装着型ぬいぐるみロボットのための空気圧アクチュエータアレイによる触覚表現手法 (098)
(1-6F-01★) 装着型ぬいぐるみロボットのための空気圧アクチュエータアレイによる触覚表現手法

本稿では,装着型ぬいぐるみロボットのための空気圧アクチュエータアレイによる触覚提示機構とそれを用いた触覚表現について述べる.これまでに我々は主に高齢者の外出時の支援を行うことを目指し,装着型ぬいぐるみロボットによる触覚提示について研究を進めてきたが,提示できる触覚表現の種類が限られるという問題があった.そこで本稿では,様々な触覚表現が可能な手法として,空気圧アクチュエータアレイによる触覚提示機構を提案する.

山添 大丈(立命館大),米澤 朋子(関西大)
歩行動作のセンシングデータを入力とした足音合成法 (129)
(1-6F-02★) 歩行動作のセンシングデータを入力とした足音合成法

本研究では,人間の歩行動作のセンシングデータを入力し,足音の音響信号を合成する手法を提案する.近年,ゲームコンテンツのグラフィックスにおいてフォトリアルな表現が可能になり,効果音においても多様性やリアルさが求められている.足音の自動合成手法について,既存研究では,リアリティの向上に必要な歩行動作の時系列の依存関係の考慮がなされていない.そこで,本研究では,センサデータの複数のフレームを連結して,生成モデルを学習することで,足音が発生する直前の歩行動作の状態遷移を考慮した足音合成手法を提案する.学習データとして,時間同期した歩行動作のセンシングデータと足音を収集した.収集した20,971秒分のデータを用いて足音波形の合成実験を行なった.その結果,DNN(ディープニューラルネットワーク)の出力を,抽象化し,次元数を減らした音響特徴量とした際に,元の波形と近い波形を合成できることを確認した.

吉田 赳,西村 竜一,入野 俊夫(和歌山大)
顔情報に着目した一人称画像ライフログによる社会活動計測 (148)
(1-6F-03★) 顔情報に着目した一人称画像ライフログによる社会活動計測

本研究では,一人称画像ライフログ中に含まれる顔情報を抽出して,カメラ装着者の社会活動量を計測する手法を提案する.長期的な一人称画像ライフログ中に含まれる顔情報に着目することで,カメラ装着者の複数人との関わりや,その時間,空間の継続性を測ることができ,そこから社会活動のパターンや社交性の推定ができると考える.研究交流会の際に記録されたデータを題材に予備検討を行い,一人称画像中に検出される顔の個数,大きさ,時間継続性から社会活動状況の分類(一対一会話,多人数会話,雑踏の中の移動等)や会話インタラクションへの参与レベルの変化を推定することの可能性を議論する.

奥野 茜,角 康之(はこだて未来大)
ベクションを用いたパーソナルモビリティの誘導 (202)
(1-6F-04★) ベクションを用いたパーソナルモビリティの誘導

動く縞模様などの視覚刺激によって運動感覚を引き起こし,歩行を誘導する研究が行われている.我々は,この視覚誘導性自己運動知覚(ベクション)を個人用移動体の誘導に応用すべく予備的な検討を行った.本稿では,個人用移動体の誘導に向けて,様々な視覚刺激を提示し,その効果を検証した.



鈴木 亮太(産総研),中村 優介,福田 悠人,小林 貴訓,久野 義徳(埼玉大)
光センサモジュールを用いた非侵襲での柔軟物インタフェースの構築手法 (210)
(1-6F-05★) 光センサモジュールを用いた非侵襲での柔軟物インタフェースの構築手法

柔軟物を介して日常生活におけるユーザの動作を計測し,生活環境に即したインタラクションの実現を目指す研究が盛んに行われている.本研究では,クッションやぬいぐるみなどの既存の柔軟物を侵襲することなく入力インタフェース化できるシステムの提案を行う.本システムでは,柔軟物の外側に光センサモジュールを装着させることで柔軟物の変形を計測し,柔軟物への接触を検知する.本稿では光センサモジュールを試作し,接触位置の推定を行った.

古居 なおみ,鈴木 克洋,杉浦 裕太,杉本 麻樹(慶大)
グループワークにおける作業者の疲労検出と休憩タイミング提案システム (218)
(1-6F-06★) グループワークにおける作業者の疲労検出と休憩タイミング提案システム

本研究では,グループワーク時における作業者の瞬目累積数や頭部動作をセンシングし,その時系列変化から疲労を検出後,最適なタイミングで休憩提案を行うシステムについて述べる. 近年,オフィスワーカーの知的作業における生産性の向上を目的とした研究やシステムが数多く開発されてきている. しかし,そういったシステムを評価する際,作業成績のみに注目することが多く,心理的側面や身体的側面,特に疲労に重点を置いたシステムは少ない. そこで本論文では,作業中の瞬目累積数および頭部移動量をリアルタイムにセンシングし,その時系列変化からユーザの疲労を検出する手法を実装し, それらを共同作業を行う複数人に適用しグループワークにおける疲労マネジメントへの応用を提案する.

三井 健史,濱川 礼(中京大)
仮想空間内のCGエージェントが恐怖映像視聴時の感情に与える影響 (220)
(1-6F-07★) 仮想空間内のCGエージェントが恐怖映像視聴時の感情に与える影響

近年,VR空間内に仮想ディスプレイを表示し,日常と同等の作業環境を提供するシステムがいくつか提案されている.特に「Mikulus」は,さらにユーザの隣にCGエージェントが常に座っている環境となる.本研究では,恐怖感情を喚起させる体験に焦点を当て,このようにCGエージェントを仮想空間内に存在させることによる,体験から喚起される情動の違いを明らかにする.実験には恐怖感情を喚起させる映像刺激を使用し,参加者1人で視聴する条件,CGエージェントを表示して視聴する条件を比較した.情動価・活性度の評定および18情動語を用いた尺度評定により体験から喚起される情動を調査し,映像視聴中の心拍数を計測した.実験の結果,仮想空間内にCGエージェントを存在させることで,体験から喚起される情動に違いがあることを示した.

高井 菜々子(明治大),宮下 芳明
手本動作の速さを学習者に合わせる動作学習支援システムの構築 (203)
(1-403-42) 手本動作の速さを学習者に合わせる動作学習支援システムの構築

手本動作と学習者動作を重ね表示する仕様の動作学習支援システムの研究が盛んに行なわれている.しかし,多くのシステムでは,学習者が必死に手本動作に追従し,動きのタイミングを合わせる必要があった.本研究では,手本動作の速さをリアルタイムで学習者に合わせる機能を実装し,新たな学習アプローチを提供する.また,学習者はシステムに保存された複数の熟練者動作から学習に使用する手本動作を選ぶことが可能である.


吉永 稔弘,曽我 真人(和歌山大)
会話中の単語に基づいた話題提供を行う雑談支援システムの提案 (074)
(1-403-43) 会話中の単語に基づいた話題提供を行う雑談支援システムの提案

対面型コミュニケーションの必要性が問われる現代において,無言状態の気まずさが原因で友人以外との雑談を苦手と感じる若者がいる.これまでにも雑談を支援する研究やシステムは存在するが,会話の転換そのものをサポートするシステムは少ない.また,それまでの話の流れを考慮せず関連のない話題を提示することで,転換の際に相手に違和感を感じさせる場合がある.そこで本論文では,話題が途切れた際に気まずさを感じさせずに話題転換のできるシステムを提案する.雑談に大切な話の流れを考慮し,会話中の話題に沿った話題候補を提示する.候補にはプロトタイプとしてニュース記事の見出しを用いた.本稿では対話内容を音声認識でテキスト化できたと想定して,口語体のテキストから現在の話題を単語抽出し,評価を行った.

