身体動作を用いた浮世絵鑑賞への仮想参加 (182)
(3-6F-01★) 身体動作を用いた浮世絵鑑賞への仮想参加

浮世絵のジャンルのひとつに,人や動物を寄せ集めることでより大きな人や動物をつくりあげる「寄せ絵」というものがある.本研究では,この寄せ絵の構成員一人ひとりをパズルのピースに見立て,自分がその構成員を真似してとったポーズをパズルのピースとしてVR空間内で組み立てることで,自分だけの寄せ絵作品をつくるパズルゲームを開発する.そして,このパズルゲームをさまざまな人に体験してもらい,構成員がとっているポーズの難しさや滑稽さを実際に体験してもらったり,自分がとったポーズが寄せ絵の作品になることを通して,絵画作品としての新しい鑑賞体験を目指す.

草島 将太,高橋 拓也,友広 歩李,角 康之(はこだて未来大)
“Real Baby - Real Family” - 抱擁可能なタンジブル赤ちゃんVRシステム (055)
(3-6F-02★) “Real Baby - Real Family” - 抱擁可能なタンジブル赤ちゃんVRシステム

本プロジェクト「Real Baby - Real Family」はVRによるリアルな赤ちゃんを誕生させることで,新たな家族の愛をVRで表現することを目的としたプロジェクトである.本稿では国際学生対抗VRコンテスト(IVRC2016)において発表したバージョンについて,その設計と実装,展示を通したユーザ評価,今後の可能性について報告する.IVRC2016において展示したシングルプレイヤ向け「Real Baby」は(1) HMD装着中に違和感なく抱擁できる赤ちゃんモックアップ,(2)ユーザの2D顔画像を元にした赤ちゃん顔テクスチャの生成,(3)画像・音声・触覚によるフィードバックとイベント生成,によって構成されている.今後,さらに「VRによる家族愛」の表現に近づけるため,必要となる要素を整理した.

望月 宥冶,錦澤 竜也,浅野 隆弥,我妻 大樹,東田 茉莉花,青木 真希子,白井 暁彦(神奈川工科大)
空気圧アクチュエータを用いた頭部ハンガー反射回旋角度制御の試み (094)
(3-6F-03★) 空気圧アクチュエータを用いた頭部ハンガー反射回旋角度制御の試み

ハンガー反射は,針金ハンガーを頭に被ると意図せず頭が回ってしまう現象である.これまでに直動アクチュエータを用いてハンガー反射を再現するデバイスが提案されているが,大型かつ重いため,HMDのようなウェアラブルなデバイスに内蔵するには適していなかった.本稿では,小型かつ軽量な空気圧アクチュエータを用いた頭部ハンガー反射再現デバイスを提案する.本デバイスは空気圧によって頭部への圧迫量を調整することで頭部の回旋角度が制御される.実験の結果,提示する圧迫量を変化させることでハンガー反射による頭部回旋角度を制御可能なことが確認された.

今 悠気(電通大),中村 拓人(電通大/日本学術振興会),梶本 裕之(電通大)
steaDePhone:安定把持を可能にする背面形状変化型スマートフォン (194)
(3-6F-04★) steaDePhone:安定把持を可能にする背面形状変化型スマートフォン

:近年,形状が変形するインタフェースが注目されており,本論文ではスマートフォンの事例として安定把持のための変形システムsteaDePhoneを提案する.スマートフォンの把持に関して,端末故障や列車遅延のような端末の落下に起因した問題が多く存在する.これらは,薄く平らな端末形状により安定把持が困難なことが一因だと考えられる.steaDePhoneは12個の独立制御可能な突起を端末背面に備えた変形機構により,操作に適した安定把持形状への変形を行う.プロトタイプシステムを開発し,操作性と安定性についてのユーザ評価を行った結果,形状変形が操作性と安定性の向上に貢献することが示唆された.

穴久保 拓磨,谷田 佑貴,藤波 香織(東京農工大)
CarryOtto: 人と機械が一体化した移動デバイスの開発 (138)
(3-6F-05★) CarryOtto: 人と機械が一体化した移動デバイスの開発

我々は新しい移動感覚を提示するデバイスを開発した.人と機械が一体となり,人間はライドデバイスに着座しながら,モータデバイスを手綱によって操作する.これまでの機械を用いた移動は主に,車やバイクのように出力の大きな動力源を,ステアリングなどの仲介物を介して制御してきた.本研究では「ヒューマンスケールの移動」を新たに定義し,歩行動作とは違った身体動作により走行することで,移動感覚を拡張する.人間と機械が一体化し,自分の体の一部として機械を体得していく過程に新たな体験がある.また視点が低いことで移動感・爽快感が十分に確保できるだけでなく,安全性の担保にもつながる.本論文では,身体性支援と移動感覚の拡張の検証,およびその後の応用先としてのスポーツの展開について述べる.

佐藤 綱祐(筑波大),上林 功(早大),小野田 圭祐(慶大),片桐 祥太(クルー),矢野 博明,岩田 洋夫(筑波大)
筋力トレーニングを指向したExergame向け負荷制御の研究 (212)
(3-6F-06★) 筋力トレーニングを指向したExergame向け負荷制御の研究

筋力トレーニングは健康の増進に寄与することが知られており,トレーニング支援の研究は広く行われてきた.しかしながら,従来の筋力トレーニングは単純な反復運動で構成されているため,ユーザが動機を失いやすい.本研究では,よりユーザに適した運動を設計するための手法として,筋力トレーニングの負荷制御を提案する.この技術によって,ゲームをプレイしながら筋力トレーニングを行えるような,新しいexergameを実現することができると考えられる.本論文では,アクリルを用いて作製したプロトタイプであるダンベル型デバイスについて報告する.このデバイスはウェイトプレート間での水の移動によって重心を移動させることが可能である.最後に今後の研究の展望について論じる.

有薗 拓也,橋爪 崇弘,矢谷 浩司(東大)
磁気計測に基づき構造認識を行うブロックシステム (232)
(3-6F-07★) 磁気計測に基づき構造認識を行うブロックシステム

ユーザがブロックを用いて作成した構造物の構造を認識し,3Dモデル化を行うブロックシステムTesla Blocksを示す.ブロックを組み立てるという直感的な操作を用いて3Dモデリングを行うことを可能にする.本システムのブロックは永久磁石を内蔵するのみの単純な構造を持つ.磁気センサを複数配置したハードウェアを用いて構造物の構造を認識する.


池川 航史,中前 秀太,志築 文太郎(筑波大)
全天球カメラとVR装置を活用したテニス用E-learningシステムの開発と効果検証 (034)
(3-403-43) 全天球カメラとVR装置を活用したテニス用E-learningシステムの開発と効果検証

本研究ではテニスを例題としてVR装置を活用した運動体験型のE-learningシステムを開発し,その知覚運動体験に現実との相違があるか検証した.また運動学習環境においてスローモーション加工をした全天球カメラ映像を使い,それらが初心者に対して学習支援効果があるかを検証した.その結果,本システムの知覚運動体験は現実と違和感がないレベルである事を確認し,スローモーション加工をした全天球カメラ映像は,学習支援ツールとしての効果がある可能性を確認できた.

見城 航,小方 博之(成蹊大)
CATouch!:PC操作を用いた双方向型猫じゃらし (127)
(3-403-44) CATouch!:PC操作を用いた双方向型猫じゃらし

ぺットと共に過ごすことは人々に癒しを与えることから,多くの人々が古来からぺットと共に生活してきた.一方で,その生活環境は「人が快適に生活できること」が前提で設計されている場合が多い.本研究では,我々が先行研究として開発した「CATch!」の試用結果を基に,その課題を整理し,猫のタッチを検出して利用することで,双方向性を取り入れた猫じゃらし「CATouch!」を開発した.これにより,猫は飼い主の操作のみに依存する一方的な遊びに終わらず,より猫を惹きつけ,人と猫双方の快適さを実現することができる.

