究ではProbe Requestを用いて人々のコミュニケーションを支援する手法を提案・実装する.スマートフォンなどの無線LANクライアントが発信するProbe Requestとその応答信号であるProbe ResponseとGPSで取得した位置情報を収集し,それぞれの検出履歴から特定の人物との会合情報を取得しユーザに提供する.個人の生活行動に関する情報を収集し活用するライフログの研究は盛んに行われているが,周囲の人とのつながりを支援するような研究は少ない.本研究ではProbe Request検出履歴, Probe Response検出履歴, GPSで取得した位置情報を解析することでユーザが関わったイベントの情報を取得し蓄積する.そして特定の人物に会合した際に蓄積した情報をユーザに提示することで話題を提供する.

花家 朋宏,河野 恭之(関西学院大)
いけばな制作における様相変化を及ぼす要因の分析 (236)
(2P12) いけばな制作における様相変化を及ぼす要因の分析

本研究の目的は,デザイン活動におけるプロセスを解明し,様相変化の要因を明らかにすることである.コンセプトから作品完成まで,造形化するにつれて変化する様相と発話・行動プロトコルから,プロセスを進める要因を探る.作品への要素の追加と,印象変化による参加者の発話,行動から分析する.分析から,コンセプトを言い換えることで,使用素材から生まれる作品の線や形の印象が変化した.空書行動により,作品の大まかなイメージが立体で示された.また,主になった花の追加の際,具体的な指示を行うことでも様相が変化した.以上の3点から,「コンセプト再解釈」,「空書行動」がコンセプトの造形化に大きく影響があることが明らかになった.様相変化を進める要因を明らかにするため2作品の制作過程を5つの期間を設定した.この中で様相変化を進める要因が「枠組み設計」の段階で観察され,造形の構成を決めるのに必要な過程だと言える.

北田 彩香,木村 健一(はこだて未来大)
全周囲立体映像投影を用いた新しい携帯ゲームデバイスの提案 (300)
(2P13) 全周囲立体映像投影を用いた新しい携帯ゲームデバイスの提案

高さと側面を持った立体形状に全周囲投影したディスプレイの欠点として「死角が常に存在し全周囲を一覧できない」という点がしばしばあげられるが,我々はこの点を「常に死角が存在することでユーザの冒険心をくすぐり,ユーザに能動的に映像を見せることができる」という立体ディスプレイ特有の長所として再認識する.本研究では,この要素を更に高められる可能性のある追加要素の一つの案として、両手で保持しスクリーンを目前に保ちながら遊ぶ携帯ゲーム機のプレイスタイルに着目し,これらを組み合わせることにより,ボタン操作により回転が可能な立体ディスプレイ搭載の携帯ゲーム機を提案する.

中村 俊勝(電通大),伊藤 思音(武蔵野美大),東海林 和(電通大),田中 桂太(武蔵野美大),佐藤 俊樹(東工大)
反射型光センサを用いた眼鏡型装置による作り笑いと自然な笑いの識別 (257)
(2P14★) 反射型光センサを用いた眼鏡型装置による作り笑いと自然な笑いの識別

笑いには可笑しさを感じて自然に生じる笑いと快感情を伴わない作り笑いが存在し,笑いの種類を識別することは日常生活を営む上で重要なスキルである.カメラや筋電計を用いて2種類の笑いにおける表出の差異が研究されているが,これらを日常的に利用可能な識別システムに応用するのは難しい.そこで本研究では日常的に装着可能な眼鏡型表情認識デバイスを用いて2種類の笑いの識別を試み,精度を評価した.


齊藤 千紗,正井 克俊,杉浦 裕太,杉本 麻樹(慶大)
世界設定を変更することによるTRPGセッションへの影響に関する予備的考察 (287)
(2P15) 世界設定を変更することによるTRPGセッションへの影響に関する予備的考察

ある限られた情報を用いて人間が物語を作り上げる場合,人間はその巧みな想像力を用いて,与えられた情報を活用しながら欠けた部分を補完する.ここから,人間はあらゆる状況,設定から物語を作り上げることが可能であると考えることができる.本稿ではこの可能性を検証すべく,テーブルトークロールプレイングゲームにおける世界設定の生成を行い,実際にその世界設定を活用してセッションを行い,得られた結果から考察を行った.

伊藤 拓哉,小川 謹,田高 健斗,長尾 尚樹,小野 淳平,小方 孝(岩手県立大)
ノイズ系環境音を使った情報取得に関する研究 (254)
(2P16) ノイズ系環境音を使った情報取得に関する研究

従来の聴覚メディアによる情報提示は,報知音や警告音などのサイン音を代表として,何らかのイベントに対して,対象者に知覚してもらうことを前提に発信されるものであった.本研究では,空間環境に溶け込み,他者に影響を与えないレベルで存在する音響に情報を組み込み,必要な時には情報を取得できる音響デザインの設計に関する研究である.このシステムを実現させるために,実際のノイズ系環境音であるファンノイズとロードノイズを利用して,ピッチを変更することで音調に変化をつけた音源による検証実験を行った.その結果,煩わしさの印象が低く音源の違いを識別できる音響デザインの可能性を見出すことができた.

飛田 和子,吉田 祐熙,本多 博彦(湘南工科大)