木村 有里,丸山 一貴(明星大)
Humming ComposTer:既存曲に合わせて口ずさまれる即興歌唱を利用した音楽の一次創作支援システム (142)
(1-403-44) Humming ComposTer:既存曲に合わせて口ずさまれる即興歌唱を利用した音楽の一次創作支援システム

音楽の創作には楽器の演奏技術や音楽理論の知識が必要で,難度が高い創作活動だと思われている.本研究では,楽曲を聴取しながら口ずさまれる即興歌唱を収集し,活用するためのシステム,Humming ComposTerを提案する.既存の楽曲に合わせての即興歌唱を収集することで,人々に隠された創造性への気づきを与え,またそれを活用することにより,音楽創作への参加の敷居を下げることが期待される.実験の結果,本システムは人々の創造性に気づきを与え,また音楽創作の敷居を下げることを確認した.

柳 卓知,西本 一志(北陸先端大)
一般利用者がコンピュータへのサイバー攻撃の脅威を実感するための通信可視化システムの構築 (159)
(1-403-45) 一般利用者がコンピュータへのサイバー攻撃の脅威を実感するための通信可視化システムの構築

近年,コンピュータ通信は複雑になっており,膨大な量の通信がコンピュータ上で行われている.そのため,一般利用者は自分のコンピュータがどのような通信を行っているのか把握することは困難である.一般利用者は,通信状況を把握できていないことから,自分のコンピュータが常に脅威に晒されているとあまり実感していないと本研究では考えた.そこで,Google Mapsと円グラフを用いて通信状況や通信プロセスの可視化を行い,一般利用者が専門知識を必要とせずに通信状況を把握し,コンピュータにおけるサイバー攻撃の脅威を実感できるシステムを構築した.

加藤 里奈(津田塾大),森 博志,吉岡 克成(横浜国立大),村山 優子(津田塾大)
FaceTrackerによる自己の笑顔増強コンテンツ (226)
(1-403-47) FaceTrackerによる自己の笑顔増強コンテンツ

円滑なコミュニケーションにおいて大きなウェイトを占める「表情」の要素に着目した.日常生活のなかで自身の表情について意識することは少なく,また自分自身の表情を逐一確認することはできない.そこで今回は最も人間関係への影響が大きいと考えられる「笑顔」を取り上げ,「FaceTracker」を用いた表情の客観的な認識を促すコンテンツを提案する.


川元 留輝,中林 ひかり,山下 裕己,串山 久美子(首都大)
バリアフリー化に向けた学内ライブ配信システムの構築 (199)
(1-404-48) バリアフリー化に向けた学内ライブ配信システムの構築

近年,あらゆるところでバリアフリー化が進んでいる.教育現場でもバリアフリー化が進んでいるが,まだ十分ではなく,車椅子の学生は利用できない施設もある.不自由な思いをしている学生をサポートするために,研究科の掲示板の様子をライブ配信するシステムの構築を行った.本稿では,システム実装や運用実験,今後の課題について報告する.


佐藤 実季,村山 優子(津田塾大)
ぴたっとキャプチャー 〜日常生活で使えるモーションキャプチャーの提案〜 (045)
(1-404-49) ぴたっとキャプチャー 〜日常生活で使えるモーションキャプチャーの提案〜

映画やアニメーションにおける3D-CG作品制作では,身体の動きを正確に捉えるモーションキャプチャーが広く使われているが,多数のカメラやセンサーを事前に準備しなければならないことから日常生活にて気軽に利用できるものとはなっていない.そこで本研究では利用者が気になっている場所に小型軽量なワイヤレスモーションセンサーを取りつけ,3D-CGにて姿勢角の変化をリアルタイムで再生するシステムの検討を行った.センサーの姿勢角を9個の数値で冗長表現するモーショントラッキングアルゴリズムを低消費電力マイクロプロセッサにて実装した結果,歩行姿勢といった身体状態の異状を容易に観測することができた.

甲斐 美月,松下 宗一郎(東京工科大)
手首装着型センサによるキーボード打鍵運動の評価 〜疲れないタイピングを目指して〜 (059)
(1-404-50) 手首装着型センサによるキーボード打鍵運動の評価 〜疲れないタイピングを目指して〜

ディジタル化が進んだ現在において,キーボードによる文字入力は不可欠なものとなっている.しかしながら,誤ったキーボード操作により腱鞘炎を発症する事例が知られており,打鍵操作を身体負荷という視点から正しく評価する必要があるものと考えられる.本研究では手首に装着するワイヤレス運動センサにより,タイピング時の手首運動を姿勢角変動とともに計測することで,キーボードの打鍵状況を分かりやすく評価する手法の検討を行った.

菅野谷 知佳,松下 宗一郎(東京工科大)
植物をモチーフとしたアクチュエーティングディスプレイにおける 効率性を考慮した表現手法 (164)
(1-404-51) 植物をモチーフとしたアクチュエーティングディスプレイにおける 効率性を考慮した表現手法

本研究は,多数の人工の造草を用いたアクチュエータを一括で効率的に制御することによって,ディスプレイとしての表現の幅や規模の拡大を容易に行う事を目的としている.近年,映像等のディスプレイには不可能な、実体物の構成要素の動きや変形によって情報提示を行う装置,ディスプレイがhuman machine interfaceの分野において多数報告されている.中でも植物の動きは非常に興味深く,例えば一面に広がった草原が風になびく時,人は自然の情景や生物の美しさに感動を覚える瞬間がある.そういった植物の動きに基づいた研究作品は多くある一方で,葉や茎,花びら一本一本の動きを制御し,全体の動きとする表現方法にはまだまだ検討の余地がある.そこで本稿は複数のアクチュエータを効率的に制御したディスプレイの表現方法を提案する.

塚本 裕介,馬場 哲晃,串山 久美子(首都大)
投げ碁:スキルと思考を併せ持つVRゲームの研究 (246)
(1-404-53) 投げ碁:スキルと思考を併せ持つVRゲームの研究

戦略性の強いスポーツとしてカーリングやボッチャ等があり,それらには技術と思考のバランスが求められる.本研究では,技術と思考のバランスが求められるゲームに着目してVR機器で体験できるシステムを実装した.具体的には,VR機器を用いた囲碁の新しいインタラクションとした投げ碁というゲームである.これは投げるという身体的なアプローチと,囲碁という考えるアプローチからなるものである.実装には,ゲームエンジンであるUnityと手をトラッキングするVR機器であるLeap Motionを用いた.

平田 吉久,寺田 実(電通大)
初学者を対象とする作曲支援Webアプリケーションシステムの開発と評価 (073)
(1-405-54) 初学者を対象とする作曲支援Webアプリケーションシステムの開発と評価

作曲は音楽理論と演奏技術が必要であるため,初学者にとって難易度が高く敷居の高い創作活動である.しかし,音楽知識と演奏技術を支援する作曲支援システムによって初学者が作曲できるようになれば,より多くの人が音楽を豊かに楽しみ,作曲を身近な活動として定着することが出来る.本研究では,初学者向けの作曲支援システムとして,旋律とリズムを分割して入力し,メロディーを構築するWebアプリケーションを提案する.このシステムでは高度な音楽理論や楽器演奏技術の習得を必要とせず,また旋律とリズムを別々に入力することで,直感的に個々の自由な創造性を活かすことが出来る.本システムはコンピュータやタブレット,スマートフォンなどのマルチプラットフォームで作曲初学者が容易に作曲を行える環境を実現する.

川島 奨大,柳 英克(はこだて未来大)
Graffiti on the Circling Sky 〜周囲の空間をカンバスにする落書きインタフェース〜 (041)
(1-405-55) Graffiti on the Circling Sky 〜周囲の空間をカンバスにする落書きインタフェース〜

元来落書きは退屈な授業におけるノートや近所の塀といった平らなものの上に何らかの筆記具を用いて描かれるものである.本研究では手首に装着するモーションキャプチャーデバイスにて腕の方向の時間変化を計算し,利用者の前面に置かれた仮想的な半球面上に線画による図形を描くインタフェースを作成した.その結果,視覚的なフィードバックを用いることなく容易に描くことのできる図形と,そうではない図形が存在していることが分かった.