佐々木 梨菜,鈴木 優(宮城大)
プロジェクタを用いた立体視仕掛け絵本の試作 (137)
(3-403-45) プロジェクタを用いた立体視仕掛け絵本の試作

近年書籍のデジタル化が進み,読書という行為の形が変化してきている.そこでアナログな本のみで表現することが可能な開くと装飾が立ち上がる仕掛け絵本を使って,紙を読者の手で捲って書物を読み進めるという形を変えずに,デジタルな要素も取り入れた体験型インタラクションを提案する.また従来の仕掛け絵本にさらなる驚きの体験を加えるため,プラスチック板を用いた立体視も取り入れたいと考えた.


黒崎 美聡,串山 久美子(首都大)
ウェアラブル6自由度力覚提示デバイスSPIDAR-Wのフレームの軽量化とエンドエフェクタの改良 (196)
(3-403-46) ウェアラブル6自由度力覚提示デバイスSPIDAR-Wのフレームの軽量化とエンドエフェクタの改良

本論文では,没入型VR空間とのインタラクションを目的とした6自由度のウェアラブル力覚提示デバイス”SPIDAR-W”に対し装着のしやすさや操作性の向上を目指して,フレームとエンドエフェクタの再設計等の改良を行った.



橋本 大二郎(東京理科大),赤羽 克仁(東工大),斎藤 拓樹,山口 武彦,原田 哲也(東京理科大),佐藤 誠(首都大学東京)
コトダマボウリング : 音声認識と加速度センサーを用いたインタラクティブクイズゲーム (248)
(3-403-47) コトダマボウリング : 音声認識と加速度センサーを用いたインタラクティブクイズゲーム

加速度センサーと音声認識を用いることで新たなインタラクションの形状をもったゲームを提案する.クイズゲームの解答を入力する箇所に音声認識を利用することで従来の入力方式であるボタンを押す操作やタッチスクリーンでの操作より,煩雑な操作をなくし円滑に解答できる仕様にした.また,操作デバイスの形状をボウリングのボール形状にすることでゲーム内容にも適合したボールを振るという違和感のない行動が行われ,自然で現実的な体験を齎すだろうと考えられる.本作品を展示した3つの場所での体験者の意見を通じて考察した.

白田 充,竹内 邦宇,馬場 章,相澤 清晴(東大)
被写体追跡型バレットタイム映像の実時間提示方式 (106)
(3-404-49) 被写体追跡型バレットタイム映像の実時間提示方式

本稿では,我々が開発した実時間バレットタイム映像生成方式に被写体の3次元位置推定処理機能を追加することにより,被写体追跡型バレットタイム映像の生成提示方式を提案する.




永井 隆昌,亀田 能成,北原 格(筑波大)
みえないめいろ:壁認知型の巨大迷路システム (139)
(3-404-50) みえないめいろ:壁認知型の巨大迷路システム

ITを活用した大型アトラクションが注目されている.本研究ではBeaconを利用したロケーション技術を用いて,1つの施設において複数の迷路を体験可能な「みえないめいろ」を提案する.参加者はBeaconから発信された電波をもとに携帯端末を通じて通知される音とバイブレーション,そして同時に表示される迷路画面から隠された壁を認知して迷路を進めていく.これによって,1つの施設の中で複数のグループが同時に別々の迷路を体験することが可能となる.大学祭において実施し,参加者にインタビューした結果,何度も遊べることに対し高い評価が得られた.また,管理側の利点として,遮蔽物が少ないため困っている参加者に対して素早く対応可能な点が挙げられる.

藤井 誠貴,中道 上(福山大),渡辺 恵太(DNP情報システム),小滝 泰弘(信興テクノミスト)
バイノーラル再生を用いた英語学習における臨場感提示システムの構築 (204)
(3-404-51) バイノーラル再生を用いた英語学習における臨場感提示システムの構築

近年,日本において英会話能力は企業や教育の現場で重要視されている.また日本人が海外に行くことや,外国人の来日も増え,日本では英会話に対する学習意欲が年々高まっている.このニーズに応えるために英会話教室やe-learningなどがあるが,英会話教室は時間の制約があり,e-learningでは英会話教室ほどの臨場感が得られないといった問題が挙げられる.また,臨場感を向上させるためにVR技術を用いた英語学習システムも存在するが,聴覚刺激や,主体的に学習に関わっていく点においてユーザに働きかける要素が欠けている.本研究では,臨場感を向上させるために,頭部の音響効果を再現したバイノーラル再生に着目し,また音声認識を用いてユーザが主体的に学習出来る環境を提案する.

大城 澄香,井村 誠孝(関西学院大)
レーザカットによるぜんまいばね製作とその性能評価 (224)
(3-404-52) レーザカットによるぜんまいばね製作とその性能評価

これまでにレーザカッターで立体物や可動部を作りやすくする研究が行われてきた.筆者らはそれらに動力として組み込めるぜんまいを提案する.レーザカットで他の部品と同素材のぜんまいを製作できれば,別出力する時間とコストの削減に繋がる.ユーザがばねの性能を設計できることが望ましいが,金属のぜんまいばね製作に利用されていた式を適用できるかは分かっていない.本論文ではレーザカッターに広く利用されるMDFとアクリル板でぜんまいばねを製作し,ある程度の誤差の範囲内で設計式の利用及び性能制御が可能であることを示した.

大場 直史(明治大),宮下 芳明
MouthOver: 発話と口の表情を代替するマスク型デバイス (233)
(3-404-53) MouthOver: 発話と口の表情を代替するマスク型デバイス

発話や口元の表情形成は,コミュニケーションにおいて重要な要素である.しかし,本人の性格や体調,生まれつきの外観などの精神的・肉体的要因によって,十分なパフォーマンスを発揮できないことがある.このような問題を解決するために,本研究では発話と口の表情を代替するマスク型デバイス「MouthOver」を提案する.提案システムでは,マスクにスピーカとディスプレイが搭載されており,事前に録音された音声と,コンピュータで加工された口の画像が提示される.これにより,ユーザは自身の精神や肉体の状態に関係なく,状況に応じた発話と表情形成を実現できる.本稿では,システムの概要と想定されるアプリケーション例について説明し,作成したプロトタイプを示す.

石井 綾郁,橋本 直(明治大)
SoundClayTablet: 粘土を用いた音が鳴る幼児用玩具の提案 (149)
(3-405-54) SoundClayTablet: 粘土を用いた音が鳴る幼児用玩具の提案

粘土遊びは幼児教育の教材として広く普及している.しかし,現代では子供においてもスマートフォンなどのアプリケーションで遊ぶ機会が増えてきている.そこで粘土遊びの魅力を感じてもらうために,私たちは粘土を用いた音が鳴る玩具を提案する.小麦粉から作られている粘土,いわゆる小麦粘土には電気伝導性がある.この特性を用いて,音の再生を切り替えるスイッチのような役割を粘土と粘土板の接触によって担わせている.粘土を粘土板に置いたり,転がしたりして楽器のように扱うことができる.

有松 克晟,渡邉 康太,山本 隼也,串山 久美子(首都大)
Still Music: Kinectを用いた空間認識による音楽の自動生成 (154)
(3-405-55) Still Music: Kinectを用いた空間認識による音楽の自動生成

私達の生活する空間に音は常に存在している.本来空間と音とは密接に関わり合っているものだが,それが音ではなく音楽となった場合,その音楽と空間との結びつきについて考えられることは少ない.そこで,空間の情報にもとづき音楽を生成することによって音楽と空間との関係を深めることができるのではないかと考えた.本稿は,Kinectを用いた空間認識情報にもとづき自動で音楽を生成する手法について述べるものである.