菅野谷 知佳,鹿野 雄輝,立石 駿介,甲斐 美月,大瀧 健児,新澤 純也,森山 多覇,松下 宗一郎(東京工科大)
モーションセンサを用いた上半身姿勢の動的計測システム 〜より良い和服の着こなしを目指して 〜 (039)
(1-405-56) モーションセンサを用いた上半身姿勢の動的計測システム 〜より良い和服の着こなしを目指して 〜

日本の伝統的な服装として和服があるが,一般に美しい着こなしは困難である.本研究では和装における歩き姿の美しさが上半身の姿勢により大きく左右されることに着目し,首から肩甲骨の間に下げるカード型のモーションセンサデバイスによる歩行の客観評価を試みた.重力加速度による傾斜角情報を高精度な角速度センサにより補完することで歩行振動等の影響を低減した結果,リアルタイムにて和服の着こなしの評価が行える可能性を見いだした.

伊藤 瑶恵,越中谷 直利,松井 健浩,内田 智也,今 海斗,藤崎 響,松下 宗一郎(東京工科大)
Synergistic Museum: 博物館来館者同士の視点交換に着目した展示見学支援手法の提案 (048)
(1-405-57) Synergistic Museum: 博物館来館者同士の視点交換に着目した展示見学支援手法の提案

博物館は,特定の見たいものがあって見に行ったり,旅行やデートの一部として行ったりするなど,多くの人に日常的に利用されている施設である.来館者は,それぞれの興味に基づいて展示を見るため,素通りしてしまう展示も多々あると思われる.このため博物館側(学芸員など)は,展示のキャプションの書き方を工夫したり,音声ガイドを貸し出したりして,来館者がより展示を理解できるような支援を行っている.しかし,来館者の事前知識や興味などには多様性があるため,上記のような全ての来館者に画一的な情報を提示する支援方法では限界がある.我々は,来館者ごとの事前知識や興味などによる視点の違いを,展示をより深く知るための「きっかけ」として活用可能なのではないかと考え,それに着目した手法の提案とその手法をサポートするシステムの開発を行った.

佐藤 美祐,西本 一志(北陸先端大)
FieldSonar: 大局的視点の提供によりデータ収集の網羅性を高める グループフィールドワーク支援システムの研究 (113)
(1-405-58) FieldSonar: 大局的視点の提供によりデータ収集の網羅性を高める グループフィールドワーク支援システムの研究

住民や外部の人間が地域の問題や魅力について議論する「まちづくりワークショップ」が近年しばしば開催されるようになった.そのワークショップの情報収集段階において多く実施される「グループフィールドワーク」では,地域の実情を正確に把握することと様々な視点からの意見やアイデアを得ることが重要だと考えられる.しかし,この情報収集段階に着目した研究事例は少なく,既存の研究では状況や参加者の能力に依存するところが大きい.本稿では,統計処理を利用した大局的視点の提供と,大局的視点と局所的視点で調査する役割分担によって,収集された情報の網羅性を高める,新たなグループフィールドワーク支援システム“FieldSonar”を提案する.

小泉 亮眞,西本 一志(北陸先端大)
障がい者支援における戸口ノックシステムの構築 (237)
(1-405-59) 障がい者支援における戸口ノックシステムの構築

介助を必要とする障がい者の人々は,特定の人に頼み続けることに心の負担を感じることもある.その問題を解決する為に戸口ノックシステムを構築した.戸口ノックシステムとは,現実で行うように戸を介してノック音を伝えることによりアウェアネスを実現したネットワーク上のコミュニケーションシステムである.本稿では,モデル,実装,具体的な利用例についての報告を行う.


川村 仁美,村山 優子(津田塾大)
深呼吸を評価するウェアラブルデバイスの検討 (040)
(1-405-61) 深呼吸を評価するウェアラブルデバイスの検討

人の呼吸法は胸式呼吸と腹式呼吸の2つに大別される.特に腹式呼吸は自律神経系に影響を与え,ストレス軽減などの効果があることから,禅やヨガにおける正しい呼吸法とされているが,正しく行えているかどうかを客観的に判断することは困難であった.そこで本研究ではモーションセンサと心拍センサを用いて腹式呼吸の程度を測定する身体装着型デバイスを作成するとともに,呼吸の状態を評価するインタラクティブなシステムの実験を行った.

天満 洋紀,今井 隼人,西垣 佑章,前田 悟次,山崎 真由,佐保 秀弥,松下 宗一郎(東京工科大)
モーショントラッキングによる手ぶれ可視化システム (116)
(1-405-62) モーショントラッキングによる手ぶれ可視化システム

手の位置や姿勢を正確に制御する必要がある作業では,これを阻害する大きな要因の1つである手ぶれをどのようにして抑制するのかが問題となる.手ぶれの発生原因としては,緊張といった精神的要因や,重量物を把持することによる物理的負荷といったものが考えられるが,適切な姿勢や効果的なトレーニング方法を客観的な評価によって決定することは困難であった.そこで本研究では利用者の手首に装着する小型軽量なモーショントラッキングデバイスにより,手ぶれの状況を手首の姿勢角とともに分かりやすく可視化するシステムの検討を行った.

鹿野 雄輝,松下 宗一郎(東京工科大)
日常の動作を複数のゲームの操作に再利用する「ながらゲーム」の提案 (208)
(1-405-63) 日常の動作を複数のゲームの操作に再利用する「ながらゲーム」の提案

本論文では,寝る,歩くなどといった日常の動作をを複数のビデオゲームの操作として再利用する,「ながらゲー」の提案をする.本論文は湯村により提案された「寝返りブロックくずし」を発展させたものであり,ゲームの種類や難易度などを変更することでゲームクリアの確率を操作できるようにし,ユーザがどのように感じるのかを調査することに重点を置くことにした.本論文ではその開発の最初の段階として,まず数種類用意したゲームを一度に一つのコントローラで操作できるようにし,プレイしたゲーム全体の中で一つ以上のゲームがクリアできている確率の操作ができるようにした.また,ユーザが後で自分がプレイ内容を確認することができるように,コントローラに入力した内容をファイルに出力しておき,後でこのファイルをゲームで使用することでゲームのプレイ内容を再現できるようにした.

石井 優衣(津田塾大),栗原 一貴(津田塾大/Diverse技術研究所),湯村 翼(北陸先端科学技術大学院大学)
めめめがね:正視恐怖症の人のための対面コミュニケーション支援ツール (091)
(1-407-82) めめめがね:正視恐怖症の人のための対面コミュニケーション支援ツール

本研究では,正視恐怖症という症状に着目し,その症状を抱える人々の対面コミュニケーションを支援するツール「めめめがね」を開発した.このツールは,他人と視線を合わせられないという問題を解決するために,相手の目が見えない状態から,徐々に見える状態にしていく眼鏡型の装置である.レンズ部分が偏光フィルムになっており,レンズ部分を回転させることで相手の目のみの視認性を変更できるため,相手の目を正視することに慣れさせる効果が期待できる.

菅野 理沙,鈴木 優(宮城大)
Funnel Chat:創造的会議のためのアイデアの埋没を防ぐチャットシステムの提案 (104)
(1-407-83) Funnel Chat:創造的会議のためのアイデアの埋没を防ぐチャットシステムの提案

企画や開発を行う現場では,なんらかの課題に対して,数名の参加者がアイデアを出し合う創造的会議がしばしば行われる.創造的会議では,幅広い視点から多様な情報やアイデアを得ることが重要となる.しかしながら,ある特定の参加者が提供したアイデアで議論が盛り上がると,その中で異なるアイデアを発言しても,他の参加者の注意を惹かず,埋没してしまう事態が頻繁に生じる.本稿では,テキストチャットを用いて行われるオンラインでの創造的会議を対象とし,同時には1つのアイデアに関する議論のみを実施可能とし,その議論が収束したら次のアイデアに関する議論へと移ることを強いることで,アイデアの取りこぼしを無くすことを目標とするテキストチャットシステムFunnel Chatを提案し,その効果を検証する.