宮下 恵太,串山 久美子(首都大)
首の伸びを検知するデバイスの開発とVRコンテンツの提案 (179)
(3-405-56) 首の伸びを検知するデバイスの開発とVRコンテンツの提案

本論文では,首を伸ばす仮想体験ができるシステムの提案を行う.近年は多様なヒューマンインタフェースが開発・利用され,様々な体の動きを入力として扱えるようになった.その中に首を使用したものがあるが,「首の伸び」に焦点を当てたデバイスは我々の調査では見当たらなかった.システムの構築にあたり,肩の動きから首の伸ばす動作を推定するデバイスを開発した.両肩と背中に取り付けた加速度センサとジャイロセンサから得たデータを検証し,「首の伸び」の識別可能性を示す.

蟹江 秀俊,王 鴻宇,北村 勇喜,西澤 博大,畠山 巧幹,森 健斗,浦 正広,宮田 一乘(北陸先端大)
曲線描画に基づく即興演奏支援システム (108)
(3-405-57) 曲線描画に基づく即興演奏支援システム

本稿では,ピアノロール上にユーザが曲線を描くことで即座に旋律が生成されて演奏される,新たな即興演奏支援システムを提案する.我々はこれまで旋律概形と呼ばれる曲線を用いて旋律を編集する手法について研究してきた.しかし,リアルタイムの旋律生成はできず,即興演奏支援への応用はできなかった.本研究では,この研究のコンセプトを踏襲し,ユーザが描いた旋律概形から即座に旋律が生成され,演奏表情付けされた上で演奏されるシステムを実現する.

北原 鉄朗(日大),Sergio Giraldo,Rafael Ramirez(Universitat Pompeu Fabra)
Pict-Doku:ペイントツールに基づく数独問題自動作成システムの提案 (215)
(3-405-58) Pict-Doku:ペイントツールに基づく数独問題自動作成システムの提案

数独(ナンバープレース)は多くの人に親しまれているペンシルパズルである.Pict-Dokuの従来システム[1]は入力画像に基づく数独問題自動作成システムとして提案された.従来システムでは,数独を解くだけではなく問題を自分で作る楽しみ方もあるという動機から,ユーザが準備した画像を原画として数独の問題を自動作成するものであった.しかし,ユーザの表現できるデザインの幅が狭いという問題点もあった.そこで本稿では,ペイントツールの機能を追加し,ユーザが描いたイラストを原画とするような数独の問題を容易に自動作成するシステムを提案,実装した.

土橋 拓馬,谷尾 祐香里,越後 宏紀,上河 恵理,阿原 一志(明治大)
身体的コミュニケーションにおけるリズム同調を促進するインタラクティブ音楽演奏システム (260)
(3-406-59) 身体的コミュニケーションにおけるリズム同調を促進するインタラクティブ音楽演奏システム

身体的コミュニケーションを伴うスポーツトレーニングやリハビリテーションでは,相互インタラクションを介してパートナー間の同調傾向を高めることでより高い効果が得られることが期待される.そこで本研究では,複数の奏者が協調的に演奏することで同調度を高めることを目的とした,ウェアラブルセンサーと無線通信モジュールを組み合わせたインタラクティブな音楽演奏システムを提案する.提案システムでは,学習者となる奏者が教示信号にトップダウン的に引き込まれるのではなく,パートナー間の協調的な演奏により互いのジェスチャーを手がかりとしてボトムアップ的に音楽を奏でることでリズム同調を高める.それぞれの奏者は,身体性コミュニケーションを介してリズムを同期させるように演奏する.このときリズムが同期したイベントの割合によって同調度を評価して,視覚的・聴覚的情報としてリアルタイムに提示することで,奏者間のリズム同調を効果的に促進されることを示した.

中川 友貴(広島市立大),楠見 茉耶(広島工大),前田 佳史 (広島市立大),服部 託夢(広島工大),中田 一紀(広島市立大)
身体映像に接した物体移動による遠隔地間での空間共有 (200)
(3-406-60) 身体映像に接した物体移動による遠隔地間での空間共有

ビデオチャットを用いた会話では,実際に対面で会話している場合と比較して会話相手と同じ部屋の中にいる感覚や相手の存在感が低下する.そのため,実際に対面で会話している際に行う動作の一部を遠隔地間のビデオチャットにおいてもできるようにする事で,ビデオチャットを実際の対面環境に近づける研究が行われてきた.本研究では,遠隔地の相手の上半身の映像を映すディスプレイの前に,相手のテーブルの上を映すディスプレイを置き,その上に遠隔地側の相手の動作に反応して動く物体を配置することでビデオチャットを拡張した.このシステムで相手の腕の動きの映像に合わせて物を動かす事ができるようになることで,会話相手が目の前にあるテーブルのものを触って動かしている感覚を与えることができる可能性がある.今回提案するシステムによってこの感覚を生み出し,通常のビデオチャットより会話相手の存在感が強化されることが期待できる.

野村 和裕,猪股 誠至,中西 英之(阪大)
MitsuDomoe: バーチャル生態系の捕食連鎖シミュレーション体験システム(第1報) (078)
(3-406-61) MitsuDomoe: バーチャル生態系の捕食連鎖シミュレーション体験システム(第1報)

本研究では,多数の小さな仮想生物によるバーチャル生態系を構成し,単純な行動アルゴリズムによって,3つの種が循環的な捕食連鎖をなすシミュレータを試作した.生物学への興味を引き出す教養娯楽に供することを目的とし,システムの実現にあたっては,ガラス製の実験器具をディスプレイ装置に組み込むなど,実際の理科の実験のような体験を楽しめるエデュテインメントを目指した.今回のプロトタイプシステムでは,現実の現象を正確にシミュレーションすることにより,仮想生物群の動態を小さなシャーレの中に表示して体験できることと,HMDを用いてミクロな世界の中に入り込んで体験できることとを備えたバーチャルな実験システムのフレームワークを試行することを重視した.

小島 健三,大島 登志一(立命館大)
アクアビーズのためのデザインシステム (084)
(3-406-62) アクアビーズのためのデザインシステム

アクアビーズとは,ビーズを並べて霧吹きで水を吹き付けることによって,ビーズ同士をくっつけてデザインするアートである.本稿では,アクアビーズを対象としたデザインツールを提案する.通常は既存のデザインプレートの上にビーズをのせていくため,ビーズを配置できる箇所が事前に決定している.提案ツールではビーズ同士がくっついているという制約のもと,ビーズの配置をコンピュータ上でデザインすることができ,実際にビーズを制作するためのトレーの3次元モデルを出力する.3次元プリンタで出力することによって,より自由度の高い様々なデザインアクアビーズを作ることが可能となる.

橋本 怜実,五十嵐 悠紀(明治大)
語り手:手部位の擬人化による身体運動の促進 (264)
(3-406-63) 語り手:手部位の擬人化による身体運動の促進

健康管理のため,ユーザに身につけて運動状態を測定するための様々なデバイスが開発されているが,そのフィードバック手法についてはまだあまり方法が探索されていない.本研究では,身体を直接擬人化するデバイスを作成し,擬人化した身体から運動状態を可視化することで,ユーザの身体運動への興味を持続させることを考える.本研究では身体に取り付ける擬人化デバイスを作成し,擬人化された条件とそうでない条件の間で,身体運動を評価した.評価の結果,与えられた指曲げ運動に対しては運動量が変わらなかったものの,それ以外の身体の運動に有意差があることがわかった.

大澤 博隆(筑波大),中原 大介(日本工学院八王子専門学校/慶大)
Mirror Visual Feedbackを活用した 鏡の移動による上肢の移動感覚の変調 (019)
(3-407-82) Mirror Visual Feedbackを活用した 鏡の移動による上肢の移動感覚の変調

実験心理の分野では,鏡によって隠された一方の手を,鏡面に映ったもう一方の手の像と誤認させることで,隠された手の移動感覚が変調することが報告されている(MVF : Mirror Visual Feedback).これらの研究は鏡面に映す手が動いていることが前提とされており,鏡面上の虚像の影響のみを純粋に取り出すことはできなかった.そこで,本研究は見えている側の手(左手)を一切動かすことなく,虚像が与える視覚刺激が,隠れている側の手(右手)の移動感覚に与える影響を検証するために,鏡と右手の水平位置をそれぞれ独立に,異なる速度で制御する装置を作成した.被験者実験において,鏡と右手を種々の速度条件で4秒間移動させたのちに,右手が左右どちらに動いたかを解答させたところ,被験者の主観的な移動方向は,実際の移動方向に対して,虚像の移動する方向にバイアスを受けることが分かった.さらに,この移動方向の変調の程度は,両手の姿勢が一致している時に,より強くなった.以上の結果は,MVFによるリハビリテーションに対する新たな応用を示唆するものである.

石原 由貴,小鷹 研理(名古屋市立大)
モバイルカメラを用いたデバイス間アドホックアプリケーション共有 (024)
(3-407-83) モバイルカメラを用いたデバイス間アドホックアプリケーション共有

モバイルカメラを用いたデバイス間のアプリケーション共有を実現する手法(CamCutter)を提案する.ユーザは,ホストデバイスのディスプレイ上に表示されているアプリケーションウィンドウをモバイルデバイス上のカメラで撮影するだけで,そのアプリケーションをそのモバイル上で操作・実行することができる.CamCutterは,従来のデバイス間での情報共有の方法やツールと比べ,簡単で素早く利便性の高い情報共有を可能とするため,アドホックなミーティングや協調作業場面の利用に適している.本稿では,CamCutterプロトタイプの実装とその性能評価,およびユーザスタディにより示される有用性について報告する.

萩原 拓真,高嶋 和毅(東北大),モルテン フィールド(Chalmers University of Technology),北村 喜文(東北大)
複合現実空間を利用した電子彫刻システムの機能追加 (209)
(3-407-84) 複合現実空間を利用した電子彫刻システムの機能追加

我々は,彫刻刀の形状や操作感を活用した入力デバイスを用いて,複合現実(Mixed Reality; MR)空間で彫刻作業を行うシステムの開発を行ってきた.このシステムでは,実世界での彫刻作業と同様の動作で,実物体に重畳描画した仮想の3Dモデルに対して彫り跡を付与することができる.一方,実世界における彫刻作業では,複雑な模様の彫刻に熟練が必要とされることや,一度彫刻を行うと元の状態に戻すことができないといった問題がある.そこで本稿では,システムを拡張し,電子作業である利点を活かした機能として,複雑な模様の彫刻を効率的に行う機能の実装を行ったので報告する.

山本 拓也,川越 真帆(立命館大),大槻 麻衣(筑波大),柴田 史久,木村 朝子(立命館大)
VolGrab: 空中操作による三次元画面移動インターフェース (044)
(3-407-85) VolGrab: 空中操作による三次元画面移動インターフェース

本稿は,既存のタッチインターフェースと空中操作によるズームやスクロールなどの三次元画面移動を組み合わせたユーザーインタフェースであるVolGrabを提案する.既存のタッチインターフェースは平面的な操作しかできないが空中操作では操作の軸が増えた三次元操作が可能であるため,画面に対して垂直方向の動きをズームに平行方向の動きをスクロールに割り当てることによってズーム操作とスクロール操作を統合したスムーズな画面移動が可能となる.VolGrabによる地図アプリケーションを実装し,その有効性を確認した.

関口 峻,小室 孝(埼玉大)
Super Kyoto Maker:HMD装着者と非装着者が同時に体験可能な協力型VRゲーム (235)
(3-408-76) Super Kyoto Maker:HMD装着者と非装着者が同時に体験可能な協力型VRゲーム

没入型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を利用したバーチャルリアリティ(VR)ゲームが一般に普及しつつあるが,複数人で同時に体験することが可能なVRゲームの多くは「HMD装着の有無で視覚的な体験や没入感に大きな差が生じる」「安全面からHMD装着者の移動が著しく制限される」などの問題を抱えている.本稿では,ゲームデザインの面からこれらの問題の解決を図り,HMD装着者と非装着者がゲームへの没入感を損なうことなく同時に遊べることを目的とした協力型VRゲーム「Super Kyoto Maker」の開発事例について述べる.

河盛 真大,小笠 航,田中 貴士,安東 俊之介,舟橋 真,片寄 晴弘(関西学院大)
シネマグラフを簡易的に作成する新手法の提案 (082)
(3-408-78) シネマグラフを簡易的に作成する新手法の提案

技術的な進歩によりWebデザインに現在多くの動画やアニメーションが利用されているが,画像と動画の中間的な存在である「シネマグラフ」というものが存在する.シネマグラフは画像の一部が動画になっている作品のことを指し,すでにWebサイトのデザインや広告,画像投稿SNS等で利用されている.シネマグラフの作成には,条件を満たした動画素材と編集技術が必要不可欠である.そこで,シネマグラフを1枚の画像を加工することによってより簡易的に制作できるソフトウェアの開発を行った.このソフトウェアによって,技術や時間が無くとも誰でもシネマグラフを作成できることを目指す.

磯野 優夏,安藤 大地,笠原 信一(首都大)
視線の動きに基づく英語多読支援 (241)
(3-408-79) 視線の動きに基づく英語多読支援

多読とは辞書を引かずに理解できる難易度の文章を大量に読むことであり,英語学習法として多読が効果的であるということが様々な研究により示されている.しかし,現状では多読の原則があまり浸透しておらず,間違った学習方法を行ってしまうなどといった問題がある.本研究では,読中のユーザの視線の動きに着目し,多読の原則を自然と守ることが出来る多読支援システムを提案する.さらにユーザがわからなかった単語を読後に表示することで,従来の多読よりも即効的な語彙力の向上を目指す.本稿では,赤外線カメラを用いた視線情報の読み取りと安定化,および誘導システムの主観的評価,未知単語推定手法の評価について述べる.

林田 賢二,井村 誠孝(関西学院大)
Cami-log: 咀嚼の改善を促す筋電情報を用いたアプリケーションの提案 (134)
(3-409-70) Cami-log: 咀嚼の改善を促す筋電情報を用いたアプリケーションの提案

食の国際化が進み,現在の我々は豊富な食材に恵まれており,食事を単に生命維持の活動としてだけでなく,コミュニケーションの場としても楽しんでいる.一方で,日本人の食生活は軟食化傾向にあり,咀嚼回数の低下や偏咀嚼といった問題が深刻化している.我々は,食習慣改善の枠組みの中でも特に咀嚼に注目し,様々な状況下における咀嚼時筋電位を計測し,その解析を行った.さらに,得られた知見から,咀嚼改善を促すアプリケーションCami-logを開発し,新たな咀嚼改善手法の提案とその妥当性の検証を行った.