長谷部 礼,西本 一志(北陸先端大)
実世界型電子付箋システムにおける連想支援のための関連情報提示機構について (169)
(1-407-84) 実世界型電子付箋システムにおける連想支援のための関連情報提示機構について

本研究では,我々が開発している実世界型電子付箋システムMahocaにおいて,会議に関連する情報をユーザに提示することで,状況適応的な連想支援を行うことを目指す.Mahocaでは実世界に馴染みのあるインタフェースが求められる.今回はボタンを押すことで関連情報を提示する機構を試作した.本機構ではボタンを組み合わせることによって,多様な関連情報を提示できる.本機能を利用することで,ユーザは,状況に合わせて好ましい手法で関連情報を手に入れられる.

鈴木 智也,丹羽 佑輔,大囿 忠親,新谷 虎松(名工大)
発色型情報提示手法の大規模空間への拡張に関する基礎検討 (128)
(1-408-76) 発色型情報提示手法の大規模空間への拡張に関する基礎検討

本稿では,発光ではなく発色による情報提示手法の検討に関して報告する.発色型情報提示は,環境の光を反射することで情報を提供する手法であり,太陽光下などの明るい環境での活用が期待されている.しかしながら,既存の研究では屋外での活用が難しい点や,単色での表現しかできないなどの課題があった.そこで,本研究では発色制御層・色彩層・レジストレーション層と,光線の反射と透過の機能を波長ごとに変化させることを,印刷の多層化によって実現するための発色型情報提示の多色化技術を検討した.

小泉 直也(電通大/JST),三村 京太郎(電通大),杉浦 裕太(慶大)
運動学習支援を目的とした動作情報における可聴化手法の提案 (112)
(1-408-77) 運動学習支援を目的とした動作情報における可聴化手法の提案

人間は様々な動作を行う際に,実行した動作に伴う感覚フィードバックによって姿勢の制御や円滑な運動が可能になる.本研究は視野を制限せずに動作情報をリアルタイムにフィードバックすることが可能な可聴化手法を用いて,動作を音響情報へ変換する手法を検討する.本稿ではストローク情報に注目し,腕の持つ特徴的な動作を音が持つ音響パラメータにマッピングすることで,音響情報による複数の動作情報の理解と運動学習支援への応用を目指す.また,動作情報の統合による関連部位の動作の一音による提示手法や教師データのリファレンス音を用いた動作支援手法を提案する.

高野 衛,安藤 大地,笠原 信一(首都大)
インタラクティブなプロジェクションマッピングによる文化財展示の提案 (070)
(1-408-78) インタラクティブなプロジェクションマッピングによる文化財展示の提案

博物館の展示は,デジタル技術の進化により様々な展示方法へと発展してきた.文化財にプロジェクションマッピング(PJM)を活用した新しい展示方法で,鑑賞者に文化財の持つ博物情報への興味関心・理解を向上させる取り組みが行われている.これらのPJMによる展示方法は鑑賞者が受動的に視覚と音声情報を得るものが多く,鑑賞者と展示物とのインタラクション性は低い.そこで,展示物と鑑賞者の関係性に着目し,インタラクション性が高い展示システムを構築することで,さらなる興味関心・理解の向上が期待できると考える.本研究では,展示物とユーザの関係を新しく構築するインタラクションデザインの提案を行い,鑑賞者が文化財の持つ博物情報の興味関心・理解を深めるための支援を目的とする.

小田島 慧,柳 英克(はこだて未来大)
布の触り心地をインターネット上で伝達するためのシステムの研究 (175)
(1-408-79) 布の触り心地をインターネット上で伝達するためのシステムの研究

洋服のネットショッピングでは,予想していた布の触り心地とは異なったものを購入してしまい,失敗する事例が多々ある.この失敗の原因は,インターネットの画面上で洋服の触り心地の度合いを明確に伝達することができないからである.そこで,本研究は購入前にユーザが想像していた洋服の触り心地と,購入後の触り心地のギャップを小さくすることを目的に,対象の洋服に対して他ユーザが主観評価をした値と,このユーザが過去に買った洋服の中で対象の洋服に似ている触り心地のものを表示することで得られる効果を検証・考察した.その結果,他ユーザが主観評価した値の表示と似た触り心地の洋服の表示はどちらも,購入前の想像した触り心地と購入後の実物の触り心地のギャップを小さくすることがわかった.他ユーザが主観評価した値の表示が最も効果的だった項目は,伸縮性だった.また,似た触り心地の洋服表示が最も効果的だった項目は,通気性だった.今後の展望として,香りや食感,味などのインターネットの画面上で伝達することが困難な商品は,既に購入した他ユーザの主観評価で数値化した値を活用することで,想像と異なる商品を買ってしまう失敗を防げることが判明した.

倉岡 あかり,美馬 義亮(はこだて未来大)
ARによる階段利用意欲向上支援システム (180)
(1-408-80) ARによる階段利用意欲向上支援システム

本論ではARを用いた報酬提示による階段利用意欲向上支援システムの提案と開発について述べる.近年のヘルスケアブームにより,サイクリングやランニングなどの運動を積極的に行う人が増えてきた.しかし,これらの運動は時間の確保や意欲の維持などが必要となる.本研究では運動のために時間を割くことなく日常生活中において出来る運動として階段の登りに注目した.「階段の登り」はランニングと同程度の運動量であり,積極的な階段利用により日常生活に負担なく運動をこなす事ができる.しかし,階段利用に対する健康意識はあるが行動に結びつかない人や継続利用が出来ない人など多くいる.本研究では近年多くの分野で注目されているゲーミフィケーションを用いることに加え,階段利用時間より算出した消費カロリーの表示を行うことで階段利用に対する意欲向上可能だと考えた.ゲーミフィケーションとは楽しませ熱中させるゲーム要素や仕組みを用いてユーザの意欲向上させ,日常行動を活性化させようとするものである.ユーザーはHMDを装着し,ARにより階段に付与されたゲーム要素の報酬や消費カロリーなどをHMDを介して閲覧する.これにより少しでも楽しく階段利用が可能となる.

諸戸 貴志,濱川 礼(中京大)
Visual SLAMを用いた脚部装着カメラ端末の位置・姿勢推定による歩行運動認識システム (085)
(1-409-70) Visual SLAMを用いた脚部装着カメラ端末の位置・姿勢推定による歩行運動認識システム

本研究ではVisual SLAMによりユーザの脚の各部位に装着したカメラ端末の自己位置・姿勢を推定することでユーザの歩行運動を認識する手法を提案する.ユーザの脚の各部位に装着された各々のカメラ端末でユーザの周囲を撮影し,撮影された画像からVisual SLAMによりそれぞれのカメラ端末の3次元位置・姿勢を推定する.脚の各部位に装着された端末の自己位置・姿勢推定値を用いてユーザの歩行運動を認識する.

田井 克典,河野 恭之(関西学院大)
発話を活用した情報共有インタフェースが対面協調作業へ与える効果の検証 (227)
(1-409-72) 発話を活用した情報共有インタフェースが対面協調作業へ与える効果の検証

複数人で共通の目的を達成するために,対面して協調検索を行う機会が増えてきている.対面した協調検索では,Web上の情報を検索し,他者と検索結果の共有を行う.また,この際の参加者間でのコミュニケーションは発話によって行われる.協調検索において発話によるコミュニケーションは重要であるが,ボタン操作によって共有が行われる既存の情報共有インタフェースを利用した場合,情報共有時に「会話の途切れ」が発生する.そこで,本研究では,この「会話の途切れ」を解消するために,発話を活用した情報共有インタフェースを構成する.また,発話を活用した情報共有インタフェースが協調検索のコミュニケーションに与える効果を検証する.

山本 卓嗣,是常 雄大,今本 恕,高田 秀志(立命館大)
「ある」「いる」の使い分けとサービスロボットの印象評価 (249)
(1-409-73) 「ある」「いる」の使い分けとサービスロボットの印象評価

近年,サービスロボットとの共生が盛んに研究されており,産業的な導入も期待されている.このようなロボットには自然なコミュニケーションが必要であるが,我々は「ある」「いる」の言葉の使い分けに着目してこれを実現する手立てを見出すため,既存のロボットの印象評価をした後,評価のためのロボットを作り,印象評価実験をした.