黒澤 紘生,御手洗 彰,棟方 渚,小野 哲雄(北大)
「三次元スケッチブック」の可能性 (109)
(3-409-71) 「三次元スケッチブック」の可能性

2Dデバイスで3Dを扱うことができる,アイディア出しのためのソフトウェアを「三次元スケッチブック」と名付ける.これはモデリングのためのソフトウェアではなく,ラフスケッチを2Dのスケッチブックに代わって3Dで描くことを目的とし,2Dスケッチでは実現できなかった表現や,デザインの検討方法について可能性を期待する.そこで問題となるのが,2Dの画面で高次元である3Dを扱う際に生じる,形状や操作についての誤認である.本研究ではこの問題に対して複数の解決案を提示し,そのプロトタイプの制作と検証を行う.

矢追 那実,安藤 大地,笠原 信一(首都大)
Hapbeat:張力に基づいた装着型体感音響装置 (057)
(3-409-72) Hapbeat:張力に基づいた装着型体感音響装置

体感音響とは音と同時に音楽の低音成分を振動として身体に体感させることで音の印象を強め,音楽に対する臨場感を深めるシステムである.従来の体感音響装置の課題は,十分に大きな振動振幅の生成およびその広範囲への伝達のためには装置の大型化が必要であった点である.そこで我々は糸とモータを利用した張力に基づく装着型振動提示装置(Hapbeat)を提案する.モータに糸を巻いたリールが取り付けられており,モータの動力により糸を体に巻きつけ,その糸を介してモータで発生させた振動を体に伝える.これにより装着可能で軽量かつ広範囲への振動の提示を実現し,体感音響装置の効果と装着性を高めることを目的とする.

山崎 勇祐,三武 裕玄(東工大),竹腰 美夏,塚本 裕仁,馬場 哲晃(首都大),長谷川 晶一(東工大)
特定の観察位置から復号可能なキャリアスクリーン画像 (049)
(3-409-73) 特定の観察位置から復号可能なキャリアスクリーン画像

我々は,チェッカパターンを重ね合わせることで秘密画像が浮かび上がるチェッカパターンキャリアスクリーン画像を提案している.従来のキャリアスクリーン画像と同様に,サンプリング処理による復号が可能であり,スマートフォンなどのカメラ付き携帯端末を利用することで非接触での復号が実現できる.本研究では,射影変換したキャリアスクリーン画像を直交する複数の壁面に分割して配置することで,特定の観察位置のみで復号可能な拡張手法を提案する.また,スマートフォンを用いた復号実験を行い,提案手法の妥当性を示す.

兼田 真照,生源寺 類(静岡大)
奥行方向の引っ張り力錯覚の強調について (161)
(3-409-74) 奥行方向の引っ張り力錯覚の強調について

ユーザの身体運動映像やその身体運動を投射するオブジェクトに速度変化を与えることで,力触覚を錯覚させる現象はPseudo-Hapticsと呼ばれている.先行研究によれば,画面奥行方向において,疑似的な力覚の生起率が小さいとされている.本研究ではスリングショットのような,奥行方向の引っ張り動作において,疑似的な力を生じさせることを試みる.また,ユーザ動作の速度変化だけでなく,視野角を変化させることによって,疑似的な力をさらに誘発できるかどうか確認する.

竹内 凌一,橋本 渉(大阪工大)
他者への迷惑を利用した二度寝防止目覚まし時計OKILOCK (189)
(3-409-75) 他者への迷惑を利用した二度寝防止目覚まし時計OKILOCK

寝坊の原因は二度寝であることが多い.二度寝は本人の起床する意志に依存しており,大切な予定がある日は起床へのプレッシャがかかるため二度寝をしにくい.そこで本研究では,他者への迷惑を利用し,布団に戻ることを防ぐ目覚まし時計OKILOCKを開発した.プレッシャを与える方法として,他者へ迷惑をかけることに対する罪悪感を利用する.OKILOCKは複数名のグループで利用され,一人が二度寝をするとメンバ全員のOKILOCKから迷惑音が鳴り,メンバに迷惑がかかる.試用実験では,他者へ迷惑をかけることの罪悪感から起床する意志が強固になった様子が見られ,OKILOCKの二度寝防止効果について一定の有効性があることが示された.

菅原 まゆ,鈴木 優(宮城大)
Kinectを用いた鍬動作の比較分析のための動作プリミティブ分割機構の試作 (195)
(3-410-64) Kinectを用いた鍬動作の比較分析のための動作プリミティブ分割機構の試作

農家民宿や市民農園では,農業の初心者が鍬を用いて畑を耕す際に身体の使い方がわからないケースが存在する.本研究では,鍬に熟練した農作業経験者の動作データを蓄積することで,農業初心者の鍬の使い方との違いを比較分析し,アドバイスするシステムの実現を目指す.そのために,農作業経験者の鍬動作をモーションキャプチャ(たとえばkinect)を使って記録・蓄積しておく.本稿では,蓄積された鍬動作のデータと,初心者の鍬動作とを比較可能にするために,空間的な回転を施して正規化する機構と,時間的に分割して動作プリミティブを抽出する機構を試作した.

一ノ瀬 修吾,白松 俊(名工大),大森 友子(Agriturismo大森家)
人物シルエットをペンライトアート風に表現するインタラクティブシステム (107)
(3-410-65) 人物シルエットをペンライトアート風に表現するインタラクティブシステム

ペンライトアートとは,ペンライトで空中に絵を描き,光の軌跡を記録するアートのことである.ペンライトアート写真を制作する時間は,約10秒から30秒掛かるため,ペンライトアート写真を繋ぎ合わせたペンライトアート動画を制作するためには,膨大な時間を必要とする.そこで本研究は,ペンライトアート風描画を実時間でインタラクティブに実現することで,インタラクティブアートとペンライトアートに着目した新たな表現手法を提案する.本システムは,人認識によって人物だけの身体のエッジを,深度データを用いて実時間で取得し,ライトアートのような表現をするアートシステムである.最終的には,ペンライトアートの特徴である,一筆書き描画と手書き風デフォルメを実装することで,ペンライトアート風での描画を目標とする.

土屋 桃子,伊藤 貴之(お茶の水女子大),新田 善久(津田塾大)
複数色CG物体生成を可能にする「不思議なスケッチブック」の拡張 (191)
(3-410-66) 複数色CG物体生成を可能にする「不思議なスケッチブック」の拡張

著者らは普通のスケッチブックに普通のカラーペンでお絵描きをするだけで対話的に三次元CGシーンを生成してインタラクションを行うことができるメディアシステム「不思議なスケッチブック」を開発してきた.従来システムは単色で塗りつぶされた領域ごとにCG物体を生成しており,複数の色が組み合わされたCG物体として生成することはできなかった.本研究では,スケッチブック内で黒線で囲まれた領域については,複数の色で描かれていても一つのCG物体を生成してインタラクションを行うことができる拡張を行う.この拡張により,従来手法で生成したCG物体と組み合わせてより多彩な三次元CGシーンの生成とインタラクションが可能となる.

水野 慎士(愛知工大)
DAFlingual:聴覚遅延フィードバックを用いた英会話学習補助手法の提案 (089)
(3-410-67) DAFlingual:聴覚遅延フィードバックを用いた英会話学習補助手法の提案

本研究では,英語習熟者と英語学習者の英会話時に,英語習熟者に聴覚遅延フィードバックによる会話阻害を与え,発話速度の低下や割り込みやすい間を発生させることで英語学習者を支援する手法を提案する.発話に対し,200ms程度の遅延を加えて話者に音声をフィードバックすると,正常な発話が阻害されることが知られている.この阻害効果は,完全に発話を止めるほどの強制力は持っていない.そのため,表面上は自然な会話を維持しつつ発話に働きかけることができる.我々はその特性に着目し,英語学習でよく見られる英語学習者と英語習熟者の英会話において,英語習熟者に発話阻害を行い英語学習者を支援する手法を提案する.

北山 史朗,西本 一志(北陸先端大)
スマートウォッチ向け日本語かな入力インターフェースの試作 (163)
(3-410-68) スマートウォッチ向け日本語かな入力インターフェースの試作

スマートウォッチ向けの文字入力システムとして,アルファベット入力のためのQWERTYキーボードが様々に工夫されているが,日本語入力の場合には,アルファベットの約2倍のかなの種類,かな漢字変換などさらに課題が多い.本稿では,まずかな漢字変換は伴わず,かな文字入力インターフェースとして,1)五十音表入力インターフェース,2)黒電話フリック入力インターフェース,3)ベルトスライド入力インターフェースの3方式を提案する.3種類のプロトタイプを大学生12名で評価した結果,1分間あたり10~16文字の入力速度が得られ,使用後アンケートの回答によりさらなる操作性向上に繋がる改良が得られた.

西田 圭佑,加藤 恒夫,山本 誠一(同志社大)
スマートフォンセンサーを用いた即興合奏のための身体動作認識機構の試作 (254)
(3-410-69) スマートフォンセンサーを用いた即興合奏のための身体動作認識機構の試作

本研究では,演奏経験の少ないユーザでも即興合奏を可能にするシステムの実現を目指している.演奏未経験者にとってコード進行に合う音高を決めるのは困難だが,旋律概形すなわち音高の上下動なら身体動作により表出可能である.我々のこれまでのシステムでは,モーションセンサーカメラを用いてユーザの身体動作を認識していた.本稿では,スマートフォンセンサーを用いて,ユーザの身体動作を認識する手法を開発し,より手軽に即興合奏に参加できるシステムを目指す.既存楽曲に合わせてスマートフォンを動かした際のセンサデータを訓練データとして収集し,背景楽曲のコード進行に合う音高を決定するベイジアンネットワークのモデルを獲得する実験を行った.

水野 創太,一ノ瀬 修吾,白松 俊(名工大),北原 鉄朗(日大)
Signism:手話と音楽を組み合わせたシリアスゲームの開発 (157)
(3-501-09) Signism:手話と音楽を組み合わせたシリアスゲームの開発

本研究は手話と音楽を組み合わせたシリアスゲーム「Signism」を開発した.本ゲームは健聴者を対象とし,楽しみながら手話体験ができることを目的とした.手話学習支援を目的としたコンテンツの多くがシミュレーションを目指したものであり,エンタテインメント性を含んだものは少ない.初学者が継続するには楽しいといった体験を引き出すことが効果的であるが,単語の学習を目的としたものではエンタテインメント性を付加することが難しいと考えた.そこで我々は健聴者にとって馴染み深い音楽を用い,手話で体験することで楽しみながら継続的学習できるゲームを開発した.本稿では開発したゲームの概要と,手話動作の認識について述べる.

三上 拓哉,吉田 香織,松永 康佑(札幌市立大)
仮想タッチパネル型スポットライティング (228)
(3-502-12) 仮想タッチパネル型スポットライティング

直観的にオブジェクトに焦点を当てることを目的としたシステムとしてスポットライティングが提案されている.インタラクション2016におけるインタビューから,求められる要件として,手形状の指定がなく,フォーカスエリアを固定する機能が挙げられた.本研究ではこれらの要件を満たす仮想タッチパネル型スポットライティングを提案する.提案システムは,仮想タッチパネルに触れた状態で手を動かすことでフォーカスエリアが移動し,仮想タッチパネルから手を離すことでフォーカスエリアを固定することが可能となる.

天早 健太,杉原 慶哉,浜 信彦,中道 上(福山大),渡辺 恵太(DNP情報システム),山田 俊哉(NTT-IT)
ペットとの擬似的なコミュニケーションを利用したアンビエントな表示装置の開発 (217)
(3-502-13) ペットとの擬似的なコミュニケーションを利用したアンビエントな表示装置の開発

現代の情報社会では,身の回りに溢れる情報の煩わしさを軽減するためアンビエントメディアの研究が進められている.本研究では表示装置をより環境に溶け込ませるため,表示装置による情報の提示自体をそれと認識させない方法の開発を行っている.研究の初段として,時刻の表示をメダカとのコミュニケーションに見せかける「メダカ時計」を開発した


蟻浪 卓,鈴木 優(宮城大)
江戸時代末期の旧東海道藤澤宿を対象とした街路景観シミュレーションシステムの開発 (087)
(3-502-14) 江戸時代末期の旧東海道藤澤宿を対象とした街路景観シミュレーションシステムの開発

現在,都市化と過疎化によって地域の歴史文化継承が課題となっている.本研究は,地域の歴史的文化をわかりやすく表現し,その継承を行うことを目的とし,ゲームエンジンと3Dモデルによって江戸末期の宿場町を再現する街並み景観シミュレーションシステムを開発するものである.これまで我々はゲームエンジンを用いた現代都市空間の景観シミュレーションシステムを開発し,その有効性について評価してきた.そこで得られた知見を背景として,本システムでは旧東海道宿場町である藤澤宿を対象とした街並み景観を再現した.開発したシステムは市民に公開され,地域の歴史的文化の記憶を継承する目的に資するものとなった.

川合 康央,土手 光貴,富樫 尚繁,鈴木 隆太,寺島 雄大,沼田 和真,藤井 謙,西野 良祐(文教大)
モバイル端末複数台を集合体的に利用したVJ表現の提案 (125)
(3-503-16) モバイル端末複数台を集合体的に利用したVJ表現の提案

本稿では,iPod Touch 20台をVJのように制御することで,クラブ空間での新たな演出を試案,製作しライブにて数度実演した.制御する本システムについての説明と,どのような演出ができたのかということについて説明,考察する.



綿貫 岳海,平林 真実,小林 孝浩(IAMAS)
吹き戻し笛を利用したインタラクションの提案 (162)
(3-503-17) 吹き戻し笛を利用したインタラクションの提案

本研究では吹き戻し笛を利用したデジタル空間とのインタラクション手法を提案する.提案手法はKinectで取得した深度画像と関節点座標を用いており,ユーザが吹き戻し笛を口にくわえて伸び縮みさせた巻き取り紙の長さや方向をリアルタイムで取得することができる.そして提案手法を応用することで,吹き戻し笛を用いたインタラクティブコンテンツが実現できることを確認した.


浅井 俊樹,榊原 拓実,水野 慎士(愛知工大)
ユーザの脈拍数に応じて演出が変化する没入感を高めたホラーゲームの開発 (115)
(3-503-18) ユーザの脈拍数に応じて演出が変化する没入感を高めたホラーゲームの開発

ヘッドマウントディスプレイと脈拍計を使用し,ユーザによって演出が変化するホラーゲームの開発.ユーザの脈拍数データを取得し,その脈拍数に応じて恐怖を与えるイベントが発生し,より高い恐怖感を与える.ユーザは椅子に座り,ヘッドマウントディスプレイとヘッドフォンを付け,リモートコントローラを使いプレイする.


荒木 勇人,池田 太一,落合 優介,阿部 将之,小澤 拓海,一瀬 啓太,佐久間 拓也,川合 康央(文教大)
Ocuduss:オプティカルフロー制御による速度感提示デバイス (156)
(3-503-19★) Ocuduss:オプティカルフロー制御による速度感提示デバイス

人の体感速度は,自己の身体感覚から得られる情報に基づいており,特に周辺視野領域の動きは速度感に大きな影響を及ぼすと言われている.そこで,周辺視野をLEDの光によって刺激することで速度感を与える速度感提示デバイス“Ocuduss”を提案する.体験者はOcudussを通して世界を見ることで実際の移動速度よりも速く感じることができる.また,Ocudussを変形させることで蛇行感の体験も可能であると考えられる.本稿では,Ocudussのプロトタイプを実装し,評価実験によりOccudussにより提示したオプティカルフローの速度が速くなると,体感速度が速くなることを確認した.