鶴田 昂丈,菅谷 みどり(芝浦工大)
Phygments: 思弁的空想小説のためのガジェット製作 (225)
(1-410-64) Phygments: 思弁的空想小説のためのガジェット製作

筆者は,空想小説と,それに登場する架空の生物や機械とのインタラクションを具現化するガジェットとをセットで製作する試みを続けている.物語とインタラクション体験を同時に提供することで,物語がインタラクションを誘発し,インタラクションが想像力を刺激する相補的な関係を築き,思弁的フィクションの機能を拡張することを筆者は目指している.本稿では,Phygmentsと名付けた,これまでに製作したガジェットおよび物語の梗概を紹介する.

福地 健太郎(明治大)
音と位置情報を利用したユーザ参加型地図アプリケーションの開発と評価 (071)
(1-410-65) 音と位置情報を利用したユーザ参加型地図アプリケーションの開発と評価

近年,スマートフォンの急速な普及やGPS技術の精度向上に伴い,位置情報を活用したアプリケーションが増えている.特に観光分野に関連したアプリケーションは,人々の観光スタイルを変えるものとして注目されている.観光学では,五感を通して旅行をすることが重要であるとされており,さらに,聴覚情報は想像機能を促進する.しかし,観光情報の提示や旅行時の記録の方法として,写真を用いるのが一般的であるため,観光客は視覚ばかりを意識してしまうのが現状である.本研究では,地図アプリケーションの情報提示手段として音とGPSによる位置情報を用い,ユーザがスマートフォン上の地図で音を投稿・閲覧できるシステムを開発し,観光行動や移動時における回遊の誘発と記憶想起の支援を目指す.

齋藤 建,柳 英克(はこだて未来大)
VRとニューロフィードバックによるマインドフルネス実践システムの検討 (263)
(1-410-66) VRとニューロフィードバックによるマインドフルネス実践システムの検討

近年,ストレス低減に効果があるとされる「マインドフルネス」が注目を集めている.マインドフルネスは,「今ここ」にハッと気づく状態のことであり,マインドフルネス実践では,その状態を保つことでストレスを引き起こす原因の一つとされる「心ここにあらず」の状態を回避することが目標の一つとされている.昨今,バイオフィードバックや,VRを用いたマインドフルネス・システムが発表されるようになり,マインドフルネス実践のメディアによる拡張が提案されている.バイオフィードバックを用いることで,実践者は自身の身体の状態を客観的に受け取ることが可能となり,「心ここにあらず」の状態から回避できやすくなると考えられる.また,ストレス低減アプローチとして自宅を非日常的空間に変えるイメージ療法が効果的であると言われているが,VRはそのようなイメージの提示に適しているメディアである.筆者らが実装したマインドフルネス・システムは,簡易脳波計で抽出した「集中度」が閾値を超えた時,VR空間内を浮遊し非日常的空間の風景を楽しめるように構成している.

長谷川 阿華把,小松原 崚,中川 隆(名古屋市立大)
心理的負担軽減を目的とした発表映像振り返りシステムの検討 (043)
(1-410-67) 心理的負担軽減を目的とした発表映像振り返りシステムの検討

本論文では,映像・音声を加工した発表動画を振り返るプレゼンテーションフィードバックシステムを提案し検証する.近年,プレゼンテーション能力は重要視されている.発表の質を向上させるために,聴衆の視点を知ることができる発表映像の見返しは有効な手段の1つである.しかし,発表映像を見返すことは普段聞き慣れない自分の声や無意識の仕草を見ることになるため,心理的負担の大きい行いであることが予想される.そこで,発表映像・音声に加工を加えることが心理的負担軽減につながると仮定し調査を行った.まず事前調査を行い,映像・音声が心理的負担に関わることがわかった.また,発表映像で心理的負担を感じやすい要素は個人差が大きいため,発表者が確認したい要素を任意に選択できる機能が必要であることが示唆された.事前調査の結果を踏まえ,映像・音声に処理を加えた動画を用いた実験を行った.その結果,動画の加工は心理的負担軽減に影響があることが明らかになった.最後に調査結果に基づいたプロトタイプを実装した.

内海 舞子,栗原 一貴(津田塾大)
人形遊戯におけるオノマトペと動作の想起関係 (166)
(1-410-68) 人形遊戯におけるオノマトペと動作の想起関係

オノマトペはコミュニケーションツールとして人の会話に度々登場する.オノマトペは言語表現であるため,同じオノマトペ表現に対し多くの人が共通のイメージを想起することが期待される.本研究では,人形遊びに注目し,人形動作に伴って発話されるオノマトペを収集し,動作とオノマトペの関連性を分析した.結果,「のろのろ」「てくてく」のようにほとんどの人が似たような歩行動作を想起したものがある一方で,「ひゅーん」「びゅーん」のように飛び跳ねる動作と空中飛行動作に分かれるようなものがあることが確認された.また,発話されるオノマトペは人形の形状に依存することも確認された.

高橋 拓也,赤坂 尚衡,角 康之(はこだて未来大)
パラメトリックスピーカを用いた対象を追尾する音声広告システム (035)
(1-501-08) パラメトリックスピーカを用いた対象を追尾する音声広告システム

従来の看板やポスターに変わり一般化してきたデジタルサイネージは,今日単純に広告画面を表示するだけではなく,様々なセンサやデバイスと連携したインタラクティブな広告システムとして発展してきている.このような広告システムに含まれる要素の一つに音声が挙げられるが,従来の広い放射特性を持つスピーカの利用は騒音などの問題があり広告への効果的な活用が難しい.本研究では,超高指向性を持つパラメトリックスピーカとロボットアームを組み合わせた可動式スピーカユニットと,Kinectを利用した人物認識,追尾の機能を持つコントロールユニットによる新たな音声広告システムを製作し,その活用方法を提案する.

池田 輝政(愛知工大),遠藤 正隆,中嶋 裕一,三浦 哲郎(リオ),菱田 隆彰(愛知工大)
LiDARと車輪移動ロボットによる3D空間計測自動化とその応用 (240)
(1-501-09) LiDARと車輪移動ロボットによる3D空間計測自動化とその応用

VR専用デバイスの発達で,拡張現実/仮想現実(AR/VR)の実務的応用が急速に進んでいるが,より広くこの技術を活用するためには,CADデータなどのデジタルな情報だけでなく,実世界の情報を取り込み,コンテンツ化するための仕組みが必要である.我々はLiDARと車輪移動ロボットを用い,主に屋内情報を3Dデータ化するシステムを試作した.本論ではシステムの構成と機能,想定しているアプリケーションと,今後の活用イメージについて述べる.

福島 寛之,鈴木 雄介(沖電気)
Physical Notification: 通知に着目したPhysical UI Componentの試作と検討 (255)
(1-501-10) Physical Notification: 通知に着目したPhysical UI Componentの試作と検討

我々はデータをユーザの行動に直接結びつける物理的なユーザインタフェースPhysical UI Componentを検討してきた.本稿ではコンピュータ上での通知に着目し,ユーザの行動を直接誘発するようなPhysical Notificationを試作したので紹介する.



原 健太,渡邊 恵太(明治大)
お手軽Webアプリ開発環境 Sweetie Framework (171)
(1-502-12★) お手軽Webアプリ開発環境 Sweetie Framework

通常,Webアプリケーションを構築するためには,動的なページ生成のためのプログラミング言語の理解に加えて,データベースやSQL,HTTPに関する理解が不可欠である.そのため,初心者にとってはWebアプリケーションの敷居は,Webページに比べて高い.そこで我々は,Webブラウザ上で動作する,お手軽Webサイト開発環境Sweetieの機能を活用した,簡易なWebアプリケーションを簡単に構築できるフレームワークSweetie Frameworkを提案する.データベースにテキストや画像データを簡単に保存したり,保存したデータを取り出して表形式で表示する機能に加え,ユーザ認証やユーザ登録機能を提供しているため,開発者はアクセス制限を調整したWebアプリケーションを簡単に作成したり,修正したりすることができる.Webアプリケーションへの理解を深める講義に対して,SweetieおよびSweetie Frameworkを使用した例について報告する.