山下 真由,深町 太一,可知 怜也(阪大),Adam Myers,Jesse Marciano(Worcester Polytechnic Institute),伊藤 雄一(阪大)
ペッパーズゴースト原理を用いた低コスト3Dテレビ電話システムの提案 (119)
(3-504-20) ペッパーズゴースト原理を用いた低コスト3Dテレビ電話システムの提案

遠隔地の家族との会話や仕事としての遠隔会議などの多種多様な場面で,テレビ電話は利用されている.しかしながら,一般的な単眼カメラと2Dディスプレイを使用するテレビ電話は,臨場感が低いという問題がある.一方で,特殊な機材や3Dディスプレイを使用するテレビ電話は,設置時間や高価な機材導入のコストがかかるため普及していない.そこで本研究では,テレビ会議で使用される単眼カメラからユーザを抜き出し,ペッパーズゴースト原理を用いて簡易的な3Dテレビ電話システムを提案する.提案システムにより設置時間や高価な機材導入のコストを大幅に削減しつつ,臨場感の高い3Dテレビ電話システムをユーザが気軽に利用できるようにする.

山中 隆之,玉城 絵美,西村 昭治(早大)
霧の形状変化に適応した映像投影を実現するインタラクティブフォグディスプレイの基礎的検討 (222)
(3-504-21) 霧の形状変化に適応した映像投影を実現するインタラクティブフォグディスプレイの基礎的検討

フォグディスプレイは空中に映像を提示できるディスプレイの一形態であり,霧の透過性や霧に触れられるという特長を生かして,様々なインタラクション技術へ応用されている.しかしながら,鑑賞者が触れることによる霧の形状変化と映像の変化が自然に結びつくようなインタラクションに関しては報告が少なく,未だ研究の余地がある.本研究では,鑑賞者が霧の流れを「手で遮る」動作を行う際の手の形状とそれに伴う霧の形状変化に応じて映像が自然に変化するようなインタラクションを実現することを目的とする.本研究では,ダウンフロー型の半円筒形フォグディスプレイに対し,霧の流れに沿って落下するパーティクルを映像として投影する.また,鑑賞者の手の位置及び姿勢をLeap Motionによって3次元的に検出する.提案手法では,鑑賞者の手の位置・形状と霧の形状変化の関係を物理エンジンによってあらかじめ対応付けておき.投影するパーティクルの動きに反映することで前述の自然なインタラクションを実現する.本発表では,構築したシステムおよび提案手法の具体的内容と,アンケートによる客観評価の結果について報告する.

大峠 和基,古賀 崇了(徳山高専)
実物体の特徴ならびに接触圧を取得可能なデジタルペイントシステムによる創造的な描画体験の提供 (219)
(3-504-22★) 実物体の特徴ならびに接触圧を取得可能なデジタルペイントシステムによる創造的な描画体験の提供

絵を描く方法は本来様々あるが,近年普及しているデジタルペイントの入力はスタイラスペンやマウスなどの専用装置に限定されている.しかし,物体そのものを描画に用いることで,創造性を発揮する多様な入力の実現が期待できる.我々は,任意の物体で描画面をなぞったり押し付けたりすることで,物体の形状,色や模様,描画面にかかる圧力を反映した描画体験を提供するシステムUnicrePaintを開発してきた.本論文ではUnicrePaintの全機能実現と自由創作実験を通じたコンセプトの妥当性評価を述べる.

小坂 真美,藤波 香織(東京農工大)
Bottle Sea:日常生活の中に海を表現する装置 (054)
(3-504-23) Bottle Sea:日常生活の中に海を表現する装置

海と共に暮らしてきた沿岸地域の人々にとって海は大切な存在である.しかしながら,進学や就職により地元を離れる人々,震災の影響により,愛着を持っていた海から離れて暮らすことを余儀なくされた人々は多くいる.そこで,本研究は海から離れて生活している人に対して,その土地での生活を思い出してもらうことをねらい,「Bottle Sea」を開発した.Bottle Seaは波の動きと音を表現したい地点の天候や時刻により変化させることで,その土地の海を表現する.

坂下 和泉,鈴木 優(宮城大)
PhysicalMapper: 身体的操作を用いるデジタルマップインタフェース (150)
(3-505-24★) PhysicalMapper: 身体的操作を用いるデジタルマップインタフェース

“PhysicalMapper”は,体験者に対し地図上を実際に移動する感覚を与えるデジタルマップのインタフェースである.PhysicalMapperの体験者は身体の重心移動によって床面に映るデジタルマップの操作を行う.体験者がデバイスの上に立ち全方位可動式デバイスを傾けることで,その方向にデジタルマップの上を進行することができる.そのため体験者はPhysicalMapperの身体的操作によってデジタルマップ上を自由に移動することができるため体性感覚を伴ったインタラクションを実感できる.

加納 俊平,柳 英克(はこだて未来大)
障子を用いたインタラクティブシステムの開発 (201)
(3-506-25) 障子を用いたインタラクティブシステムの開発

本研究では障子を用いたインタラクティブシステムの開発を行う.障子にはプロジェクタで映像が投影されており,開け閉めによって障子の位置が左右に移動すると,システムは障子の移動に合わせて映像を投影する.また,障子が開いている状態と閉じている状態で映像を変化させたり,障子の開け閉めの速さによって投影される映像も動いたりする,本研究ではKinectで取得した深度画像を用いることで障子の状態をリアルタイムで取得することを実現しており,提案システムによってインタラクティブなデジタル和室なども実現可能となる.

中原 由美,水野 慎士(愛知工大)
LED 信号機の点滅を利用した視覚障がい者用信号機情報提示スマートフォンアプリの開発 (037)
(3-508-36) LED 信号機の点滅を利用した視覚障がい者用信号機情報提示スマートフォンアプリの開発

光源にLEDを使用した信号機をカメラにより認識し,音声で信号機情報を提示するスマートフォンアプリを開発した.信号機の検出手法に,LED光源が商業交流電源の2倍の周波数で点滅していることを利用する点が,本アプリのポイントである.信号機の表示している色,形状,点滅パターンを基に検出することで,精度の高い信号機検出が可能となる.利用者に対して音声を使って信号機の色,信号機のある方向,信号機までの距離,赤信号から青信号への切り替わりのタイミングを提示する.本アプリは,視覚障がい者が横断歩道をまっすぐに渡ることを支援する.軽量でコストパフォーマンスに優れたスマートフォン用のアプリ開発により,多くの視覚障がい者の支援が可能となることを期待する.

的場 やすし(お茶の水女子大),文 光石,西島 愛(メタテクノ)
センサ車椅子による介護者支援システムの構築に向けた圧力布センサの利用検討 (165)
(3-508-38★) センサ車椅子による介護者支援システムの構築に向けた圧力布センサの利用検討

車椅子を利用しながら生活する高齢者の中には身体機能の低下により椅子上での姿勢の保持・調整ができず褥瘡の発生や椅子からの転落といった危険因子が存在する.これらを防ぐためには介護者による補助が必要であるが,継続的な見守りは負担が大きく,その介護負担の軽減が望まれている.本研究では椅子利用者のモニタリングを実現するセンサ車椅子を開発することでこの問題を解決することを目標としている.本稿では圧力布センサを車椅子に組み込み,プロトタイプを用いた姿勢推定実験を行うことで,センサ車椅子の開発に向けた圧力布センサの利用検討を行った.推定実験では圧力布センサから抽出した特徴が椅子上での姿勢の崩れと高い相関を示すことを確認した.