三浦 元喜(九工大)
ハンドジェスチャと描線機能を用いた遠隔作業支援システムの現場評価実験 (069)
(1-502-13) ハンドジェスチャと描線機能を用いた遠隔作業支援システムの現場評価実験

雇用流動化や生産の多品種化に伴って,遠隔作業支援技術の需要が高まっている.ここで遠隔作業支援技術とはカメラ付きヘッドマウントディスプレイを装着した現場の作業者を遠隔地から映像と音声を用いて支援する技術である.昨年度我々は二つの指示方式(1.指示者のハンドジェスチャを現場映像に重畳表示,2.二次元画面上への描線)を用いた遠隔作業支援システムを提案した.これら指示方式の作業内容に対する選択特性を詳細に検討するため,工場にて評価実験を実施したところ,視点変更を高速に指示する場合はジェスチャ,対象を細かく指定する場合は描線が多用されると分かった.本稿では提案システムの概要と構成,プロトタイプ実装内容,工場にて実施した評価実験の内容およびその結果について述べる.

市原 俊介,鈴木 雄介(沖電気)
時分割混合による中間的な視覚的質感提示デバイス (188)
(1-502-14) 時分割混合による中間的な視覚的質感提示デバイス

本研究では,“つやつや”や“ざらざら”といった,見た目の質感である“視覚的質感”を時分割による混合により,中間的な視覚的質感を提示するデバイスを実現した.2つの異なる視覚的質感をもつ表面を放射状に並置し,DCモータを用いた回転機構により眼の時間分解能を上回る速さで回転させることで,2つの視覚的質感が混合し中間的な視覚的質感が提示できることを示した.また,2つの表面の面積比に応じて視覚的質感が変化することを確認した.

岡田 陽平,岩瀬 英治(早大)
二面直交リフレクタアレイを用いた視点追従空中ディスプレイ (230)
(1-503-16★) 二面直交リフレクタアレイを用いた視点追従空中ディスプレイ

本研究では,視点追従を用いた空中像を表示するディスプレイシステムを提案する.二面直交リフレクタアレイを用いて提示する空中像ディスプレイは,光源からの光を反射等の光の性質を用いて空間上の任意の点に結像させるものである.既存のシステムでは,空中映像を適切に視認できる角度が限られており,利用者は映像が適切に見える位置を自分で発見しなければならない.提案するディスプレイは,空中像を見ている利用者の位置や視線をセンシングし,その結果に応じてディスプレイやAIPの位置や向きをリアルタイムに制御する.装置の試験的実装を行い,従来であれば正面からのみ空中像を視認できるところを本システムでは前後左右いずれの方向に対しても空中像を提示できることを確認した.

藤原 徹平,井村 誠孝(関西学院大)
食べられる再帰性反射材の提案と試作 (206)
(1-503-17★) 食べられる再帰性反射材の提案と試作

本研究では,カメラ用のマーカーなどとして利用される再帰性反射材を,食材を用いて作製することで食べられる光学デバイスを提案する.従来の再帰性反射材は食べられない素材で作られていたが,これを食品から作製することによって料理や生体との整合性がよく,食品へのプロジェクションマッピングなどを可能とするため,新たな応用が期待できる.これを実現するため,身近な食品から再帰性反射材として適した食材を選出し,実験を元に食べられる再帰性反射材の実現方法を確立し,光学デバイスとしての性能を評価した.

宇治 貴大,奥 寛雅(群馬大)
Luminous DJ : 操作情報を投影するDJインタフェースの提案 (080)
(1-503-18) Luminous DJ : 操作情報を投影するDJインタフェースの提案

一般的にDJの学習は,演奏動画や実際の演奏を視聴することによって行われる.しかし,このような方法では操作量やタイミングを理解するのは難しい.そこで本研究では,演奏時に記録された操作情報を,DJコントローラ上に投影するシステムを提案する.このシステムによって,ユーザは操作すべき内容を直感的に学習できる.本論文では,提案システムの概要と開発したプロトタイプについて報告する.


伊藤 いずみ,橋本 直(明治大)
On-mouse Projector: モバイル機器の作業空間を拡張するインタフェース (143)
(1-503-19★) On-mouse Projector: モバイル機器の作業空間を拡張するインタフェース

本稿では,モバイルプロジェクタとマウスを組み合わせることで携帯性と広い作業空間を両立し,かつ安定した操作を行うことができるインタフェースを提案する.モバイルプロジェクタをマウス上方に設置し,マウス前方の平面状に映像を投影する.投影された映像は広い作業空間の一部を表示しており,ユーザはマウスを動かすことで表示領域を変えることができる.このシステムは机上などの平面上で操作することを想定しており,ユーザは通常のマウス操作と同様の安定した操作を行うことが可能である.評価システムとしてマウス上方にモバイルプロジェクタを固定させた装置を作成した.演算にスティックPCを使用することでスタンドアロンで動作するようにした.また,マウス操作として選択操作,ドラッグ操作,ズーム操作を実装した.

荒木 知博,小室 孝(埼玉大)
押し込み操作による入力切替えを用いた携帯情報端末のタッチパネルにおけるアイズフリーな文字入力UI (187)
(1-504-20) 押し込み操作による入力切替えを用いた携帯情報端末のタッチパネルにおけるアイズフリーな文字入力UI

携帯情報端末のタッチパネル上でのアイズフリーな文字入力は,触覚フィードバックが乏しいために困難である.本研究では,携帯情報端末のタッチパネル上で,アイズフリーなかな文字入力が可能なシステムを開発した.本文字入力システムは,ユーザが手書きで子音ストロークを入力した後,そのまま指を押し込み,フリックで子音を選択することで文字入力を行うものである.本提案手法の評価実験を行い入力方法の改良をしたところ,アイズフリーでの文字入力が平均エラー率5%で行える結果となった.

剱地 一見,鈴木 優(宮城大)
Kinectを用いた歩幅認識とリズム音による歩行訓練システムの提案 (205)
(1-504-21) Kinectを用いた歩幅認識とリズム音による歩行訓練システムの提案

高齢者が加齢に伴い,歩行速度低下に変化する.こういった歩行障害が発生すると,転び,病気悪化など状況が多くなる.それを防止するのは歩行訓練が必要である.実際には歩行訓練が単調で指導者が必要,不便と効果が低いなど弱点がある.本研究では,高齢者が歩行訓練させるため,Kinectを用いた歩幅の検出を行い,その情報を音とお組み合わせてリズム音刺激の音楽療法で効果的に歩行訓練をするシステムを提案する.


劉 悦怡,串山 久美子(首都大)
BanG-IM:漢字健忘問題を解決する漢字入力システムにおける ゲーミフィケーションを応用した利用意欲向上化の試み (063)
(1-504-22) BanG-IM:漢字健忘問題を解決する漢字入力システムにおける ゲーミフィケーションを応用した利用意欲向上化の試み

本研究では漢字形状記憶の損失を防ぐための漢字入力方式G-IMにゲーミフィケーションの要素を取り入れることで,G-IM使用の際に生じる抵抗感を低減するシステム「BanG-IM」を提案する.G-IMは,文字変換時の候補の中に,誤形状漢字をランダムに差し込むことで利用者が持つ漢字形状記憶の再構築を支援するものであるが,利用者が使いたいと思わないという問題がある.そこで,我々は罰ゲームの一種として浸透している風船割りゲームに着目した.本システムは同一室内での複数人での利用を想定している.利用者の個人ブースの頭上には,それぞれ風船が設置してあり,誤字入力が行われると該当する利用者の風船が膨らんでいく.また,中央にある共有スペースにも大きな風船が設置してあり,すべての利用者の誤字入力に対してその都度膨らんでいく.実装したシステムの評価実験を行ったところ,本システムを利用することでG-IM特有の抵抗感を低減できる可能性が示唆された.

水田 貴将,田中 直人,塩津 翠彩,村瀬 ゆり,張 海峰,趙 暁婷,解 爽,西本 一志(北陸先端大)
水族館における魚の動きを入力としたリアルタイム音楽生成システムの提案 (047)
(1-505-24) 水族館における魚の動きを入力としたリアルタイム音楽生成システムの提案

水族館などのエンタテイメント施設において,近年プロジェクションマッピングなどデジタルコンテンツを用いた新しい空間演出の手法が発表されているが,生き物などを扱う展示においては展示空間に対して予め作り込まれたコンテンツを付加したものが多い.デジタルコンテンツの没入感,臨場感をより高めるために展示空間の状態を入力としてコンテンツを生成するシステムの開発も行われているが,入力の際の環境に制限があるため実際に展示するにはもともとの施設設備や演出内容に適応できるシステムが求められる.本研究では水族館の水槽で泳ぐ魚の位置と動きを画像処理によって認識し,対応した音を生成するシステムを開発するために,オプティカルフローを用いた画素ごとの動きを検出するアプローチを採った.実際の水族館で展示を行うため,様々な種類の水槽に対して本システムが適応することができるかをシミュレーションによって検証した結果を報告する.

佐々木 大輔,中島 武三志,菅野 由弘(早大)
Hydra-Brainwriting:多数の人々が持つ多様性を活用する非対等型アイデア創造技法の提案 (068)
(1-506-25) Hydra-Brainwriting:多数の人々が持つ多様性を活用する非対等型アイデア創造技法の提案

ある課題の解決に向けた発散的思考過程において,課題と明確に関連する情報だけでなく,異質な情報をも収集する必要があることが知られている.そのため,専門分野を異にする人物を若干名作業に加えることがあるが,より広汎な分野からの情報を得るためには,様々な知識をもつ人々を多数参加させることが求められる.しかしながら,Production blockingなどの問題のために,既存の発想技法の参加者を単純に増やすことは難しい.そこで本研究では,解決したい課題の当事者と,当事者以外の多数の外部参加者とを分け,両者に非対等な役割を担わせることにより,大人数化による弊害を回避しつつ,多数の外部参加者が持つ多様性を活用可能とする新たな発想技法であるHyper-Brainwritingを提案する.被験者実験の結果,提案手法の基礎的な有効性が確認された.

张 弛,西本 一志(北陸先端大)
タイムラインとビジュアルプログラミングを融合した映像制作システム (244)
(1-506-26★) タイムラインとビジュアルプログラミングを融合した映像制作システム

本稿ではモーショングラフィックスと呼ばれる映像の制作に焦点を当て,タイムラインとビジュアルプログラミングを組み合わせた映像制作システムを提案する.映像の制作手法にはタイムラインを用いるものと,プログラミングを用いるものがある.前者は映像を時間軸上で管理できるが大量の映像オブジェクトを扱うことや,数式に基づいてオブジェクトを移動させることなどが難しい.一方プログラミングを用いればタイムラインの欠点を補うことができるが時間指定での映像制作が難しく,プログラミング未経験者にとってハードルが高い.そこで提案手法では映像プログラムを視覚的にわかりやすいビジュアルプログラミングで構築し,タイムラインで映像プログラムの実行時間を制御することで既存の手法の問題点を解決する.本論文では提案システムの実装,評価を行った.

高橋 弘毅(明治大),宮下 芳明
生活を「彩る」ライフログデバイスの提案 (253)
(1-506-27) 生活を「彩る」ライフログデバイスの提案

近年,スマートフォンやウェアラブルデバイスの普及に伴い,ライフログの分野が活性化している.しかし,カメラを用いた画像ベースのライフログは,膨大な量の写真を振り返ることが難しいことやプライバシーの問題から,本格的な普及には至っていない.そこで本研究では,こうした問題を解決するための一手法として,写真の色に着目し,色を記録するウェアラブルデバイスを提案する.


木村 繁基,沖 真帆,塚田 浩二(はこだて未来大)
微細加工による電極アレイを用いた高解像度摩擦振動触覚ディスプレイ (229)
(1-508-36★) 微細加工による電極アレイを用いた高解像度摩擦振動触覚ディスプレイ

物体をなぞった際の触感をリアルに再現するためには物体をなぞった際の皮膚変形を高精度に再現することが必要になる.本報告では高精度な皮膚変形を再現するために,微細加工によって触覚呈示用の電極を微小化し密に配置した静電吸着による摩擦振動触覚ディスプレイを製作した.本触覚ディスプレイはそれぞれの電極への印加電圧を制御することで摩擦力分布を呈示でき,これによって局所的に触れている指表面を変形できる.実際に触覚ディスプレイを駆動させたところ,周波数とその組み合わせによって知覚される触感が異なることが確認された.

石塚 裕己,鈴木 勝順(香川大),梶本 裕之(電通大)
Broccoli -- 回路作成のための学習用機器の提案 (176)
(1-508-37) Broccoli -- 回路作成のための学習用機器の提案

近年,電子回路は誰でも知識や経験が無くとも手軽に製作することが出来るようになってきた.しかし,回路の仕組みを理解することは電子素子について学ばなければならず,初学者にとって高いハードルとなっている.本研究の目的は,ユーザが作成した回路の動作をPC上で視覚的に確認でき,電子素子が回路上でどのように動作するのかについて理解が進み,結果として回路作成に対する抵抗感を減らすことである.この目的のため,様々な種類のモジュールを繋ぎ合わせ,電子工作が行えるシステム「Broccoli」を制作した.

小椋 恵太,丸山 一貴(明星大)
マウスクリックするときにどこを見ているのか? (132)
(1-508-38) マウスクリックするときにどこを見ているのか?

我々はマウスクリックするときにその場所を見るという前提条件を利用して,視線追跡装置から得られる注視点座標を補正する手法を研究している.この前提条件を利用した既存研究はあるものの,その実態を確認した研究は我々の知る限りない.そこで本研究では,モニター上のターゲットをクリックするときに人がどこを見ているのか被験者実験により調査した.実験結果より,クリック時にクリック座標から100ピクセル以内の領域を注視したのは全体の約17%であった.

高橋 圭一(近畿大)
「KaDiary/カダイアリ―」:観光日記生成/印刷システム (185)
(1-508-39) 「KaDiary/カダイアリ―」:観光日記生成/印刷システム

We developed the travel diary generating/printing system(KaDiary). KaDiary generates travel diary which is expressing travel behavior using photos taken by tourists during tourism. This paper describes outline of KaDiary.

熊野 圭馬,宮川 怜(香川大),國枝 孝之,山田 哲(リコー),後藤田 中,紀伊 雅敦,八重樫 理人(香川大)
ツイドア:認知症高齢者の徘徊を写真付きでつぶやくドアシステム (096)
(1-508-40) ツイドア:認知症高齢者の徘徊を写真付きでつぶやくドアシステム

ツイドア(TwiDoor)は認知症の周辺症状である徘徊の発生を玄関ドアノブに設置したタッチセンサにより検出し,写真付きのコメントをSNSサービスであるTwitterにアップロードすることにより,徘徊の発生を即座にフォロワーに通知するシステムである.認知症でない人間はドアノブに設置されたタッチセンサを避けるようにドアノブを握ることで,容易にこのシステムを作動させずに玄関ドアを開閉することができる.Twitterによる通知を行うことで,迅速な通知および効率的な捜索活動が可能である.