林 千尋,榎堀 優,間瀬 健二(名大)
日用品を駆動対象とした電磁石ツールキットの提案 (247)
(3-508-39) 日用品を駆動対象とした電磁石ツールキットの提案

近年,電磁石をアクチュエータとして利用したインタラクションに関する研究が盛んに行われている.しかし,これらの研究の多くは,大規模な電磁石制御装置を用いて専用の磁性体を動作対象とするため,様々な場面で柔軟に応用させることは難しい.本研究では,電磁石による制御対象として,金属製の食器や工具などの日用品に着目した.こうした磁性を持つ日用品を電磁石で駆動させることで,日常生活の中での新しい情報提示手法や,エンターテイメントとしての応用に繋がる可能性がある.本研究では,電磁石で日用品を駆動させるための電磁石デバイスツールキットを提案し,そのプロトタイプを作製した.

道貝 駿斗,新山 大翔,沖 真帆,塚田 浩二(はこだて未来大)
InfoClip:実世界オブジェクトへのリマインダ登録インタフェースの基礎検討 (066)
(3-509-31) InfoClip:実世界オブジェクトへのリマインダ登録インタフェースの基礎検討

日常生活において,ある物に関する処理を特定日時までに実行しなければならないというタスクは数多い.タスクの実行忘れを防ぐためにはリマインダアプリケーションの利用が考えられるが,"図書館から借りた本を読む"といったように,タスク内容を文章で表現した上でシステムに入力する必要があり,手間がかかる.この問題を解決するために,我々は,"タスクが存在する"という情報をオブジェクトに直接物理的に登録するモデルを考案した.これにより,ユーザはオブジェクトを視認するたび,それに関するタスクが存在することを把握でき,自分の記憶を辿ってタスク内容を認識できる.このモデルを実現するための具体的な手段として,オブジェクトにクリップを装着することでリマインダを登録する方式を提案する.これは,規定時間を記憶したクリップをオブジェクトに装着するだけで,リマインダを設定できるというコンセプトである.クリップにはフルカラーLEDが付いており,色・点滅によってタスクの存在と期限情報を表現する.

呉 健朗,中村 仁汰,堀越 和,宮田 章裕(日大)
インタラクティブ技術を用いた江戸時代のすごろくの遊び支援システムの開発 (038)
(3-509-32) インタラクティブ技術を用いた江戸時代のすごろくの遊び支援システムの開発

本研究では,江戸時代のすごろくに対する興味喚起と,博物館における展示支援を目的とし,インタラクティブ技術を用いた江戸時代のすごろくの遊び支援システムの開発を開発した.本システムの操作は,マイクロコンピュータを搭載したサイコロ型デバイスを振ることで電子的に進行することができる.サイコロ型デバイスに3軸加速度センサを搭載し,値の変化を取得することで,サイコロの振り始めと静止時の姿勢を検出し,出目を決定する.さらに,実物の盤上に進行状況をプロジェクタで投影することにより現在地のマスや次の行先の候補を示した.また,従来は出目を決めるためだけだったサイコロにLEDを搭載し,プレイヤーごとに決められた色で発光させ自分の手番を知らせるようにした.これらの要素を加えることでユーザは江戸時代のすごろくを当時のように遊びながら新しい要素を楽しむことができる.本システムの操作性や江戸時代のすごろくへの興味喚起を評価するために評価実験を行った.その結果,8割からシステムを使ったすごろくはわかりやすく,追加した要素も面白いという結果を得られた.また,サイコロ型デバイスを使った操作性においても使いやすいことが確認された.よって今回のシステムは有用であると考えられる.

北村 隆二,曽我 麻佐子,芝 公仁(龍谷大),鈴木 卓治(歴史民俗博物館)
「発想おえかき」子どもの自由な発想を活かす遊び (050)
(3-509-33) 「発想おえかき」子どもの自由な発想を活かす遊び

デジタルネイティブ世代の子どもは,コンピュータやインターネットを使用して遊ぶ機会が多い.デジタルな遊びは,それなしでは得られない体験ができる一方で,そこで表現できる発想の範囲がその作り手である大人に制限されていると考えられる.そこで本研究では,子どもが自由な発想を表現でき,それを子ども同士で共有し合うことのできる遊び「発想おえかき」を開発した.「発想おえかき」は,タブレットに描いた絵が机に表示され,オノマトペによって動きや質感を付加できるというものである.子どもは自由な発想をおえかきとオノマトペで表現し,互いの発想を机を囲んで共有する.小学生を対象とした試用実験を実施したところ,子どもは発想を自由に表現して楽しむだけでなく,互いの発想に刺激を受け発想を膨らませて遊ぶ様子等も確認できた.

加藤 那奈,鈴木 優(宮城大)
ハイタッチによる家族会議システムの提案と実装 (118)
(3-509-34) ハイタッチによる家族会議システムの提案と実装

家族が集まる機会は多いが,家族がテレビやスマートフォンなどを見る場になってしまい会話が成り立たないことが多い.そこで家族が集まる食卓において,家族が顔を合わせなければ行えない家族会議を実施することで,家族間のコミュニケーションが促進できると考え,そのための「家族会議システム」を提案・実装した.本システムでは,それぞれの家族構成員が,複数の家族もしくは家族全員で一緒に実施したいタスク,例えば,家事,買い物,家族旅行計画立案など,を提案する.各タスクに対するコミットメントと完了の承諾には,手と手を触れ合わせるハイタッチ動作を用いる.ハイタッチは達成感や協力感が得られた時に行われる動作であることから,コミュニケーションを促すことができると考えた.

川井 彩耶,的場 やすし,椎尾 一郎(お茶の水女子大)
Behind You!: 湿度制御による弱感覚ディスプレイ (223)
(3-510-28★) Behind You!: 湿度制御による弱感覚ディスプレイ

従来のハプティックディスプレイは主に物体の形状や材質などの情報をユーザに明確に提示することを目的に開発されてきた.しかし,人の存在感などのあいまいな感覚(弱感覚)を提示するデバイスは確立されていない.これまでに本研究ではコミュニケーションを阻害せずに弱感覚を提示可能なハプティクスデバイスの開発を目的とし,熱よりも応答性のよい湿度を用いた方法を提案している.本発表では,弱感覚ディスプレイの応用として開発したバーチャルなキャラクタの気配を体験可能なバーチャルリアリティシステムの展示を行う.首の周りの湿度を制御することで,視覚,聴覚や明確な力触覚を用いずに,その方向にいるキャラクタの気配を提示する.

鋒山 健太,加藤 銀河,黒田 嘉宏,清川 清,竹村 治雄(阪大)
グループの共用スペースの情報共有を促すメディアとしてのロボット (072)
(3-510-30) グループの共用スペースの情報共有を促すメディアとしてのロボット

近年,ヒューマノイドロボットを実世界で活用する試みが多くなされており,例えば,SoftBank社のPepperでは,Pepperに接客やヘルスケアを行わせる試みがなされている.このような試みにおいて,ロボットは人間のユーザと直接コミュニケーションをとることでユーザに様々なサービスを提供している.本研究では,そのようなユーザとインタラクションが可能なヒューマノイドロボットの活用方法として,ロボットを多人数のグループで利用する空間における生き字引的なグループメディアとして活用することを提案する.具体的な提案としては,ロボットをグループで利用する空間に在中させ,その場で起きる事象や様子といった情報をロボットに記録させ,ユーザへの提供を行うシステムの提案をする.

山本 大貴,角 康之(はこだて未来大)