的場 やすし,永渕 玲緒菜,椎尾 一郎(お茶の水女子大)
複数一人称視点映像閲覧における行動空間とカメラ位置姿勢の3次元可視化による効果 (221)
(1-509-31★) 複数一人称視点映像閲覧における行動空間とカメラ位置姿勢の3次元可視化による効果

本研究では,頭部に装着したウェアラブルカメラで協調作業の様子を記録した複数一人称視点映像の閲覧において,撮影者の位置情報の把握を支援するためのインターフェースを提案する.複数の一人称視点映像に加えて,structure-from-motionで3次元復元した撮影者の行動空間とウェアラブルカメラの位置姿勢,および移動軌跡を可視化したビューを提示することによって,撮影者の絶対位置や相対的位置関係の把握を支援する.複数のタスクによるユーザ評価実験の結果,提案インターフェースを閲覧することによって撮影者の絶対位置・相対的位置関係のより正確な把握が支援されることが示され,また複数の一人称視点映像を見比べる場合や,特定の一人称視点映像に集中している割合が高くなるようなタスクにおいても,提案ビューが撮影者位置の把握に役立ち,同時に提案ビューの参照が位置情報以外の把握に悪影響を及ぼさないことも確認された.

杉田 祐樹,樋口 啓太,米谷 竜,佐藤 洋一(東大生研)
携帯端末における画面押し込み圧力を用いた多値離散値入力の可能性検証 (136)
(1-509-32) 携帯端末における画面押し込み圧力を用いた多値離散値入力の可能性検証

本稿では,携帯端末での入力操作における圧力の応用可能性について検証を行ったので報告する.画面を押し込む方法で圧力を利用したシステムやインタフェースは研究及び製品ベースでも提案されているが,そのほとんどが「強/弱」の2値か,または「圧力なし」を含む3値による利用である.しかし,より多種の離散値を圧力を通じて入力できれば携帯端末における入力方法が便利になる可能性がある.しかし何種の離散値を圧力を通じて入力可能かについては検証がなされていない.そこで本研究では,Apple社製iPhone 7を用いて圧力入力のためのプロトタイプシステムを実装し,被験者実験を行ったのでその結果を報告する.また圧力を通じた離散値入力の応用についても議論する.

荻野 貴大,高田 哲司(電通大)
2次元のタッチ操作を可能とする3Dオブジェクトのプロトタイピング手法 (025)
(1-509-33) 2次元のタッチ操作を可能とする3Dオブジェクトのプロトタイピング手法

スマートフォンやタブレット端末などの普及に伴い,導電性素材を配置した物理インタフェースを静電容量式タッチパネル上で使用するインタラクションが数多く提案されてきた.しかし,既存研究ではタッチパネル上で導電性素材が接触している箇所において「点」としてタッチ入力を発生させるか,スクロールのように「線」としてタッチ入力を発生させることしかできなかった.本研究では3Dオブジェクト表面に配置した「導電性の点群」を介することでタッチ入力を発生させる.これにより,3Dオブジェクト上で行われた操作をタッチパネル上に伝え,手書き文字入力やポインティングなど自由自在な2次元のタッチ操作が行える.提案するオブジェクトは3Dプリンタによって容易にプロトタイピングできる.また,本研究では提案した3Dオブジェクトによるタッチ認識精度及び入力デバイスとしての性能評価を行い,その有用性を示した.

加藤 邦拓,山中 祥太(明治大/日本学術振興会),宮下 芳明
卒業研究を協調的学習として支援するツールの提案 (168)
(1-509-34) 卒業研究を協調的学習として支援するツールの提案

少数集団が,「これまで経験したことのない新しい活動」を進める学習の支援を行う仕組みを,SNSの一種として構築し提供する.ここでは,その「新しい活動」として大学4年生が卒業研究のゼミで1年間を通して行う研究活動を支援することを目的として設定した.4年生にとって,一人で行う研究活動は未経験の要素が多く,十分な支援がなければ,作業計画やタスク管理が難しい.しかし,できるだけ自分の力で研究を進めることができるようにするため,作業ペースの把握しつつ,タスクを具体化し,研究室の仲間同志で進捗状況をリアルタイムに共有するという構想を提案する.本研究では,卒業研究を支援するために,「タスクの具体化」「自分の作業ペースの把握」「仲間との情報共有」という3つの要因を相互的に組み合わせ,その効果を検証する.

中原 翼,美馬 義亮(はこだて未来大)
データビジュアライゼーションを用いた歴史資料探索支援システムの構築 (261)
(1-509-35) データビジュアライゼーションを用いた歴史資料探索支援システムの構築

近年,歴史資料のデジタル化・公開を行うデジタルアーカイブが多数公開されている.しかしデジタルアーカイブには,公開されている歴史資料の全体像を把握しながら情報探索を行う仕組みがない.そのため,興味のある歴史資料の発見は容易ではないという課題がある.本稿では,階層的クラスタリングにより歴史資料を概念関係を持つ木構造となるように分類し,視覚化することにより歴史資料の発見を支援するシステムを提案する.提案システムではユーザが操作可能な形式であるSunburstと呼ばれる視覚化手法,年表を取り入れることで試行錯誤しながら歴史資料を探すことを支援する.

河辺 雅史,奥野 拓(はこだて未来大)
高速プロジェクタとウェアラブル型トラッキングに基づく低遅延な空間型拡張現実の検討 (083)
(1-510-28★) 高速プロジェクタとウェアラブル型トラッキングに基づく低遅延な空間型拡張現実の検討

空間型拡張現実(Spatial Augmented Reality,SAR)は,日常的な空間へ環境に応じた情報を自在に投影できる技術として注目されている.しかし,既存システムでは,プロジェクタの映像投影やセンシング時における処理の遅延により,人間の身体動作と遅延なく協調した情報提示を行うことは困難であった.身体動作に対する情報提示の遅延が観測者に知覚されると,観測者が提示された映像に対し違和感を感じ,映像酔いなどを生じる原因となる.したがって,人間の身体動作に対して,遅延なく情報提示を行うことは重要である.そこで,本稿では,高速プロジェクタと高速な画像センシングを組み込むことで,スループット1000 fps,遅延msオーダのSARシステムを構築できる可能性を示す.さらに,このような応用では,人間の視点や動作を広い範囲で高精度かつ高速に捉える必要がある.そこで,本稿ではSARにおける視点把握のために,ウェアラブルな高速ビジョンと高速プロジェクタを組み合わせる構成を提案する.

天野 光,渡辺 義浩,石川 正俊(東大)
MouseTutor:マウスに手を動かされるチュートリアル (117)
(1-510-29★) MouseTutor:マウスに手を動かされるチュートリアル

コンピュータのソフトウェアのチュートリアルには,文章・画像・動画などを用いたものが存在する.これらの方法では,得られる情報が視覚・聴覚情報に限定されている.一方で,マウス操作を多用するペイント系・3Dモデリングのソフトウェアを代表に,視覚・聴覚情報だけでは理解の困難なソフトウェアが存在する.本研究では,実際のソフトウェア上で自動的に動くカーソルに合わせ,マウスの位置を制御するチュートリアルを提案する.マウスの位置はXYステージとコンピュータによって制御される.本システムは,従来のチュートリアルで得られた視覚・聴覚情報に加え,物理的にユーザに対して働きかけることによって,ソフトウェアの使い方の理解を促進することが期待される.本稿では,システムの基本的な設計,評価および今後の展望を述べる.

塩出 研史(明治大),宮下 芳明
MemeManual : Git 学習時の学習者行動に応じたマニュアルの自動生成 (197)
(1-510-30) MemeManual : Git 学習時の学習者行動に応じたマニュアルの自動生成

学習者のマニュアルを作成する方法は,学習者や教育者にとって非常に重要である.しかしながら,多様な学習者に共通のマニュアルを作成することは難しい.本研究では,学習者の行動に基づき,学習者用のマニュアルを自動生成する手法を提案する.手法を実装し,例として,最も有名なバージョン管理システムの一つであるGitの学習過程に適用した.2つの実験により,学習者の状態を検出する値を設定し,我々の手法が学習者に有効か確かめた.その結果,効果的な学習マニュアルは学習者によって異なること,提案手法が学習者の差異を取得可能であることを示した.

森下 真敬,上野 未貴,井佐原 均(豊橋技科大)